日経記事;『ソニー、「継続して稼ぐ」事業シフト 米音楽出版を完全子会社化』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ソニー、「継続して稼ぐ」事業シフト 米音楽出版を完全子会社化』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

3月16日付の日経新聞に、『ソニー、「継続して稼ぐ」事業シフト 米音楽出版を完全子会社化』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ソニーが継続して安定収益を稼げる事業モデルへのシフトを急いでいる。15日には音楽出版最大手の米子会社、ソニー/ATVミュージックパブリッシングの完全子会社化を発表した。

定額制音楽配信サービスが普及期を迎えるなか、中長期での安定収益源になると判断した。商品やサービスを単品で売るだけではない新たなモデルをグループ全体で構築する。

ソニー/ATVに折半出資する故マイケル・ジャクソン氏の遺産管理財団の持ち分を約7億5000万ドル(約840億円)で取得する。最終契約は今月末までに結ぶ予定で、監督官庁などの承認を得てソニーの米国子会社の完全子会社にする。

ソニーは中期経営計画で、安定した顧客基盤から継続的に収益を稼ぐ「リカーリング型」と呼ぶ事業モデルの強化を柱に据えている。楽曲の著作権管理を主力とする音楽出版事業はこの方針を進めるうえで重要と判断したようだ。

15日には米ネットサービス子会社が米国の一部地域で提供していたクラウド型テレビ配信サービス「プレイステーション ヴュー(PS Vue)」を全米に広げたとも発表した。PS Vueもリカーリング型事業と位置づけており、ゲーム機「PS4」をはじめ、米アップルや米アマゾンなどの端末向けにもサービスを提供している。』


ソフトウエアビジネスの中で、ベンチャーや中小企業のITベンダーが安定した収益を継続的にできる仕組みの一つが、ある用途に特化したアプリケーションソフトウエアの提供です。

このアプリケーションソフトが新規性や強力な特徴をもっていれば、他社の競合商品に対して、徹底的な差別化・差異化できます。

これに継続性を加えることができれば、当該用途に適応したアプリケーションソフトとして継続的に使用されることになります。

たとえば、アドビのAcrobatは、PDFファイル形式の作成・ライタープログラムとして、ビジネスの世界で幅広く使われています。

アドビは、PDFファイル形式を世の中に普及促進させるために、Acrobatリーダーを無償で提供しています。

PDFファイルは、どのインターネット接続端末機器でも基本的に開けて使用できますので、いわゆる電子情報・書籍のデータ形式として、ビジネスや個人用途で業界標準となっています。

アドビは、自社が作ったPDFファイル形式のプラットフォーム上で、顧客が当該形式のコンテンツを作成できるAcrobatを有償で提供しています。

アドビは、イラストレーターやフォトショップなどのアプリケーションソフトも、デザイン用途や写真情報の編集用途に特化して有償で提供しており、これらのアプリソフトも事実上の業界標準になっています。

アドビのアプリケーションソフトは、他社が追随できない差別化・差異化を実現していますので、他社がその優位性を崩すのは容易ではありません。

本日の記事は、ソニーが継続的に収益確保・拡大を図るために、多くの潜在需要が継続的に見込める音楽配信ビジネスのためのコンテンツを確保するやり方を強化する動きについて書いています。

現在の音楽配信のプラットフォームは、インターネットによる定額制音楽配信サービスです。ソニーはこのプラットフォームを積極的に活用して、コンテンツとなる音楽を有償で提供するビジネスを強化します。

かって、ソニーはCDのような物理的な媒体を使っての音楽配信事業にこだわった結果、アップルにインターネットによる音楽配信プラットフォームを先行して作られて後れを取りました。

インターネットは、何度か本ブログ・コラムで述べていますように、既存事業の基盤を根底から破壊して、新しいタイプのビジネスを作り出す圧倒的な破壊力をもっています。

日本のベンチャーや中小のITベンダーは、このインターネットのプラットフォームをいかに有効に活用して、ビジネスの収益確保・拡大に知恵を絞る必要があります。

私が自分の支援先企業に言っていることは、ニッチな用途・市場に特化したアプリケーションソフトを開発・実用化して、Acrobatやイラストレーターなどのような、社会や業界から絶対的に必要とされるものを開発・実用化することの重要性と必要性です。

ソニーが今回投資して自社の財産にする音楽コンテンツは有名アーティストが作ったものであり、当該コンテンツの付加価値が継続的に高いと判断したとみます。

対象市場が大きくなくても、BtoBの中での特殊用途に特化したアプリケーションソフトは、徹底的な差別化・差異化ポイントをもっていれば、他社が真似できませんでのオンリーワンのビジネスモデルを構築できます。

日本のITベンダーは、残念ながら米大手ITベンダーのように世界市場でのプラットフォームを作れませんが、医療、バイオ、環境、建築などの特殊用途に特化したシミュレーションのようなアプリケーションソフトの開発・実用化で、日本だけでなく欧米市場でオンリーワンを実現している企業があります。

ソニーのような日本企業の動きは、今後のベンチャーや中小のITベンダーの事業展開のやり方に関する参考事例の一つになります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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