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閲覧数順 2017年08月18日更新

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外貨建て保険への加入は、日本との金利差が3%以上になってから

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ファイナンシャルプランナーの久保逸郎です。
現在発売中の『Financial Adviser』の外貨建て保険の特集に原稿を書かせていただきました。
 

 


2月16日からマイナス金利が導入されて、長期金利もマイナス(2016年5月26日現在、-0.11%)の状況が続いています。
この結果、円建ての貯蓄性のある保険商品の魅力は完全に失われました。
今月に入ってソニー生命が個人年金保険などの販売を停止したように、運用難から保険会社が貯蓄性商品を販売停止にする動きは続いています。

しかし、金融機関(保険会社・保険代理店など)は手数料を稼がなくては商売になりませんから、このような市場環境でも保険販売をやめることはありません。
そのため円建てではなく、外貨建て保険を顧客に勧める傾向が顕著になっています。


今回ファイナンシャルプランナー(FP)や金融機関の職員に読まれている同誌が外貨建て保険の特集を組んだのも、そのような流れを受けてのことだと思います。


低金利の今外貨建て保険に加入しても、得られる収益はわずか

私は7ページほど特集記事の執筆を担当しましたが、執筆しながら改めて考えたことは、現在は日本だけでなく先進国全体が低金利の状況。
正確に言えば先進国の約4割がマイナス金利になってしまっています。
このような市場環境で外貨建て保険を使って米ドル・ユーロ・豪ドルなどの外貨に投資をしたとしても、保険の場合はとくにコストが高いこともあって、契約者が得られる収益はわずかにしかなりません。


例えば、この書籍の中ではある保険会社の外貨建一時払終身保険(米ドル建)のケースを具体例に挙げていますが、40歳の男性が1ドル110円のタイミングで今年4月に同保険に加入したとして、最低保証の積立利率(2%)の場合、65歳で解約した場合の戻り率は約105.6%に過ぎません。


25年間も預けて5.6%しか増えないといことは、実質的な収益利回り(年換算)でいうと約0.22%しかありません。
低金利でインカム収入(利息収入)がほとんど積み上がらないため、為替の損益分岐点も約104円。
65歳の時点で解約したとして、104円以上の円高局面になったら損が出るということなるのです。
このような状況はどこの保険会社も変わりません。


外貨投資を行う最大の目的は日本よりも高い利回り

つまり低金利の今の時期に外貨建て保険に加入したとしても、よい利回りは望めないのでインカム収入(利息収入)はわずかにしかならないのです。
その一方で、契約者の抱える為替リスクは大きく残ります。
もちろん円安になれば為替差益を得られる可能性はありますが、将来の為替水準はわかりません。


わざわざ為替リスクという大きなリスクをとっても大した収益が望めないとなれば、外貨建て保険に加入するメリットはほとんどありません。
「通貨分散の一環として外貨建て保険に加入しましょう」と勧められることもあると思いますが、通貨分散目的ならFX(外国為替証拠金取引)や外貨建てMMFのほうが圧倒的にコストが安くて済みます。


このような状況を踏まえると、外貨建て保険に加入するのは、せめて投資対象国と日本との金利差が3%以上に開いてからがいいと思います。
メリットとリスクについては冷静に考えてもらいたいですし、少なくとも「日本よりも金利が高い」というだけで加入するのはやめてもらいたいですね。
 

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