日経記事;『迫真陰るアップル帝国(1)異変が止まらない』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『迫真陰るアップル帝国(1)異変が止まらない』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

7月5日付の日経新聞に、『迫真陰るアップル帝国(1)異変が止まらない』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『6月13日、米アップル最高経営責任者(CEO)のティム・クック(55)はサンフランシスコで開いた開発者向けイベントに登壇すると、5000人の参加者を前に話し始めた。「アップルのアプリ開発者は累計で500億ドルを稼いでいる」

アップルは音楽の楽しみ方を変え、スマートフォン(スマホ)で人間の生活そのものを変えた。部品やソフトのメーカーを潤し、世界経済を支えてもいる。ただこの日の説明は基本ソフト刷新など既存プラットフォームの小幅改善に終始。「過去の話が多くなり、かつての大胆さが消えた」と出席者に印象づけた。

スティーブ・ジョブズが2011年に死去する前にCEOを引き継いだクックは5年で売上高を5割増やし、株価を2倍に引き上げた。ジョブズが嫌った「iPhone」の大画面化に踏み出して需要を再び呼び戻し、「アップルウオッチ」も世に問うた。

魔法をまとうジョブズにはなれないが、後継者として業績を安定的に伸ばしてきた経営能力は内外で高く評価される。そのクックをしても抑えきれない異変が今、アップルを襲っている。

「昨夏お願いした設備増強を今すぐ止めてください。早急にキャンセル費用の見積もりを出してください」。1月中旬、アップルに部品を供給する日本メーカーの本社会議室。シリコンバレーを結ぶビデオ会議でアップル担当者が発した言葉にその場は凍り付いた。

1月に始まった「iPhone6s」の減産は前年比3割に及んだ。前作「6」とパネルサイズが同じで機能差も大きいといえず消費者に違いを打ち出せていないのだ。

07年に登場したiPhoneの草創期は生産台数が少なく、世界で集めた最先端の部品を惜しげもなく採用できた。それが今、新作は1億台以上に必要な量の部品を用意しなければならない。ビジネスが大きくなって品質管理の担当者が増え、新技術の採用に保守的な態度も目立ってきた。

消費者が抱く「飽き」も避けられない。アップルは新しいライフスタイルを提案する製品を幾度も生み出してきた。だが、iPhoneを超えるような製品は久しく生まれていない。日常品化したスマホという土俵で戦い続ければ、どんなに完成度が高くても感激は薄れる。そういう盛者必衰のサイクルをアップルは緩やかに迎えつつある。

4月下旬、先端部品をアップルに供給してきた日本電産の会長兼社長、永守重信(71)は決算説明会で嘆いた。「まさかここまで下振れするとは」。iPhoneの減産は同社の業績を下押しする。アップルを支えるプレーヤーは忍び寄る異変を感じていたが、深刻さは予想を超えた。

3月末発売の小型iPhone「SE」は衰退を象徴するモデルと電子部品メーカーは見る。部品の在庫を消化する役割を果たし、「6s」減産によるダメージを最小限に抑える切り札となる。ただ単価が低い。ブランドビジネスという側面を持つアップルの経営に相反し、攻めよりも守りの製品と受け止められる。

「それなしで生きていけないと思うほどの機能が新モデルに加わる」。5月2日、テレビ番組に出演したクックは今秋発売の次期iPhoneについて語った。だが部品メーカーに伝えている生産計画の数量は現行モデル並み。驚きを求める消費者の期待に新製品で応える「アップルモデル」は行き詰まっている。

足元のアップルは、デザインの自由度が高まる有機ELパネルに着目する。その調達を巡り、今春から韓国サムスン電子と交渉が続く。「資金を出すので当社向け専用ラインを造ってほしい」。アップルの要請にサムスンは拒絶する姿勢を見せた。「専用ラインをつくるより、適正価格で買い取ってほしい」

