日経記事;『AI・ロボット、30兆円市場に 政府、GDP600兆円へ目標』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『AI・ロボット、30兆円市場に 政府、GDP600兆円へ目標』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

4月16日付の日経新聞に、『AI・ロボット、30兆円市場に 政府、GDP600兆円へ目標』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『政府は国内総生産(GDP)600兆円の実現に向け、先端技術や省エネルギーなどの分野別の目標値を固めた。人工知能(AI)やロボットといった成長分野を30兆円規模の市場に育てる。経済成長の新たなけん引役を重点的に支援する。

19日に開く政府の産業競争力会議で表明する。政府は20年ごろまでに名目GDPを14年度に比べ2割増の600兆円に高める目標を掲げている。法人実効税率の引き下げなどで民間が投資しやすい環境は整いつつあるとして、成長市場の創出・拡大に力を入れる。

軸足を置くのはAIやロボット、ビッグデータなどの先端技術。たとえばあらゆる機器がインターネットにつながるIoTに対応した「スマート工場」の普及。在庫管理や納期の短縮につながるとして民間企業に既存工場からの建て替えを促す。小型無人機(ドローン)を使った宅配サービスや自動車の自動運転などの関連投資も増やす。

新技術の活用をはばむ規制の緩和や資金支援にも取り組む。中小企業への技術導入も進め、30兆円の市場規模をめざす。

省エネ関連も有望分野だ。温暖化ガスの排出量を30年までに26%減らす国際公約の達成には、再生可能エネルギーの利用を増やし省エネを一段と進める必要がある。新築住宅に一定の省エネ性能を義務づける新規制を20年までに取り入れるほか、省エネ法の規制がかかる業種を、17年度にもホテルなどのサービス業にも広げ、省エネ設備への切り替え需要を増やす。』
 
政府は、新規事業分野として、GDP600兆円の市場立上げを目指して、重点施策をまとめ・発表しました。

重点分野は以下のようになります。

●AI・ロボットなど先端技術
●省エネ・再生エネルギー
●サービス産業:
●スポーツ産業
●ヘルスケア
●観光
●住宅リフォーム

上記分野の中で、AI・ロボット産業については、30兆円の市場創出を目標としています。AI・ロボットは、今後国内産業の多くの分野に入り込んでいき、産業インフラの一つになるとみています。産業インフラになると、高い効率性や生産性・経済性などを実現することが期待されます。

同時に、AI・ロボットは、この技術自体が大きな付加価値を生んで、新規需要・市場を創出・獲得していきます。

AI・ロボットのビジネスへの応用で、近々では最も大きな市場創出が期待できるのは、自動運転車の開発・実用化です。

現在の自動車産業は、日本経済を支える最重要な事業分野の一つになっています。当面の間、この構図は変わりません。

この業界では、自動運転車の開発・実用化に失敗すると、国内自動車メーカーは世界市場で勝ち組になれません。

自動運転車は、同時に環境対応車であることが求められます。アメリカのZEV規制対応は、電気自動車(EV)か燃料電池車になります。

国内自動車メーカーは、自動運転および環境対応の両方の課題に挑戦することが求められます。

トヨタ自動車やホンダは、現時点では米国市場にプラグインハイブリッド車(PV)を投入しており、将来は燃料電池車の導入を見込んでいます。

アメリカ市場では、テスラモーターズやGMなどの動きによっては、当面の間、燃料電池車ではなく、EVが主流になる可能性があります。

この場合、トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーは、PVで培ったノウハウ・技術の転用と拡張でEV開発・実用化に対応することは可能とみています。

これに加えて、自動運転車の開発・実用化を行う必要があります。キーテクノロジーは、AI・ロボットです。

自動車を含む国内製造メーカーがAI・ロボット技術で徹底的な差別化・差異化を実現するためには、高度なソフトウエア開発力をもつ必要があります。

このため、トヨタはアメリカのシリコンバレーに大型のIT研究所を設立して、多くのエンジニア・研究者を獲得しようとしています。

また、日立製作所も同じようにシリコンバレーに大型のIT開発拠点を設立しようとしています。

AIについては、政府は国家戦略として推進する人工知能研究プロジェクトの一環として、理化学研究所に「革新知能統合研究センター」とし、東京駅近くのビルに拠点を置くと発表しました。
この研究センター長には、杉山将東京大学教授(41歳)の若手研究者が着任します。

AI・ロボットの開発・実用化は、企業と上記のような政府の開発拠点が一体化して、国家事業として取り組むことが必要であり、重要になります。

もちろん最重要なことは、国内企業が自主的に積極的にAI・ロボットの開発・実用化に取り組むことです。

一部のメーカーは、今までITベンダーに外注していたソフトウエア開発を、自社の競争力強化のために、トヨタや日立などのように内製化する動きを始めています。

AIに対応するベンチャーや中小企業の中には、AIやロボット対応したソフトウエアの開発・実用化を進めているところがあります。たとえば、AI分野では、ベンチャー企業である株式会社 Preferred Infrastructure が高度なアルゴリズムの開発・実用化能力で大きな実績を出しつつあります。

上記しましたように、トヨタはシリコンバレーにもっているIT開発拠点をうまく活用して、AI・ロボット対応した競争力のある環境対応車であり自動運転車を開発・実用化する必要があります。

トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーにとって、競合他社はGMやフォルクスワーゲンだけでなく、テスラモーターズ、グーグル、アップルなどのITに強みをもつ企業も加わることが今までと異なります。

トヨタやホンダなどの大手メーカーだけでなく、今後の中小・中堅の製造事業者は、IoT・AI・ロボット対応を確実に行っていかないと、国内外の競争に打ち勝てない状況になりつつあります。

このとき、中小・中堅の製造事業者は、自社内にITやソフトウエアの開発部隊を内製化して対応することが難しいので、ITベンダーとの連携・アライアンスを組んで行う必要があります。

このとき、ITベンダーは下請けではなく、イコールパートナーとして、共にお互いの強みを発揮して「Win/Win」の関係で競争力を高められる差別化・差異化を実現できるようにすることが求められます。

ITベンダーも下請け的な発想ではなく、自前のソフトウエア開発力を高めて、高度な要求に応えられるようにすることが必要になります。

まだまだ日本のITベンダーで、下請けでなく、自社ソフトウエア開発力で差別化・差異化を実現して、付加価値を確保している企業は少ないです。

しかし、IoT ・AI・ロボット対応は、ソフトウエア開発力をもつITベンダーにとって大きな新規事業立上の機会が生まれています。

私の支援先のなかに、リスクをとって優秀なプログラマーを雇用して、積極的にソフトウエア開発の新規需要を獲得しているITベンダーがいます。

製造メーカーとITベンダーは、今までのビジネスの下請け手的なやり方に固執しないで、イコールパートナーシップで連携・アライアンスすることにより、大きな新規事業立上を目指すことが重要です。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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