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白尾 由喜子
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閲覧数順 2017年08月16日更新

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大学教育の進化ー変わる世界と、変えられない日本

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外国から見た日本

The Economist の記事に身を乗り出しました。

「始まってる、始まってる!」と。


Flying High (The Economist Jun. 25th - Jul. 1st edition)「高く飛べ!」とタイトルがついた記事は:具体的に何をどう学ぶのかを明確にした全く新しい形の大学が、「大学とは?」の認識を大きく変えようとしている。 その新しい形の大学とは:講義なし、教室なし、専攻なし、学部なし。


奇しくも同じ日の日本経済新聞に、立命館大学学長の意見が掲載。

「私大の魅力高めるには」

わかっていたはずだけど、相変わらず首を振りながら読みました。


“Flying High” は、非常に具体的・客観的。

学生と社会の進化に真正面から応えて、変化する大学教育を実例を多く使い、わかりやすい具体的なことばで述べています。


「日本の私大の魅力。。。」は、全く抽象的、主観的、曖昧、意味不明の漢字熟語が並んでいます。

学生の目線は全然感じることが出来ません。


大きく変遷する、高等教育をめぐる世界の潮流と、日本の大学学長の考え方がいかに(危機的に)遅れているか、表にまとめてみました。


思わず入れたツッコミは青色で記載しています。

(日経新聞の記者はそんなツッコミは入れていませんでしたので Mind you!)




Flying High

日本の学長(大学の魅力を高めるには)

新しい形の大学が世界にどんどん登場

現実社会に必要な実際的・具体的な問題を学生がみんなで解決する方法を探るのが主な活動

教室ではなく、広い開放的な空間を使い行う

更なる学習に意欲のある学生はインターネット(講師・教授ではなく)を利用し学ぶ

このモデルは従来の高等教育からは遥かに進化したところを目指している

 

具体例:Needham大学(Massachusetts, U.S.)

約4年間に学生は20-25のプロジェクトをこなし,その時間が全課程の5分の4を占める。チーム内で異なるアイデアを出しあうだけでなく、異なる学問領域の知識を統合する。 例えば「世界を変えた6つの微生物」というプロジェクトでは、生物、歴史の分野の知識を使う。


同様の大学は世界中で始まっている:

The Indian School of Design and Innovation in Mumbai

The Singapore University of Innovation and Design

Pohang University in South Korea

などなど

伝統的な講義形式の授業だけでは大学教育の成果を実感しにくくなっている。

「だけでは」が気になります

まだ続けるつもりですね


考察・発表という問題解決型の授業をもっと取り入れ、学生が学びの達成感と成長を実感出来るようにしなければならない。

方法が提示されていません

どうやるのでしょう

HOW がこの上なく大切な教育現場のはず


教室という「呼称」を廃止、廊下を単なる通路ではなく立場の異なる人が集まるコンコースと位置づけた。

添付の写真をどうぞ

記事に添えられていた写真です

なぜ廊下で立って話してるんだろう?と見た瞬間

なるほどね。。。

新しい形の大学は従来の形式に従わない

講義・教科書・面倒で退屈な図書館での作業・試験・教授たち

学生はチームで明確な答えのない問題に取り組む

学生のプロジェクトには企業がスポンサーになることが多く、専門の講師を派遣することもある

コースは学問のすべての分野(discipline)の統合

芸術、人文、科学、すべて。

「人類はもともとdisciplineで分けられるのが苦手。それが今の社会の様々な問題の根源!」

(Zeppelin University, Germany のモットーだそうです。 素晴らしい!) 

従来の講義形式も、もちろん踏襲

やっぱり。。。

既存の知識も効率的に習得するだけでなく、環境の変化に対応出来る理論的構想力や応用力を持ち、解のない課題に主体的かつ創造的に導くことが出来る人間の育成

だからHOW?  「どうやって?」の方法が書かれていません。


人文・社会科学系と自然科学系に二分された教育体系、細分化された学部の見直し

見なおしたあとの具体像が説明されてないですよ

従来の学校・大学は若者の好奇心に火をつける役割を果たしていない

アメリカの学生のIQ は上がっているのに、Creativity (創造力)Critical Thinking (論理的・科学的・客観的・批判的思考力)能力はは1990以来低下するという危機的状況。



社会や職業のあり方は激しく変化している

学生が課題を深く掘り下げて学ぶことが出来るよう、教員に高度は教育力が求められている

 

あ〜〜〜これから教員養成ですか?

おやおや

大学は今の時代と将来を生きる学生の要望に応えるべき

学生は多様な学習方法の選択肢を求めている

高い授業料を払う学生を顧客と捉え要望に具体的に対応する大学がこれから5年以内に膨大に増える

従来の4年制などという枠も必要ない

世界大学ランキング高位で政府からの助成金確保などという政府の古い体質には背を向ける

標準の教育モデルは捨てる

大学は育成する人間像を明確に示すべき

立命館大学の場合「高い志やチャレンジ精神を持ち、どんな困難があっても果敢に乗り越えようとする強い意志と逞しさを備え主体的かつ責任を持って創造的に問題解決を図ることの出来る人間。。。。」

教育を充実させ大学の魅力を高めるため、研究高度化の抜本改革を始めた

日本の大学選びは「どんな人間になりたいか」で決めるわけですね

偏差値かと思った

そしてみ〜〜んな同じ人間になるように枠にはめるのが日本の大学なんですね

ほほぉ。。。

大学は卒業生を雇う企業の要望に応えるべき

雇用主が指摘する学生の質:知識、知識を応用する能力、クリティカル・シンキング、コミュニケーション能力が足りない

社会からの要請にはコメントなし

新しい大学の学習法はテクノロジーを理解し使う

“flipped learning” (反転授業)を使い、学生は基本的な知識をオンライン授業で理解、大学現場ではその知識をどう応用するかを試す

テクノロジーにもコメントなし

新しい大学は「醜いアヒルの子」を対象

「頭はいいが、従来の学校・授業形式・指導法」に退屈しきっている能力を開くことが社会に大きなプラスとなる

指導者は、学生が社会で使える能力をつけられるよう、個々の能力に応じて助ける、これが責務。

知識基盤社会を展望した場合に、現在の大学進学率(50%強)では不十分

国際比較で見てもっと高くなってよい

今の大学全入時代、大学生のアカデミック能力の低下が大きな問題になっているのに、もっと低下させるーこれが日本の大学の使命みたいですね




世界で巻き起こる大学改革の記事には、もう問題にもされていなかったいわゆる「グローバル社会」

そんなこと当たり前ですし、多様な学生が集まり多様なアイデアを出しあい、よりよいものを作り出す。

こんなこともう話題にもならなくなった現在です。


そこに日本の学長がこう述べていたのが、いかにも時代遅れに感じました。

ー「グローバル社会を切り開くのは海外との競争ではない。 未来を創るための「共創」だ。ー


あん。。。。何がいいたいのかわかりません。

要するに、具体的に誰と何をするんですか?

どんな未来を作りますか?


ま、いいか。


これが日本の大学の現状とこれからのようです。


“Flying High” の内容に興味を持ち、そこで自分を伸ばしたい人!

カナダにいらっしゃい。

日本はあなたに追いついていないどころか、これからも変わりそうもありません。


日本の大学の考え方に「お〜そうだそうだ」と思った人、どうぞ日本で大学にお金に授業料を払って下さい。


Good luck!


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