日経記事;『奔流IoT(4)ミライの工場は… 求む 自ら考える働き手』に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;『奔流IoT(4)ミライの工場は… 求む 自ら考える働き手』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

1月5日付の日経新聞に、『奔流IoT(4)ミライの工場は… 求む 自ら考える働き手』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。
記事の主な内容は、以下の通りです。

『世界中で建設機械を生産・販売するコマツ。だが、今もエンジンや減速機などの重要部品はすべて国内で製造する。中核拠点の小山工場(栃木県小山市)では、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」を活用した新たな生産方式を2月から導入する。

コマツの小山工場(栃木県小山市)ではIoTを活用し、工作機械の「段取り」を不要にする。

自動で「段取り」

部品生産では、同じ工作機械で異なる複数の種類をつくるため、部品ごとに機械のプログラミングを変える「段取り」が必要だ。これまでは段取りの度に技術者が経験や勘を頼りに、工作機械の加工部分の位置データなどを微修正していた。

新方式では工場内の機械だけではなく協力企業ともネットワークでつないで生産計画を共有。材料が届くと、機械が自動的に段取りを担う。「誰でもボタンを押すだけで済む」(寺田浩之工場長)。従来の集中生産からその都度生産するように改め、生産時間を4分の1以下に短縮する。

投資額は約5億円に上るが、メリットの方が大きいと判断した。技術力の維持や、従業員をシステム管理など、より高付加価値の業務に回すのが狙い。寺田工場長は「重要部品の生産を海外に移管するつもりはない」と言い切る。

IoTを活用して生産効率化を図る「スマートファクトリー(工場)」。人件費の高い日本のような先進国の工場も、世界と戦えるコスト競争力を持つことができる。

金融機関など向けの大型ストレージを生産する日立製作所の神奈川事業所(神奈川県秦野市)。海外工場への応用も視野に生産改善を実験するマザー工場に位置づける。

ストレージに組み込むプリント基板は1枚当たり3000点もの小型部品を使う。小さな基板でも1万カ所のはんだ付けが必要で、日産量は数千枚だ。ストレージはこうした基板をさらに顧客の仕様に応じて組み合わせてつくる。作業が複雑化する中、着目したのがIoTだった。

工場内にICタグやセンサーを張り巡らせ、大量の作業データを収集。専用システムに送り、AI(人工知能)解析などを通じて最適な改善手法を導き出す。5億円を投じて16年1月に5階建てビルに相当する大型自動倉庫を設けたほか、無人搬送車(AGV)も導入。金属カバーの取り付けなどの単純作業は双腕ロボットで代替する。

自動化が進んだことで、人はラインの全体管理などより高度な作業に集中できるようになった。部品管理費用は8割削減、プリント基板の生産期間も従来の2日から0.7日に短縮できた。

再教育が必要に

大幅に業務を改善できるスマート工場。一方で工場内の単純作業は人ではなく、自律的に動くようになった機械が担うようになる。三菱総合研究所の白戸智主席研究員は「国内の生産工程の従事者は現状よりも150万人減る可能性がある。変化に強い人材育成が必要」と語る。

第4次産業革命ともいわれるIoT。19世紀の英国で蒸気機関が生まれた第1次産業革命の誕生以来、新たな革命は常に従来型の雇用を脅かしてきた側面があるのは否定できない。IoTの台頭でこれまでの仕事から解放された人々の力をどう生かすのか。新たな知恵が試されている。』

本日の記事は、建機機器の大手メーカーであるコマツが、エンジンなどの主要部品を製造する工場を、IoT対応で自動化する動きについて書いています。

日本の大手メーカーの中で、キャノンやファナックなどはすでに自動化工場を国内で稼働しています。

コマツがキャノンやファナックと同じ動きを始めることになります。

ここ2~3年前から国内では、人手不足が顕在化するようになりました。これは、いわゆる団塊世代が一斉に定年退職するようになり、製造業、建設業、サービス業などで、人手の絶対数の不足が明確になったことによります。

それまで、多くの企業では人件費圧縮に重きを置いた経営をしてきたたため、人手を削減、あるいは増加させないやり方に徹してきました。

日本では、15歳から64歳までの生産年齢人口が急激に減少しており、今後、労働者不足と国内市場規模の縮小は避けられません。

このような事業環境下で、国内メーカーが行うべきことは、工場の生産性向上と製造する部品や製品の付加価値向上、オフィス作業の生産性向上などです。

また、国内メーカーは、国内市場のみに依存しないで、積極的に海外販路開拓や集客をより積極的に行う必要があります。

私は経営コンサルタントとして、ベンチャーや中小企業の新規事業立上支援を行う場合、最初から海外販路開拓を並行して行うようにしています。理由は、上記の通りです。

メーカーが製造工場の生産性向上を行うときに、今後必要不可欠になるのが、インターネットやITのフル活用です。

本日の記事にありますコマツは、IoTを主力工場に導入して、材料調達から部品製造までの全工程を自動化する仕組み作りを行います。

IoTのコア部品となるセンサーチップは、高性能化と低価格化が急速に普及しつつありますので、IoT実装は技術的困難さを起こさない状況になりつつあります。

コマツの場合、自動化投資金額は5億円になるとのことですが、投資メリットがあると判断したとされます。

一時期の投資金額が多くても、長期的な人手不足と圧倒的な生産性向上・付加価値向上により、投資メリットがあると判断したと推測します。

コマツは、自社工場だけでなく、部材供給などの協力会社の工場にもインターネットでつないで、生産計画、生産進捗、部材や製造品の在庫量、部材の納入予定などを総合的に視覚化・自動化して、総合的な生産性向上を実現しようとしています。

このやり方は、ドイツがで先行して始まったインダストリー4.0そのものです。コマツのような動きは、今後、国内メーカーの間で行われるようになると見ています。

サービス業や物流分野でも、人材不足が顕著になっており、自動化やロボットの活用が飛躍的に増えます。

インダストリー4.0の導入実績が増えると、ノウハウ蓄積と実装コストの低減化が起こりますので、近い将来、中小企業でも導入が進むようになります。

国内メーカーが多数の工場を展開しているアセアンでは、タイの生産年齢人口はピークを迎えており、今後漸減する見込になっています。

ベトナム、インドネシア、フィリピン、ミャンマーでは、しばらくの間人口が増加しますので、労働力確保が可能です。

しかし、労働者賃金は毎年二桁で上昇し続ける可能性がありますので、これらの地域でも省力化は要求されるようになります。

大手だけでなく中小企業も、当該企業の身の丈にあったインダストリー4.0を導入することが、今後、重要になってきます。

IoT、人工知能、ロボットの導入コストも今後下がっていくことが予想されます。また、中小企業はクラウドサービスを活用することで、IT活用の難易度も下がります。

今後の国内版インダストリー4.0の普及に注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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