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閲覧数順 2017年08月21日更新

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日経記事;『政府統計、ITで精度向上 法人、会計ソフト連動 家計、ネット価格反映』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

12月3日付の日経新聞に、『政府統計、ITで精度向上 法人、会計ソフト連動 家計、ネット価格反映』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『内閣府が検討している経済統計の改善案が分かった。国内総生産(GDP)の設備投資の推計に使う法人企業統計の調査にIT(情報技術)を全面的に導入。企業の負担を減らし、公表も早める。消費者物価指数(CPI)はインターネット通販の価格も反映させる。日本の統計は精度や速さで欧米に劣るとの指摘が多く、2020年度までに改革の道筋を付ける。

内閣府の骨子案は、総務省の家計調査や財務省の法人企業統計など約20の統計を見直す方針を明記する。ビッグデータや、税務データなどの行政情報の活用も盛り込んだ。法人企業統計の公表前倒しや、総務省の統計委員会など司令塔機能の強化についても打ち出す。内閣府は統計を作る各省庁と調整した上で、12月上旬に開く研究会で報告する。

GDPは経済の規模や成長率を測る重要な指標にもかかわらず、実態を正確に反映していないとの指摘が根強い。

GDPの設備投資の推計に使われる法人企業統計では約2万3千社から設備投資や収益を聞き取る。企業は四半期ごとに紙やインターネットで回答するが、負担の重さを嫌う企業が少なくない。特に中小企業では回答率が6割程度にとどまり調査対象の変動によって結果が変わることもある。

そこで、企業が決算の作成などで使う会計ソフトとの連動を検討し、回答や集計作業の負担を減らす。企業が入力した内容をネット経由で提出できるようになれば、調査の回収率が上がり、正確性も高まるとみている。

GDPの個人消費のもとになる家計調査については、家計簿を付ける手間がかかることから調査対象が高齢者世帯などに偏っているといった指摘がある。総務省は18年にも若年層に普及しているスマートフォン(スマホ)の家計簿アプリで収支を入力できる方式を導入する方針だ。

デフレ脱却が経済政策で重みを増すなか、その指標となるCPIの改善にも乗り出す。現在はモノの価格は店頭で売られている商品の値段を集計する作業を中心に把握している。消費行動が大きく変わっていることを踏まえ、店頭より安いことも多いネット通販での商品価格も数年後に反映させる方針だ。小売りの現場などで存在感を増す訪日外国人(インバウンド)消費の規模も詳細に把握する。観光庁の訪日外国人消費動向調査で、調査規模を広げる。

政府が経済統計の大規模な見直しに動くのは、経済の実力を示す潜在成長率がゼロ%台に低迷し、調査結果のわずかな違いが経済政策に影響を与えかねないためだ。

ネットを媒介に個人が空いた車や部屋などを提供するシェアリングエコノミーの台頭など、経済の変化に統計の手段が追いつかないという課題は残る。内閣府は骨子案でシェアエコノミーの把握方法を研究することを明記する方針だが、具体的な手段は不透明だ。こうした新サービスの統計への取り込みは世界共通の課題になっている。』


私は、仕事柄、日本や欧米諸国、アセアンなどの経済状況を確認するために、各国政府が発表している統計データや指標、各種調査レポートを良く閲覧します。多くの統計データや調査レポートは、Webサイト上で見れたり、ダウンロードできます。

政府が手掛ける統計調査は、過去の経緯と現在のに至る時間的推移が一貫性をもち、客観的であることが絶対条件になります。

日本を含めたOECD加盟国は、政権を担当する政府の思想的な違いや主義・主張に関係なく、政府統計は一貫性と客観性を維持運営することになっています。

これは、政府統計が政府施策を検討・実行する上で最も重要な指標の一つであることと、国内企業が事業するときに、設備投資の決定、新規事業立上、海外を含む販路開拓などの重要施策決定プロセスで重要な参考情報の一つになることによります。

私が支援先企業の意向により、海外での新規事業立上や販路開拓支援を行うときに、真っ先に行うことの一つが、対象国・市場を統計データや調査レポートなどの情報収集・分析になります。

したがって、私は常に、日本、欧米諸国、アセアンなどの経済状況を確認するために、各種統計や調査レポートを、自分のデータセンター(Dropboxを活用)に保管して、維持管理しています。

日本政府が発表している政府統計と実際の経済状況との間に差が出始めていることは、以前から指摘されていました。

本日の記事は、政府がようやく重い腰を上げて、政府統計データの収集、調査方法、算出基準・方法などについて抜本的な見直しを行うことについて書いています。

本件は、大変重要なことであり、必要なことですので、早期に結論を出して、実行することを大いに期待します。

私は、学生時代に当時の政府にありました統計局で、集計作業のアルバイトを行ったことがあります。政府職員が統計データの集計や調査レポートの作成などを、非常に熱心に行っていたと記憶しています。

日本がまだインターネットはなく、経済活動が既存の製造、販売、農産物の育成などを中心にして主に行われている状況下では、政府統計と実態経済の間には大きなギャップがなかったと推測しています。

しかし、インターネットの急速普及は、日本の経済活動が一気に多様化して、既存の上記事業構造ではなかった新規形態が急速に普及・拡大しています。

たとえば、インターネット通販は、以前は国内のBtoCタイプのビジネスに主に使われていました。
最近、このインターネット通販が、国内BtoCだけでなく、国内BtoB、海外のBtoCおよびBtoBで多くの企業により活用されています。

インターネット通販は、企業にとって国内外の顧客と直接取引できますので、市場や顧客の声を直接見れる・触れる・会話できることと、収益拡大を実現できるメリットがありますので、今後ますます活発に活用されることは確実です。

現在の政府統計には、インターネット通販の取引状況が反映されていないので、インターネット通販がさらに普及しますので、実態経済とのギャップが大きくなります。

私は一時期、ある中小企業の依頼により、政府から求められた政府統計の調査依頼に対する対応を行ったことがあります。

中小企業には、この作業が大きな負担になっていることは、このときの経験から理解できます。

また、多くの家庭(特に現役世代)が家計簿を常につけていませんので、家計調査に協力する家庭が、本日の記事で指摘されているように高齢者世帯に偏りがちになることは当然です。協力する家庭の負担も大きいと聞いています。

本日の記事によると、家計調査は、スマホで撮影したレシートから自動的に家計簿を作成してくれるオンライン家計簿システムを採用することを検討しているようです。

現在、ベンチャーや中小企業の多くが、経理や決算処理を、上記オンライン家計簿とおなじように、銀行口座やクレジットカードの明細から仕訳を自動化し、請求書発行や売掛金管理などを自動化してくれるオンライン会計サービスを活用しています。

政府統計も、上記家計簿とおなじように、オンライン会計データを活用するやり方も含めるのであれば、調査に協力する中小企業も増えると考えます。

調査は、質問表の回答を紙だけで行うのではなく、可能な限るWebサイトで入力する方法を採用して、調査に協力する企業負担を軽減することも重要です。

調査結果の集計や分析は、インターネット調査会社が行っているように、自動処理できるように体系化すれば、早く調査結果を発表できますので、早期に経済実態を把握できるメリットがあります。

政府が、可能な限り2020年前にITを駆使した調査方法と集計方法の確立と実行することを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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