日経記事;『グーグル、FCAと提携 自動運転、実験車を開発 事業化へ前進』に関する考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事;『グーグル、FCAと提携 自動運転、実験車を開発 事業化へ前進』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月5日付の日経新聞に、『グーグル、FCAと提携 自動運転、実験車を開発 事業化へ前進』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『【シリコンバレー=小川義也】米グーグルの持ち株会社アルファベットが自動運転車の開発で、欧米自動車大手のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との提携を決めた。

実験車両の共同開発にとどまるとはいえ、完成車メーカーとの提携は生産能力を持たないグーグルにとって欠かせない条件の一つ。2009年にスタートした自動運転車の開発プロジェクトは、事業化に向けまた一歩前進する。

FCAはミニバンの「パシフィカ」をグーグルに提供する(FCA提供)。

グーグルが自動運転車の開発で、完成車メーカーと提携するのは初めて。ただFCAとの提携は独占的なものではなく、他の自動車メーカーと提携する可能性もある。

両社が3日発表した提携内容によると、FCAは年内にクライスラーの最新型ハイブリッドミニバン「パシフィカ」100台を提供。自動運転システムを搭載するために必要な車両の改造にも協力する。

グーグルは現在、市販されているトヨタ自動車の「レクサスRX450h」を自ら改造した実験車両と、自社設計した2人乗りのプロトタイプ合計70台を保有。米国の4都市で累計150万マイル(約240万キロ)の公道走行実験を重ねてきた。

FCAとの提携で実験車両の数を一気に2倍以上に増やす。グーグルの自動運転車開発プロジェクトを率いるジョン・クラフチック氏は「FCAの技術者と密接に連携することで、完全自動運転車の開発に向けた取り組みを加速する」と語る。

今回の提携が自動運転車の量産を視野に入れたものかどうかについては、両社ともコメントしていない。ただ、グーグルはかねて「自社で生産するつもりはない」と公言している。実験車両の共同開発がうまくいけば、FCAとの提携を市販車の開発・生産に拡大する可能性はある。

グーグルは20年前後を見込む自動運転車の実用化をにらみ、環境整備にも乗り出している。先月26日には米フォード・モーター、米ウーバーテクノロジーズなど4社と自動運転車の普及団体を設立。

米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)の前局長を顧問に迎え、規制当局に全米共通の安全基準作りを働きかけている。FCAが同団体に加わり、歩調を合わせる可能性もありそうだ。

自動運転の技術開発でFCAは目立たない存在だった。技術力が乏しいからこそグーグルと組みやすかったともいえる。

ゼネラル・モーターズ(GM)やトヨタ自動車は今のところ、グーグルとは一定の距離を置く。ただ自動運転車開発レースで“大穴”ともいえるFCAがグーグルと組み一気にトップランナーに躍り出ると、各社も対応策を打ち出さざるを得なくなりそうだ。FCAの動きが「呼び水」となりグーグルと組む動きが広がるかが今後の注目点だ。』


電気自動車でありかつ自動運転車は、米大手ITベンダーであるグーグルやアップルが確実に事業化してくる新規分野になります。

アマゾンも、将来電気で動く自動運転車の開発・実用化を強力に行ってくる可能性があります。

電気自動車は、ガソリンエンジンに関する専門的知見や経験・ノウハウがなくても、リチウムイオン電池やモーターなどの既存デバイスや部品などを使用して、より容易に開発・実用化できます。

テスラモーターズは、その良い事例になります。そのテスラモーターズも、得意のITをフル活用して自動運転車の開発・実用化を行うことは確実です。

特にグーグルは、本日の記事にありますように、自動運転車の開発・実用化を先行して行っており、すでに累計150万マイル(約240万キロ)の公道走行実験を実施しています。

グーグルは、自動運転車の開発・実用化ですでに多くのノウハウ蓄積をしています。本日の記事は、そのグーグルが旧クライスラーであるフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と、自動運転車の開発・実用化で協業すると書いています。

FCAは、自動運転車の開発・実用化については今まで本格的な投資を行っていないようですので、今回のグーグルとの連携・アライアンスで自動運転に関するノウハウ獲得を目指すと推測します。

グーグルは自社内に自動運転車の製造設備や工場をもたないと公式に表明していますので、ファブレスで当該自動車ビジネスを展開するようです。このため、FCAがグーグルの自動運転車を製造する工場の役割を行う可能性があります。

米大手ITベンダーが、デザインを含む商品の開発・実用化、実装するソフトウエアの開発・実用化、インターネット対応などを自前で行って、製造を外部委託するやり方が一般的になっています。

このやり方に先べんをつけたのは、アップルです。アップルは、台湾の電子機器製造受託専業メーカーと連携・アライアンスして、中国内の工場で安くiPhoneなどの電子端末機器を商品化して、世界市場で勝ち組になりました。

この結果、ソニーやパナソニックなどの国内家電メーカーがアップルとの競争に負けて、市場・顧客を奪われました。

トヨタ自動車やホンダなどに代表される国内自動車メーカーは、現時点で世界市場で通用する技術・ノウハウをもっています。

しかし、米大手ITベンダーが得意とするインターネットやITは、人工知能やIoTを含めて、急激かつ巨大な変革・革新を既存事業基盤や社会にもたらして、破壊・新規創造が短期間に実現する状況を起こしつつあります。

自動車は、現時点ではガソリンエンジン車が数多く走行していますが、米国のカリフォルニア州やニューヨーク州などでは、2018年以降ZEV規制が強化され、基本的にはバッテリーのみで駆動される電気自動車と燃料電池車のみが走行可能になり、ハイブリッド車も走行できなくなる事態が想定されています。

この動きは、欧州や中国でも追随される可能性があります。

将来の自動車が電気自動車と燃料電池車主体になるとすると、当面の主力車は電気自動車になる可能性が高くなります。

燃料電池車の普及は、技術開発と水素ステーションの普及が必要になることによります。

電気自動車への参入障壁は、上記しましたように低くなりますので、多くの事業者が自動運転車を担いで参入することが予想されます。

このため、トヨタは、自動運転車のコア技術となるIoT や人工知能対応を含むITを強化するため、シリコンバレーに大型の研究拠点を設けて、積極的な対応を始めています。

トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーは、自動車メーカーとの競争には習熟していますが、米大手ITベンダーとの競争は、今までの経験やノウハウが活かせない状況になります。

米大手ITベンダーとの競争には、ITやソフトウエア開発力などが重要な役割を果たします。自前のITノウハウだけに依存しないで、国内のITベンダーとの連携・アライアンスも含めて、柔軟な対応を早期に行うことが重要であり、必要になります。

自動運転車は、言わば動く大型のインターネット出口端末になりますので、今までの概念とは明確に区別して、エンターテインメント用途を巧みに取り入れて商品化するやり方がポイントの
一つになります。

電気自動車・自動運転車は、垂直統合型ではなく、水平分業型のビジネスモデルになるとみています。お互いの強みを持ち寄って、「Win/Win」の関係となる連携・アライアンスを有効に組めるかも、世界市場で勝ち組になるためのポイントになります。

電気自動車・自動運転車は、今後の国内自動車産業に大きな影響を与えますので、関連するデバイスやIT関連企業の動きも含めて注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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