有機ELパネルの世界市場をほぼ独占するサムスンの交渉力は強い。圧倒的な購買力を背景に「イエスかノーか」と迫ったアップルの部品調達も変わりつつある。

6月13日の開発者会議の終盤、クックは「我々の目標は世界を変える製品を作ること」と訴えた。消費者の飽き、スマホの陳腐化、そして今後は大企業病とも戦わなければならない。クックの言葉は自らに語りかけているように聞こえた。

1~3月期、13年ぶりの減収に転じたアップル。ジョブズが逝って5年。クックが率いる巨艦の針路を探る。』


本日の記事は、アップルの新規事業立上に関する能力減退について書いています。ここ数年間の間でアップルが最も尖鋭的に開発・実用化したのは、iPhoneによるスマートフォン商品です。

このスマートフォンは、個人用途だけでなく、ビジネス用途でも、インターネット活用による利便性を大幅に向上させ、エンターテインメントからビジネスの仕方、アセアンなどの発展途上国での急速なブロードバンド環境普及などに貢献しています。

しょうしょう大げさに言いますと、アップルのiPhoneは、世界中の個人から会社の生活、あるいはビジネス様式を大幅に変えました。

これは、亡くなったアップルのCEOであるスティーブジョブスの先見の明にあります。

一方、どんなインパクトのある商品であっても、一定の普及率に達すると、成長速度は減少しますし、飽和状態になると、売上は右肩下がりになります。

iPhoneは、日米の市場では圧倒的な強みをもっています。しかし、たとえば、タイ、ベトナム、インドネシアなどのアセアン域内では、中国やインド製の販売価格が数千円台のアンドロイド端末が大幅に普及しています。

これらの地域では、高額なiPhoneに対する人気よりも、低額なアンドロイド端末の方が圧倒的に支持されています。

スマートフォン(スマホ)は、iPhone、あるいはアンドロイド端末であれ、すでに社会に根付いています。

たとえ、アップルであっても今後スマホ市場では、大きな新規革新を起こすことは難しいとみています。

スティーブジョブスが世の中に出したがった商品は、個人の生活をより自由に、かつ、シンプルにして、楽しむことができる環境(インターネットにつながったスマートな電子機器やソフトウエア)の提供にあったと理解しています。

究極の答えの一つが、iPhoneでした。

アップルや競合企業は、スマホに代わる次世代商品として、ウェアラブル端末(時計やメガネ、シャツなど)、VR(バーチャルリアリティ)、家庭用ロボット、自動運転車などの開発・実用化を進めています。

どの商品も、基本的にはスティーブジョブスが狙った商品の延長線上にあります。

当然のごとく、アップルはiPhoneに次ぐ次世代商品の開発・実用化を進めているとみます。今回のサンフランシスコで開いた開発者向けイベントでの現CEOティム・クックの発言は、iPhone、iPad、MacPCなどのインターネット端末機器をベースに、各種アプリケーションソフトウエアビジネスで稼ぎたいとのメッセージであり、現在のアップルのビジネス環境からは合理的なやり方になります。

ソニーなどの国内電気機器メーカーは、今までの実績からiPhoneをしのぐ次世代商品を開発・実用化することは、困難です。

しかし、ソニーは、家庭用ロボット市場に再参入することや、PS4用のVR(バーチャルリアリティ)を今年中に市場投入することなどで、ある意味、アップルと同じ事業環境で勝負できるようになります。

人工知能やアプリケーションソフトの開発・実用化能力を向上させれば、ソニーはアップルとの競争に勝てなくても、今までのように負けることにならないとみています。

国内部品メーカーは、iPhoneなどのスマホ需要に頼り過ぎると、スマホ市場が飽和状態になったときに足元をすくわれます。

VRや自動運転車などの他のIoT・人工知能対応機器へ積極的にアプローチして、スマホ依存度を急速に下げることが重要になります。

アップルが今後どのような商品展開をしていくのか、注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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