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日経記事;『AI日本の戦略(上) 深層学習 現場に応用 物流・工場へ導入めざす』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

7月25日付の日経新聞に、『AI日本の戦略(上) 深層学習 現場に応用 物流・工場へ導入めざす』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『産業分野の勢力図を一変させる可能性もあると指摘される人工知能(AI)を巡る国際競争の構図が明確になってきた。当面の焦点は、AI史上最大の飛躍といわれる深層学習(ディープラーニング)技術を各産業の現場にいかに早く応用できるかだ。長期的には、深層学習を超えるAI技術を日本が手にできるかどうかも課題だ。日本の取るべき戦略を検証する。

6月30日~7月3日にドイツ・ライプチヒで米アマゾン・ドット・コムが物流の自動化技術を競う「アマゾンピッキングチャレンジ」を開いた。東京大学発のAIベンチャー、プリファード・ネットワークス(PFN、東京・千代田)はロボットアームで商品を正確に取り出す種目で16チーム中、2位に食い込んだ。

画像認識で成果

優勝したオランダ・デルフト工科大学とは同得点で最初の商品を取るまでの時間の差で首位を譲ったものの、米有力大学チームや三菱電機などのチームを上回った。

競技の鍵を握るのが画像認識能力だ。「準備期間3カ月で世界の強豪に肩を並べる結果を出した」というPFNが使ったのが深層学習と呼ぶ技術。脳を模した神経回路網を何層にも重ねたプログラムで大量のデータを学習し、能力を高めた。

深層学習は世界トップ級の棋士を破った米グーグルの囲碁ソフト「アルファ碁」に使われて注目されたが、ビジネスへの本格応用はこれからだ。早くからこの技術に注目し一線級のエンジニアをそろえるPFNは、世界から注目される存在だ。

同社が得意とするのは、深層学習の効果を飛躍的に高める手法だ。産業用ロボットや製造装置、自動車などネットワークにつながる個々の機械を連携・協調させる。

NTT、トヨタ自動車、ファナック、パナソニックという日本を代表する企業と相次ぎ提携。ファナックとは産業用ロボットが乱雑に積まれた部品をうまく取り出す技術、トヨタとは新しい概念の自動運転システムによる「ぶつからないクルマ」などの成果を出した。

PFNは7月にディー・エヌ・エー(DeNA)と共同出資会社を設立した。磨いてきた技術を自然な対話システムやヘルスケアなどに応用する。

DeNAの守安功社長は「深層学習の可能性は非常に大きい。既存の事業領域にAIを適用するとともに、成功例をソリューションとして外部に提供する」と話す。富士通やNECなども、AI技術を使った工場の合理化支援事業などを相次いで強化している。

ものづくりなどに強みを持つAIベンチャーはほかにもある。東京工業大学発のクロスコンパス・インテリジェンス(東京・港)だ。同社には毎月のように深層学習についての相談が舞い込み、「常に5件程度の協力案件を走らせている」と佐藤聡社長は話す。

機械異常を検知

実績もある。半導体大手ルネサスエレクトロニクスとは、深層学習を応用することで機械異常の予兆を検知し、不良品や故障を防ぐ技術を開発した。これまでベテラン従業員の経験や勘に頼っていた作業をAIが担う。

急速に立ち上がった深層学習の開発ニーズ。それに対応できる人材は不足気味だ。クロスコンパス社は深層学習のプログラムや学習用データを取引する仕組みを、年内にも作ろうと準備中だ。「開発作業の重複を減らし深層学習のビジネス実装の速度を上げる」(佐藤氏)

AIの開発動向に詳しい松尾豊・東京大学特任准教授は「深層学習技術を個々の現場にいかに早く実装できるかが勝負。工場をはじめ現場力が強い日本企業に勝ち目はある」と語る。ただ、製造現場などに深層学習を応用する動きは国内にとどまらない。グーグルは最近、カゴに入った複数の種類の品物をロボットアームが識別して取り出す技術を公開した。

