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吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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閲覧数順 2017年08月23日更新

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資産運用で金を保有するメリットは小さい/5,000万円以上の資産運用

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資産運用の原則 資産配分(アセットアロケーション)

取材コラム

金はインフレに強いのか?

―――一般的に金はインフレに強い商品として、富裕層、準富裕層の方達に勧めることが多いのですが、「金」を保有するメリットを教えてください。

資産運用の目的は「増やしたい」と「維持したい」、大きくこの2つに分けられます。
富裕層の方達は「維持したい」準富裕層の方達は増やしたいと考える方が多いようです。その際にメジャーとしているのが、インフレ率なので、「インフレに強い商品」として「金」を紹介されることが多いのですが、図に有りますように、必ずしもインフレに強いとは言えません。

ロンドン金価推移
図は、1973年~2015年のロンドン金価格の推移です。1本は年間最高値、1本は年間最低値、赤い線は年平均の推移です。
2000年代に金のETFが上場され、以降急激に価格が上昇したため、一見保有した方は儲かったように言われるのですが、それまでは価格は低迷していました。また、1980年、1990年、2,000年、2010年の価格から、米国の消費者物価指数≒インフレ率で価格がいくら上昇したかを示しています。図にある様に実物価格は,2003年迄全てインフレ率に勝てませんでした。以降順次実物価格とクロスしだしていますが、1980年に購入された方がインフレに追いついたのは2007年でした。このように必ずしもインフレに強い商品とは言えないのです。ましてや、2014年のピーク以降はバブルがはじけ、2016年3月8日現在1261.1ドルですので、2009年以降に平均価格で購入されて今まで持っていると、利益はマイナスになっています。
従って、私はお客様に資産運用としての金購入はお薦めしていません。

―――現物資産の金を保有する意味は無いのでしょうか?
「日本は、政治的にも経済的にも比較的安定しています。また、国は国民から徴税することも出来ますし、保有資産を売却することも出来ますから、日本が破綻する可能性は極めて低いのですが、国家破綻ということになれば、経済の仕組みが根本から変わってしまう…とご心配され『自分の手元に置いておける資産が、最も安心できるもの』と考える方もいらっしゃいます。

太古の昔から、金は、動乱などのリスクが発生した時に持ちだしたり、埋めて後で取り出したりする資産でした。日本が国家破綻やハイパーインフレになる可能性は低いのですが、万が一に備えることはできます。そのような際に、金を売却して生活費等に充てることが予想されます。
従って、ひと月の生活費に充てるぐらいの金額に交換が可能な実物資産として、金貨や少量のバーを購入されると良いと思います。

ただし、それまでは、金は株や債券とは異なり、金そのものはお金を稼いでくれません。
一定の金額以上の金を購入すると監督期間に報告が行きますので、資産隠しも困難です。大きなインゴットで購入されると貸金庫等保管のためのコストもかかります。
コストは高くなりますが、少量で購入でき、手元に置けるものをお勧めします。

資産配分の一環としてではなく、記念日に購入するなど生活の楽し

―――安定した経済下では、どんなメリットがありますか?
「金は、金利が得られるわけではないですし、私は資産配分の一環ではなく、生活を楽しむという側面からの金の保有をおすすめしています。
コインは美術品でもありますし、3月9日現在価格で、ウィーン金貨ハーモニー、メイプル金貨であれば、1オンス167,500円程度、2分の1オンスであれば85,300円程度で購入できます。(なお、価格は販売店及び日によって異なり、前期価格は参考値です)。
購入は、誕生日、結婚記念日、クリスマスなど、年に一回か二回がいいでしょう。資産のほんの一部(1%~3%程度)としてお考えください」

――――運用に関して大切なことがありますか?
「運用する場合、分散投資が大切であることは変わりません。
富裕層や準富裕層の場合、プライベートバンキングも分散投資の対象のひとつと考えられます。

『プライベートバンキング』とは、プライベートバンクで提供される総合的な資産管理を行うサービスです。資産の管理・運用への助言、税務や法律への助言、資産や事業の継承への助言、信託業務、遺言執行などさまざまなサービスを提供することで、それを業務としている銀行もプライベートバンクと呼びます。

また、余剰資金が十分にある人は、一般的に資産運用における『リスク許容度』が高くなる傾向があります。中には、投資自体を楽しみたい方もいるでしょう。

そうした方には、コア・サテライト戦略がおすすめです。これは、インフレに追随・若干上回る『堅実』な資産と、それを上回る収益を求める『攻め』の資産に明確に分割し、効率的に運用する手法です。コア部分には大きな市場のインデックスに連動するコストの安いETFを、サテライト部分には個別銘柄や個々の新興国の株価に連動する、コモディティ価格に連動する、スマート・ベータ―のインデックス等、に連動するETFなどを入れます。ご自身に合ったリスク許容度とリターンに沿ってコア部分を作り、それを上回るリターンを期待して資産・銘柄を選定してサテライトを配置します。

インタビュー/文・岩﨑美帆

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