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日経記事;『ドローン規格 日本から 経産省、制御技術など開発へ 市場開拓を後押し』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

2月26日付の日経新聞に、『ドローン規格 日本から 経産省、制御技術など開発へ 市場開拓を後押し』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『経済産業省はドローン(小型無人機)の国際規格づくりに乗り出す。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力して衝突防止技術や自動管制システムを開発し、2025年度をめどに国際標準化機構(ISO)の承認を目指す。

日本や欧米を中心にドローンの実用実験が進んでいるが、国際的な規格がないことが普及の妨げになっている。日本が主導することで国内企業の市場開拓を後押しする。

ドローンは制御技術が未発達で、風であおられたり、電線などの障害物に接触したりして落下する事例が後を絶たない。国は航空法で飛行を厳しく規制し、今は離島や山間部などで操縦者の目の届く範囲でしか飛ばすことができない。

経産省は国際的な普及を見据え、17年度内にもJAXAや産業技術総合研究所(産総研)などと連携して安全性向上に向けた技術開発を始める。

JAXAとはドローン同士がぶつからないように互いの位置を自動で把握する管制システムを開発する。産総研とは飛行を安定させる技術の開発や全地球測位システム(GPS)や飛行高度を検知するセンサーの実用化を進める。福島県に整備する試験場で研究を進め、各機関の強みを生かして技術を開発する。

経産省は安全性と実用性を高め、20年度をめどにISO規格を承認する国際機関に申請する。承認されるのは25年度前後になる見込みだ。

経産省が規格づくりに力を入れるのは、技術開発で先行しながらも国際規格化で後れを取り、世界進出に苦労してきた日本企業の経験があるためだ。携帯電話では00年ごろ、当時最先端の技術「iモード」を持つNTTドコモがフィンランドのノキアなどとの規格争いに敗れ、今に続く日本勢の低迷の要因になった。

ドローン技術を巡っても、米航空宇宙局(NASA)が実証実験を進めるなど、世界で国際規格をにらんだ動きが出ている。日本は強みを持つ自動飛行技術や飛行データ解析といった分野で海外勢との技術協力を進め、成果を国際規格に反映させる考えだ。ドローンは中国製の機種が多く、規格づくりで先手を打つことで中国を巻き込んでいくことが課題になる。

矢野経済研究所(東京・中野)の調査では、世界のドローンの市場規模は20年には2兆3千億円と、15年の1.8倍に拡大する見通し。民間の別の調査では日本国内の市場規模は20年度に1千億円を超えるとみられている。日本の実情に合う規格づくりを主導できれば、ロボット技術などに強みを持つ日本企業は市場を獲得しやすくなる。』

私は、会社員時代に欧米企業との各種連携(アライアンス)活動を行いました。
この連携(アライアンス)活動の目的は、自社で開発・実用化した画像処理や音声処理方式を世界市場に普及させ、標準化することでした。

世界規模で標準化するためには、本日の記事にありますように、ISOなどの国際規格に採用されることが、一般的になります。

また、国際規格による標準化無しに、自社が開発・実用化した技術やノウハウを世界市場で実質的な標準とするやり方は、デファクトスタンダード化することになります。

このやり方は、自社がもつ技術的な強みをベースにして、世界市場で影響力を持つ企業と連携(アライアンス)を組んで、当該市場のマジョリティを押えることです。

国内企業が、国際規格化によるか、あるいはデファクトスタンダード化で世界市場での共通標準となる規格を押えるかは別として、共通して必要なことは、世界企業を巻き込んでの仲間(ファミリー)作りになります。

世界企業が共通化・標準化作業に参画・連携(アライアンス)するのは、基本的に自社に有利なビジネス環境を整えることが主目的になります。

共通化・標準化を行うためには、その技術的な方向性を固める時期が、その後のビジネス的な優位性を保てるかどうかの分かれ道になります。

日本は、第二次世界大戦後のある時期まで、国際的な規格作成作業に本格的に入れませんでした。

それまでは、欧米企業や政府が主導権を握る形で共通化・標準化作業が行われ、日本や他の国は、欧米勢が決めたレールの上でビジネスを行うことを強いられてきました。

現在でも、世界市場での共通化・標準化作業は、欧米勢が主導権を握って行うケースが多いのが実情です。

そのようなビジネス環境下で、国内企業や政府が主導権をもって、世界市場での共通化・標準化作業を行うには、事前にきちんとした事前準備とやり方の検討・作成を行うことが極めて重要になります。

私たちが行ったやり方は、まず自社技術・ノウハウを客観的に分析・検証して、強み、特徴、新規性、将来性を明確化しました。

この分析・検証の結果、自社の技術・ノウハウが、今後の世界市場での将来ビジネスに役立つものであり、安全性や信頼性なども含めて担保できることを確信することが、世界市場での共通化・標準化作業開始の前提条件になります。

この差別化・差異化できる技術・ノウハウをコアにして、世界市場に影響をもっている企業と、個別面談を非公式にかつ、極秘に行います。

通常、この個別面談は、双方向の機密保持契約(NDA)を結んで行います。この動きは、第三者に知られないように行います。

個別面談で、お互いに「Win/Win」の関係を明確化・構築できるかどうかがポイントになります。

このような関連企業との個別面談を積み上げて、多数派を作成していきます。ある程度めどがついたら、ISOなどの規格を審議・決定する国際的な機関に、新規格の審議開始を提案します。

もし、適当な国際機関や適切な関連規格がない場合、上気しましたように、デファクトスタンダード化を主要企業で行います。

国際的な新規格を作る、あるいはデファクトスタンダード化を行うためには、国内企業は、巧みな連携(アライアンス)を行う必要があります。優れた技術・ノウハウをもつだけでなく、世界企業と会話・交渉する政治力が必要となります。

この連携(アライアンス)のやり方は、オープンイノベーションの方式で、他社との協業で、新規事業立上を行うことと同じです。

今後、大手だけでなく、ベンチャー・中小・中堅企業が、自社の強みとなる技術・ノウハウをコアに、世界市場で連携(アライアンス)を巧みに行いながら、共通化・標準化作業を実現して、自社に有利な事業環境(ビジネスプラットフォームという言い方もあります)を実現していくことを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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