- 各務 謙司
- カガミ建築計画 建築家
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
芸術展の続きです。
中庭のナゾの物体は?
夜になると、早稲田大学理工学部キャンパスに、
ナゾの物体が二つ光りだしました。
一つは、プラ板を組み上げたドームでした。
小さく、薄く、軽いプラ板を、折り曲げて''ユニット化''し、
それらをうまく組み合わせることで、
人が入ることが出来る大きな空間を作り出したそうです。
ユニット化された部材と''構造''という、
建築の基本的な要素を、実物大で作り出しているのは、
実験としても価値があるものでしょうが、
実際に体験すると、予想以上の迫力がありました。
その横の、長細く展開する物体は、
硬い木造のフレームと、その中に縦横無尽に流れる
柔らかい膜構造が対比された、不思議な造形物でした。
何に使われるわけでもない物体ですが、
用途がない故に、風が流れる様を形にしたような
面白い造形となっていました。
プロジェクターで膜に映し出された映像を、
表や裏から見たり、膜をいじることで映像を
歪ませる楽しみは、デジタルでは感じられない、
アナログの楽しさを実感させてくれました。
学生課題の展示
1年から3年までの現役の学生達が
取り組んでいる学生課題も展示されていました。
こちらは、実現性には乏しくても、
閉塞感のある実社会に対して、学生らしい、
挑戦的で、野心的な課題が幾つもありました。
都市デザインの学生たちの、風景を形容詞で表現する試みや、
前川邸の軸組み模型、構造系の卒業生の''パネル構造物''など、
他にも見応えのある展示が沢山ありました。
全体として、学生たちが、失敗を恐れずに、
何かを人に伝えようと考えて作った物や展示は、
本当に見ごたえがあり、色々な意味で建築について、
再考させられる点が多々ありました。
芸術展に関係した学生やTAの皆さん、
どうもお疲れ様でした!
カガミ建築計画 各務謙司
カガミデザインリフォーム
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