- 下村 豊
- 株式会社CSプランナー 代表取締役
- 経営コンサルタント
対象:新規事業・事業拡大
- 下村 豊
- (経営コンサルタント)
5年も6年も前のブログなので、3社について、再度、今を述べたい。
随分前のことなので、ハッキリと「そう言った」とは言えないが、今でも思いは変わらないので再度述べたい。
先ずは、吉野家だが、やはり二度と昔の栄光には戻れない、いずれはなくなるグループなのだろう。
それは、豚丼の再発売で、明らかな戦略の失敗があったと思う。
何処から、それが感じられるかと言うと「価格設定」にある。
牛丼は、相変わらず3社の中で一番高い。
それによって、「早い、安い、上手い」の代名詞の牛丼を求めてくる客数は、一番少ない。
ただ、それは理解できる。
客数を求めて、顧客一件当たりの利益を削ることになるから、だ。
私は、吉野家が生き残る手段は、徹底して牛丼の味に拘ることだと思っている。
そして、それは、必ず「顧客視線」に立つ事だ。
吉野家に、牛丼の何を求めて来てくるのか?
同じく、吉野家に牛鍋定食の何を求めて来るのか?
吉野家は、牛鍋定食に経営の何を期待するのか?
その視点で、豚丼の再発売を見て欲しい。
再発売当初は、豚丼一杯300円だった。
顧客が殺到した。
その価格は、吉野家にとって、牛丼の値下げより利益があるとのこと。
そして、顧客にとって選べる一品として選択肢が増えたことになった。
なのに、だ。
300円を330円にして、再度、顧客離れを起こした。
此処に、戦略の無さ、失敗を感じてしまうが、皆さんは如何でしょうか。