日経記事;『独アウディ、前走車の視界把握 追突防止に新技術』に関する考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事;『独アウディ、前走車の視界把握 追突防止に新技術』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

3月5日付の日経新聞に、『独アウディ、前走車の視界把握 追突防止に新技術』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。
 
『自動車と通信の融合が一段と進んできた。2日までスペイン・バルセロナで開催した世界最大のモバイル見本市「モバイル・ワールド・コングレス」ではコネクテッドカー(つながる車)の出展が相次いだ。

独アウディは前走車の視界を見ながら運転し、追突を防止する新技術を公開。通信速度が100倍になる「5G」規格を使う遠隔運転システムも登場した。

運転席のモニターに前走車の視界が映し出される。

アウディは車同士で情報をやり取りする「車車間通信」で新技術を活用する。前走車のセンサーが捉えた映像が自動的にリアルタイムで送信されてくる仕組み。

運転席のモニターには前を走る車の視界がそのまま映し出され、急停車による追突事故を防ぐねらいだ。英ボーダフォンと中国・華為技術(ファーウェイ)の技術を活用した。

自動運転では瞬時にデータを送受信する必要があり、次世代無線規格5Gの実用化をにらんだ開発も進む。

スウェーデンのエリクソンは5Gを使う遠隔運転システムを開発。50キロ離れた地点から操作してもデータは0.05秒以内に届き、車の走行にほとんどズレが生じない。工場内運送など決まったルートを走る車に活用しやすく、まずは企業向けに需要を見込む。

仏自動車大手グループPSA(旧プジョーシトロエングループ)は運転席が無い自動運転のコンセプトカーを公開した。運転しない場合にハンドルを収納。パネルで映画やテレビ番組を楽しむこともできる。韓国サムスン電子のクラウドを使ってデータを送受信する仕組みだ。乗車する人の体調や気温のデータを集め、空調に活用する。

NTTドコモの吉沢和弘社長は「異業種が協力しあうコネクテッドカーでは系列は関係ない」と話す。自動車メーカーと通信会社の組み合わせは従来のケイレツの枠を超えたものになるという。』

毎年各国で開かれる自動車関連ショーで、自動運転機能関連の新技術やコンセプトカーなどが、各企業より積極的に発表されます。

本日の記事は、ドイツ大手自動車メーカーであるアウディが、自動運転機能の主要な構成要素の一つである前走車の視界を見ながら運転し、追突を防止する新技術を公開したことについて書いています。

アウディは、次世代通信技術である5G規格を採用しています。5Gは、本日の記事にありますように、通信速度が現行に比べて100倍になるとされています。

自動運転機能は、高性能かつ高信頼性のIoT技術が必須になります。5Gは、通信面でこのIoTを支える規格になる可能性が高くなっています。

自動運転機能は、すべての車が通信機能をもっており、車同士で自動的に通信できる「コネクテッドカー(つながる車)」であることが前提となります。

ドイツの大手自動車メーカー3社、BMW、ダイムラー、アウディは、2016年9月に欧米などの半導体・通信機器大手と組み、次世代高速通信の第5世代(5G)を使ったサービスの開発で提携すると発表しました。

この3社は、自動運転機能の実現には5Gの実装が必要との認識をもっており、米半導体大手のインテルとクアルコム、通信機器大手のエリクソン(スウェーデン)、ノキア(フィンランド)、中国の華為技術などと、連携(アライアンス)を組んで世界標準をつくる動きをかけています。

本日の記事は、その1社であるアウディが、コネクテッドカーの一例を発表したことを示しています。

トヨタ自動車は、3月5日に2019年をめどに日米中の3カ国で販売するほぼすべての乗用車に通信機能を標準搭載する考えを発表しました。

トヨタは、従来2020年までに日米の両市場での通信機能搭載を表明していましたので、それを前倒しするとともに、対象市場に中国を加えました。トヨタもIoT実装を加速させています。

自動運転機能の開発・実用化には、多くの新技術が実装される必要があります。これらの新技術を使いこなして、多くの自動車が安全かつ快適に自動運転できるようにするために、通信規格や各種情報のやり取りや処理方式などについても、世界市場で標準化・共通化される必要があります。

国内自動車メーカーにとってベストなやり方は、自社で開発・実用化した技術・ノウハウをコアにしたものが世界標準になることです。

これは、開発・実用化の成果が最も効率的に使うことが可能であり、そのまま世界市場で販売できることによります。

上気ドイツ大手自動車3社の動きは、世界標準を獲得して、自社の技術的優位性を確立して、世界市場で勝ち組になることを狙ったものです。

自動運転車の開発・実用化は、既存の自動車メーカーに加えて、テスラモーターズのようなEVの専業メーカーや、米大手ITベンダーのグーグルなどの新顔が加わって、激しい競争が起こっています。

自動運転車は、言わば動くIT実装機器になりますので、どの世界大手企業も、1社単独で世界標準を作り、世界市場で勝ち組になることは不可能です。

トヨタは、2016年6月にコネクテッドカーの実現のために、KDDIとの提携を発表しました。

今後、トヨタ、ホンダ、日産自動車などの国内自動車メーカーは、どのような形で、他企業と連携(アライアンス)を組んで世界市場で勝ち組になるように動くのかが問われます。

自動運転車の開発・実用化は、非常に速いスピードで動いていますので、日本自動車メーカーが連携(アライアンス)を巧みに実行しないと、他国企業に市場を奪われるリスクがあります。まさに、フル回転したオープンイノベーションを行う必要があり、既存系列にこだわった連携(アライアンス)を組むと、致命傷になる可能性があります。

今後、この視点から、国内自動車メーカー3社の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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