日経記事;『日米独、IoT規格を標準化 産学官で協議・実証』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『日米独、IoT規格を標準化 産学官で協議・実証』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

9月27日付の日経新聞に、『日米独、IoT規格を標準化 産学官で協議・実証』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『あらゆるモノをインターネットでつなぐ「IoT」分野で、日米が連携して国際規格や標準技術の策定に乗り出す。10月に日立製作所やトヨタ自動車などが参加する団体と米国の2団体が覚書に調印し、実証実験などに着手する。日独政府も同分野での連携強化を確認する。有力企業を抱える3カ国が産学官で歩調を合わせて成長市場のIoTをリードする。

国内外企業2千社超と総務省、経済産業省などでつくる「IoT推進コンソーシアム」が、米ゼネラル・エレクトリック(GE)やインテルなどが設立した「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム」(IIC)など2団体と10月に覚書を交わす。日独政府も同じタイミングで、これまで検討を進めてきたIoT分野での協力関係を確認する。

企業ごとに進めてきた通信やセンサーの規格、プラットフォームづくりで協議や実証を重ねる。IoT活用の場となる工場間での通信や集めるデータに応じた効果的なセンサーの活用法、情報セキュリティー技術の開発も進める。

日本はハードに強い独とソフトに強い米とのタッグで、世界市場でのIoT戦略を有利に進める狙いだ。米独も推進組織間で規格標準化などに必要な工程表や見取り図を互いに持ち寄り、相互に運用できるようにすることで合意済み。経産省は日米独3極で標準化などに向けた協力を呼びかける方針だ。

IoTで工場設備がつながれば、稼働に伴う「ビッグデータ」が集まり、故障や更新時期の予測などが可能になる。自動車では購入後に機能を柔軟に変えたり、鉄道では列車が走りながら線路の不具合を見つけたりするなどの用途ですでに使われている。』


私は、IoTと人工知能の開発・実用化が進むと、今までインターネットやITが行ってきた既存事業基盤を急速に破壊・変革する動きに拍車がかかり、今の仕組みとは異なる世界が生まれると考えています。

IoTは、すべてのモノをインターネットでつなぎ、双方向での通信・会話を可能にします。IoTで生まれる巨大なビッグデータは、クラウドサービス・データセンターで蓄積・加工され、さらに人工知能(AI)によってさまざまな活用範囲が新規構築されます。

多分、現時点では想像できない商品やサービスが開発・実用化されます。そして、多くの新規商品やサービスは、低価格もしくは無料で提供されるようになります。一般的に言われている「所有」から「共有」へのビジネスモデルに変わっていく可能性があります。

中小企業は、一部のベンチャーを除けば、多くの場合現時点ではIoT・人工知能対応について直接的に関与していません。しかし、日米欧の政府と大手を中心とする企業が、中心となってIoTの実用化に向けて、世界標準となる共通規格を作成・実用化すると、中心企業が、さまざまな分野でIoT・人工知能を活用できるようになります。

IoT規格が共通化・標準化されると、ベンチャー・中小・中堅・大手のすべての企業が、世界市場で共通となる事業基盤(プラットフォーム)上で問題なくつながる状態で、ソフトウエア開発や商品やサービス提供が可能になりますので、安心して投資できるようになります。

その視点から、日米欧の3カ国が中心となって、IoTの規格を技術およびセキュリティ対策などの横断的な観点から標準化する動きをかけることは、IoT・人工知能の開発・実用化を進める事業基盤(プラットフォーム)を構築することになりますので、大きな期待をもっています。

日本の政府と大手企業は、米欧と緊密に連携・協業(アライアンス)して、三者が「Win/Win/Win」の関係構築ができるように積極的に動いてくれることを期待します。

三者がお互いの強みをもっている技術やノウハウを提供して、IoTのプラットフォーム構築を迅速かつ効果的に行えるように、日本政府と大手企業がリーダーシップを取るとともに、譲れるところは譲歩して、実の取れる巧みな連携・協業(アライアンス)が必要になります。日本政府と大手企業が柔軟に、かつ実利的観点から動くことが肝要です。

日本政府は、人工知能の開発・実用化を加速させるために、巨額の資金を投じて人工知能の開発拠点を設置して、集中的な研究開発を行うことを急いでいます。

トヨタ自動車は、IoT・人工知能活用で開発・実用化される自動運転車の関連ノウハウを創造・蓄積するために、米シリコンバレーに大型研究拠点を設置しました。

国内製造事業者では、コマツやファナックなどの大手が自社商品にIoT機能を実装して、高付加価値化した事業展開をしています。

これらの大手製造事業者は、IoT・人工知能の開発・実用化を行っている国内ITベンチャーと連携・協業(アライアンス)して、新規技術の確立や新規事業の立上を行ってとしています。

日本の企業の中には、IoT・人工知能対応に巨額投資をしています、グーグル、マイクロソフト、アップル、フェースブックなどの大手ITベンダーが存在しません。

しかし、ユニークな開発ノウハウをもって事業展開している企業が日本でも生まれています。UBIC(ユービック)、アプリックス、Preferred Networks(プリファードネットワークス)など多くのベンチャーが事業展開しています。

IoT対応の共通プラットフォームができれば、国内ITベンチャーにも大きな商機が生まれる可能性があります。上記しましたように、実力をもっているITベンチャーは、すでに存在しています。今後、新規事業機会が生まれれば、数多くのベンチャーが生まれると確認しています。

国内のITベンダーを含む実力をもったベンチャー・中小企業が、共通となる事業基盤(プラットフォーム)上で動くIoT・人工知能を活用した事業分野で、中堅・大手の下請ではなく、イコールパートナーシップの関係を構築して、世界市場で勝ち組になるように動くことになるとみています。

これは、大手企業でも、IoT・人工知能対応のノウハウを1社単独で開発・実用化することは、非現実的であり、現在より水平分業型のビジネスモデルでないと、世界市場で勝ち組にになるための競争に追いつかないことによります。

トヨタ自動車やファナックが、Preferred Networks(プリファードネットワークス)と連携・協業(アライアンス)していることが事例の一つになります。

この視点から、今後のIoT規格共通化・標準化の動きに注目していきます。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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