PFNの西川徹社長は「負ける気はしない」と自信を見せる。一方、比屋根一雄・三菱総合研究所副統括室長は「当初は現場の知見を生かして勝てるが、グーグルなどが手掛ける汎用AIの圧倒的な性能にのみ込まれる懸念もある」と慎重な見方だ。』

AIがブームになっています。とくに、深層学習(Deep Learning)のやり方が、Googleや日本のAIベンチャーであるPFI・PFNなどで開発・実用化が一気に進んだことによります。

PFI・PFNは、深層学習によるAI技術を製造現場・製品などに応用して、国内製造業の再強化に貢献することを社是の一つにしています。

このPFI・PFNが、米アマゾンが開催した物流の自動化技術を競う「アマゾンピッキングチャレンジ」に参加して、2位に入賞したことは高い技術力を証明しました。

国内製造業は、IoT・人工知能対応なしに、欧米企業との競争に勝てないことは確実になっています。

人工知能に関しては、Google、Amazon、Apple、Microsoft、IBMなどの米大手ITベンダーが、総力をあげて開発・実用化を進めています。

とくに、Googleはすでに検索エンジンや翻訳エンジンなどの無料アプリケーションソフトに人工知能を使用しているとされています。Googleの翻訳エンジンの性能向上は、最近、めざましいものがあります。

また、GEやIBMなどの米大手企業は、IoT対応を加速させるため、企業間連携となるアライアンス「インダストリアルインターネット」を構築して、各種の標準化・共通化活動を加速させています。

この動きは、製造業やITの分野で、IoT・人工知能の活用に関してデファクトスタンダードを確立して、産業の基盤となるプラットフォーム構築を独占的に行う狙いがあります。

IoT・人工知能対応のプラットフォームを抑えれば、大きな事業収入を得られると共に、現在のIT業界のように、米国大手企業が世界の勝者になることを目指しています。

国内大手製造事業者の中には、すでにこの米大手企業の動きに同調して参加している会社もあります。

一方、ドイツは、官民一体で「インダストリー4.0」の実用化を進めています。これは、ドイツ製造業全体をインターネットでつないで、情報・データの共有や効率的な処理を行うことにより、製造業の競争力を強化させようとする狙いです。

日本では、「インダストリアルインターネット」や「インダストリー4.0」のような横ぐしの業界全体の動きは、まだありません。AIに強みをもつITベンチャーが、積極的に活動しているのが目立つ程度です。

もっとも、人工知能については、日本政府は10年間で1000億円を投じて、開発・実用化を進める方針を打ち出しています。今後の具体的な施策・行動計画が重要になりますので、しばらく注目していきます。

このような動きの中で、PFI・PFNは、着実に成果を出しつつあります。将来、汎用的な人工知能技術が開発・実用化される可能性がありますが、当面の間は、各応用分野に特化した人工知能技術が開発・実用化されるとみています。

PFI・PFNは、トヨタ自動車、ファナック、DeNAなどの大手企業と資本提携などしながら、各応用分野ごとの深層学習(Deep Learning)の開発・実用化を進めています。

これらの応用ノウハウ蓄積が進むと、国内製造業や製品の競争力向上につながることは、確実です。

製品競争力向上では、PFI・PFNとトヨタ、あるいはDeNAとの連携・協業は、自動運転機能の開発・実用化につながります。

また、ファナックとの連携・協業は、中小企業も活用できる無人工場の開発・実用化につながります。日本の生産年齢人口は、毎年大幅に減少しつつありますので、将来、工場で働く労働者確保が困難になる可能性があります。工場の無人化・自動化は、その解の一つになります。

日本は、IoT・人工知能対応で技術力を磨いて、徹底的な差別化・差異化を実現しないと、世界市場で国内企業は、勝者になれません。

今後とも、PFI・PFN、あるいはクロスコンパス社のような人工知能に関するITベンチャーの出現を期待します。

政府は、IoT・人工知能対応には、多くの優秀なプログラマーが必要であることと、セキュリティ対策も大きな課題になりますので、同時にセキュリティエンジニアの大量育成が必要になることを認識して、IT業界と協調して必要な対策の早期実現を期待します。

IoT・人工知能対応の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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