庶民感覚と景気回復 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

敷浪 一哉
有限会社シキナミカズヤ建築研究所 
建築家

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対象:住宅設計・構造

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庶民感覚と景気回復

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社会にパンチ!
最近、政治家や官僚の金銭感覚についての報道が多い。
その多くは「我々はこんなに節約してるのにあの人たちは・・・」みたいなもの。
まあ政治家や官僚のタクトによって我々の生活が左右されることもあるわけだから、我々の生活や感覚を理解してほしいという気持ちはよくわかるんだけども、私生活で金を使いすぎだとか、給料をもらいすぎだとか、そういう話は全然違うし、一緒にしてしまっていることにゲンナリする。

最近は麻生総理がカップラーメンの値段を追求されたり、毎日の食事の場所なんかを指摘されたりしてるけど、あんなくだらないことで追求している議員も、それに便乗して特集組んでまでカップラーメンの値段比較やホテルのバーの値段などを掲載しているメディアも、もう最悪。

我々が総理大臣に求めるものは、そういうことじゃないでしょ。

景気が悪くなるということはどういうことか。
今回の金融破たんのように、原因については色んな要素があるでしょう。
しかし、国民の消費と貯蓄の関係性で考えると答えは一つ。

それは、お金のある人がお金を使わなくなること。

もともとお金のない普通のひとたちは、普段からギリギリのせいかつをしてるわけだから、景気が悪くなったからといって生活はあんまりかわらない。職場の給料が下がったり、会社をクビになったりというのは、景気が悪化して会社の業績が悪くなった結果からくるものだから、景気悪化の要素にはならない(スパイラルの要素ではある)。

景気が悪化する時は、普段ゆとりのある生活をしている人たちが、そのゆとりを止めることによることが大きい。
それには、「贅沢をしてはいけない!」という世間の声に配慮している場合も少なからずあるはず。
そして、その世間の声はメディアに洗脳されている。

景気を悪くさせたくなかったら、お金のある人はお金をきちんと使ってくれないといけないわけ。


そこで、先ほどの総理大臣の夕食問題。
麻生総理は日本有数のお金持ち。
そんな人が一般のサラリーマンと同じ思考や価値観をも持っているわけが無いし、持てという指摘そのものがおかしい。金持ちは金持ちらしく消費してもらうことが一番でしょ。




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