日経記事;『アップル、スマホなど主力に陰り 4~6月売上高15%減 自動車に照準』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;『アップル、スマホなど主力に陰り 4~6月売上高15%減 自動車に照準』に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 各種の新規事業・事業拡大
経営戦略 新規事業開拓・立上

皆様、
おはようございます。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

7月28日付の日経新聞に、『アップル、スマホなど主力に陰り 4~6月売上高15%減 自動車に照準』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『米アップルの足踏みが止まらない。26日発表した4~6月期決算は売上高が前年同期比15%減の423億5800万ドル(約4兆4300億円)で、減収は2四半期連続。スマートフォン(スマホ)、タブレット、パソコンの主力3製品がそろって販売減となる苦しい状況だ。主力事業が停滞期に向かう同社は新規事業として電気自動車(EV)の開発に照準を定めつつある。

アップルがシリコンバレーで取得した巨大な工業用地(カリフォルニア州サンノゼ市)。

スマホ「iPhone(アイフォーン)」の販売台数は15%減、パソコン「Mac」は11%減と低迷。昨秋に大型モデルを投入したタブレット「iPad」も9%減だった。期待される腕時計型端末も失速している。

地域別でみても中国の売上高が33%減と2期連続の大幅な減少となった。米州が11%減、欧州は7%減と低調。主要地域で増えたのは23%の増収だった日本のみだった。

アップルが新規事業として本気で取り組み始めたのがEVの開発だ。

シリコンバレーにあるサンノゼ空港の北。周辺で唯一残された東京ドーム6個分のまとまった工業用地をアップルが確保している。

今ある広大なオフィス群に加え、1万2千人以上を収容する宇宙船型の巨大な新本社を建設中だ。それだけなら、これほど広大な工業用地は必要ない。「自動車の実験・開発施設しかない」。アップルの主要取引先の部品メーカーの間ではそうささやかれている。

アップルの自動車開発はすでに公然の秘密で、アップルの起爆剤として期待される。同時にEVに搭載する自動運転技術の開発も進めている。アップルの参戦で人材の引き抜き合戦は激しさを増す一方だ。

2014年には独メルセデス・ベンツの北米開発部門のトップだった自動運転の専門家、ヨハン・ユングワース氏をスカウトしたが、昨年末に独フォルクスワーゲンに引き抜かれた。日産自動車の自動運転の開発拠点からはすでに3人もアップルに引き抜かれている。

米EVメーカー、テスラモーターズのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はイベントで「アップルは20年以降にEVを開発し終えるだろう」と予測した。

自社生産しないアップルはEVでも生産委託先を探す。iPhoneの生産委託で関係が深い鴻海(ホンハイ)精密工業は有力な候補だ。だが、複雑な自動車の生産をいきなり未経験のホンハイに任せるのは難しいとの見方もある。

独自動車部品大手ボッシュなどが有力な候補として浮上している。炭素繊維を使った車体など様々な検討を進めており、部品メーカーにも声をかけ始めている。』

本日の記事は、アップルの主力商品である、iPhone、iPad、MacPCのすべての売上が前年割れとなったとことについて書いています。

このことは、昨年から続いていることであり、とくに、新規性はありません。最主力商品であiPhoneの売上減少が、アップルの経営に深刻な打撃を与えています。

先進国市場である米日欧州でのスマートフォンの普及率が、すでに成熟化を示す60%を上回っており、スマホの新規成長は望めません。基本的には、現行商品からの買い替え需要が中心になります。

iPhoneは、日米の両市場では高額商品にもかかわらず、高いシェアを維持していますが、上記の通り両市場では買い替え需要が主体になります。

スマホの成長市場は、中国、アセアン、アフリカになります。中国およびアセアンでは、高額商品であるiPhoneの需要は伸びていません。スマホの普及商品は、数千円から1万円くらいの低価格のものになります。主に、中国製です。こんご、この低価格商品帯に、インド製の格安スマホが入り込んでくるとみています。

現時点では、いずれにせよiPhoneは、中国やアセアンではトップ商品になりません。

MacPCは、MacOSを搭載しており、クリエーターやプログラマーやコアのアップルマニアから支持されたことから、今まで売上を伸ばしてきました。

アップルは、表面上の経営行動からみる限り、そのMacPCを自らiPadを積極的に開発・実用化・販売することで、追い詰める行動を取っています。

MacPCは、もともとWindowsPCのように、ビジネスから個人用途まで幅広い顧客を対象に開発・実用化していませんので、市場規模が小さい状況にあります。

そのMacPC市場に、iPadを積極的に開発・実用化・販売したことで、MacPCの売上減少が起こっているとみています。

さらに、そのiPadを積極的に開発・実用化・販売しても、タブレット型PCの需要自体が成長していない状況にあります。

現在、タブレットPC・端末を利用している人は、主に、情報やデータを見る目的で使用しています。

iPadをビジネスで使用する需要自体は、拡大しています。これは、外出先や現場で最新のデータや情報をみる端末機器としての利便性によります。

個人の場合、多くの人は、スマホを情報やデータを見る端末機器として活用しています。

現在、情報やデータを創造する用途では、ラップトップ(ノート)PCの利便性は、タブレットPCよりはるかに高いものがあります。

MacPCとiPadが売れない原因は明確です。この状況は、当面の間続くとみています。

本日の記事は、アップルがかねてから噂のありました電気自動車(EV)の開発・実用化を具体的に行う動きを公式に始めたとの文脈で書いています。

アップルがEVの開発・実用化を行うことは、合理的です。テスラモーターズが、短期間でEVの開発・実用化を行えることを実証しました。

アップルの競合企業であるITベンダーのグーグルは、すでに数年前から自動運転機能付EVの開発・実用化に注力しています。

グーグルが自動運転機能付EVの開発・実用化を進めるのは、自社のインターネット広告宣伝事業収入の拡大が主目的です。

インターネットの出口端末となる自動運転機能付EVを増やすことで、インターネット広告宣伝事業収入の拡大を図ります。自動運転機能付EVを、ラップトップPC、スマホ、タブレットPCと同じようなインターネット端末機器としてとらえて、プラットフォームの拡大を目指しているのです。

アップルも、自社のアプリケーションソフトやコンテンツの配信収入の拡大のために、自動運転機能付EVの開発・実用化を目指すことになります。

世界最大のインターネット通販事業者であるアマゾンも、近い将来、グーグルやアップルと同じように、自動運転機能付EVの開発・実用化を本格化するとみています。

グーグル、アップル、アマゾンは、スマホやタブレットPCなどと同じように、自前の工場をもたないで、ファブレス事業で自動運転機能付EVの開発・実用化を行います。

アップルの動きは、国内自動車メーカーに大きな影響を与えます。とくに、米国のカリフォルニア州やニューヨーク州などでは、2018年以降、ZEV規制が完全適用されますので、新車はEVか水素自動車である必要があります。

水素自動車の普及には、水素ステーションの設置など社会インフラを整える必要があり、時間がかかります。

米国市場対策として、自動運転機能付EVの開発・実用化は、ますます重要になる可能性があります。

今後、アップル、グーグル、アマゾンの米大手ITベンダーの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「経営戦略」のコラム