反復性うつ病の患者さんへの行動記録による再発予防の試み - 心と体の不調全般 - 専門家プロファイル

銀座泰明クリニック 院長
東京都
精神科医(精神保健指定医、精神科専門医)
03-5537-3496
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:心と体の不調

茅野 分
茅野 分
(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
茅野 分
茅野 分
(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
茅野 分
(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月19日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

反復性うつ病の患者さんへの行動記録による再発予防の試み

- good

  1. 心と体・医療健康
  2. 心と体の不調
  3. 心と体の不調全般

京都大学医学部 古川壽亮教授 を主任研究者とした「反復性うつ病の患者さんへの行動記録(iPhoneのくらしアプリとウェアラブル・デバイスを用いる)による再発予防の試み」という臨床研究に協力することになりました。

これは古川教授によるこれまでの臨床研究の歴史の流れに沿うことなります。2009年、「MANGA 研究」 という世界中の精神科医を驚かせた臨床研究に端を発します。これはいくつものSSRIやSNRIの有効性と忍容性をメタ解析したものでした。結果、エスシタロプラムとセルトラリンがとりわけ優れていました。

次に「SUN-D研究」が行われました。うつ病治療のセカンドラインとして、セルトラリン50mg、セルトラリン100㎎、ミルタザピンへの変薬または増強といった無作為割付を行い結果を判定するのです。現在、結果がまとめられています。

薬物療法に抵抗性を生ずる場合、認知行動療法(CBT. Cognitive Behavioral Therapy)がまず推奨されます。しかし治療者は充足されているとは言えませんし、これからのIT社会の発展を考え、スマートフォンを用いたCBTが考案されました。これが、薬物療法抵抗性大うつ病に対するスマートフォン認知行動療法と抗うつ剤併用療法の無作為割付比較試験、 FLATT Project. Fun to Learn Act and Think through Technology です。

そして、このたび再燃・再発される患者さんに対する「早期警告サイン」を読み取るため、行動記録を、ITを用いて記録する試みが行われようとしています。具体的には「くらしアプリ」という iPhone のを持っているだけで「位置」「歩数」「動作」を自動的に採取してくれ、本人の記録とともに半自動的に活動記録が簡単に作成されます。さらに、「シルミー」というリストバンド型ウェアラブルデバイスを装着していただくことにより、消費カロリー、歩数、脈拍、体温、会話量、外出時間(紫外線量)、睡眠時間なども測定されるのです。反復性うつ病でお悩みの患者さんにおかれましては、主治医よりお声かけさせていただくことがあるかもしれませんが、ご自身はもとより、社会貢献として、ご協力のほど、よろしくお願いします。

銀座泰明クリニック

 |  コラム一覧 | 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(東京都 / 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
銀座泰明クリニック 院長

東京・銀座の心療内科・精神科、夜間・土曜も診療しております。

東京・銀座の心療内科・精神科です。夜間・土曜も診療しております。都会で毎日、忙しく過ごされている方々へ、心身の健康をサポートいたします。不眠、不安、うつ病などに関して、お気軽にご相談ください。

03-5537-3496
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

このコラムに類似したコラム

「セルフリワーク」とは 茅野 分 - 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医)(2018/10/19 11:23)

フェイスブックうつ?!スマホうつ?!それは、頚筋性うつ!! 川井 太郎 - メディカルボディチューナー(2012/07/26 15:01)

ここまで来た!うつ病治療/NHKスペシャル 茅野 分 - 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医)(2012/02/19 10:59)

新聞記事「躁鬱病、初の治療指針」より 見波 利幸 - 主席研究員(2011/03/10 14:53)

鬼滅の刃7 現代社会の仕事環境と睡眠負債の悪影響 堀江 健一 - 恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー(2021/05/27 17:59)