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日経記事;『人工知能、トップ棋士破る グーグル開発、囲碁で対戦 人の脳まねた学習威力』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

3月10日付の日経新聞に、『人工知能、トップ棋士破る グーグル開発、囲碁で対戦 人の脳まねた学習威力』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『米グーグルが開発した人工知能(AI)「アルファ碁」と、世界トップ級のプロ棋士、韓国の李世●(石の下に乙、イ・セドル)九段との5局勝負が9日、韓国ソウル市で始まり、初戦をアルファ碁が制した。AIが人間のトッププロを破る実力を備えていることが明らかになった。対戦は15日まで行われ、賞金は100万ドル(約1億1300万円)。

李九段は終了後の記者会見で「負けるとは思っていなかったので、驚いた。こんなに完璧な囲碁を打つとは思わなかった」と語った。アルファ碁を開発したグーグル傘下のベンチャー、ディープマインドのデミス・ハサビス氏は「うれしい。歴史的瞬間だ」と述べた。

李九段は2000年代から次々と国際戦を制覇してきたトッププロ。グーグルは今年1月、アルファ碁が欧州のチャンピオンに勝ったと発表し、李九段との対戦計画を明らかにしていた。

人工知能学会会長を務める松原仁・公立はこだて未来大学教授は「大きなマイルストーン。チェスや将棋に続き、一番難しい思考ゲームである囲碁で人工知能が人間に追いついた」と強調する。

カギとなったのは、AIの最新技術である深層学習(ディープラーニング)だ。人の脳内で進む情報処理をまね、膨大なデータに潜む特徴を自力で見つけだす。アルファ碁は、プロ棋士たちの棋譜から、どんな盤面のときにどこに石を置くべきかを学習した。

深層学習は、12年に米で開かれた画像認識のコンテストでカナダのチームがソフトに搭載。初参加ながら圧倒的な勝利を収め、注目された。

「深層学習は、既存の技術を追い抜いて飛躍的に精度を上げる。画像認識で起きたことが、囲碁の世界でも起こった」と東京大学の松尾豊特任准教授は指摘する。「ロボットなどの他の分野でも、今後同じことが起こる可能性がある」という。

深層学習は産業ロボットの高度化や医療支援への応用が始まっている。ハサビス氏は「アルファ碁は囲碁専用のシステムではない。医療や科学研究など様々な分野に拡張していく」と話している。』

米グーグルが開発した人工知能「アルファ碁」が、世界トップ級の韓国のプロ棋士を初戦で破ったことはしょうしょう驚きをもって受け止めました。

いくらAIの深層学習(ディープラーニング)技術が進歩しても、碁のプロ棋士に打ち勝つには数年かかるとみられていたからです。

碁の複雑さは、チェスや将棋に比べて格段に深く人工知能がそれほど短期間にトップ級のプロ棋士との勝負に打ち勝つのは難しいとされていました。

改めて、ITや人工知能の技術革新のスピードの速さを再認識しました。人口知能の研究開発は、日本、欧米、インド、中国などで進められています。

新聞などの記事に掲載されますのは、IBM、Google、Amazon、Microsoft、Appleなどの米大手ITベンダーの動きが中心になっています。

最近ではこれに加えて、米GEや日本のトヨタ自動車などの大手メーカーも人工知能研究に多額の資金を投資するだけでなく、研究拠点を米シリコンバレーに設立するなどの動きをかけています。

自動車産業では、日欧米メーカーは自動運転車の開発・実用化にしのぎを削っています。日本では、オリンピック開催年となる2020年には、バスやタクシーを含めた自動運転車の実用化に向けての動きが、法整備も含めて加速しています。

自動運転車の実用化には、大量の画像データの高速認識と高速処理技術が求められます。また、自動車周辺の環境情報・データも瞬時に収集・分析して判断する能力が求められます。

大量のデータを高速処理・認識・分析・判断までのすべてのプロセスを瞬時に行うには、人工知能の使用が必要不可欠になります。

トヨタ自動車が人工知能に多額の資金投資を行う理由は、実用的な人工知能技術やノウハウ蓄積にあります。

上記のように、米大手ITベンダーが人工知能の開発・実用化に多額の資金投資を行うことは、より多くのビジネス機会を獲得して巨額の収益確保を行うことにあります。

アメリカでは、大手ITベンダーだけでなく、多くのベンチャーや中小ITベンダーが人工知能の開発・実用化を進めており、新規性のある研究開発の成果を出すベンチャーは、大手ITベンダーに買収されています。

大型の人工知能の開発・実用化は、米大手ITベンダーが資金力と潜在的な技術力で世界市場で先行していると考えます。

しかし、人工知能を用途限定して適用領域を絞っていくと、国内ITベンダーも人工知能の開発・実用化で成果を出しつつあります。

最近、マスコミで良く取り上げられていますのが、人工知能の開発・実用化に特化した株式会社 Preferred Infrastructure (PFI)です。

この会社は、トヨタ自動車が出資したことでも話題になりました。また、最近では、2015国際ロボット展のFANUCブース内にて、人工知能を搭載したロボットがランダムに積み上げられた部品を取り出して別の場所に移動させるデモンストレーションに成功して大きな話題になりました。

このPFIの技術は、的確な画像認識と状況把握・判断を必要とするもので、人工知能の中でも現時点で一番難しいとされています深層学習(ディープラーニング)の実用化を実現したことになります。

PFIは、国内のITベンチャー企業であり、米大手ITベンダーの規模をもっていませんが、東大や京大などを卒業した優秀なエンジニア集団です。

PFIだけでなく、国内には人工知能の開発・実用化を進めるITベンチャーが複数事業活動を行っており、さまざまな成果を出しつつあります。

また、公式には人工知能の開発・実用化を出していませんが、さまざまなソフトウエア商品を開発・実用化しているITベンダーの中に、用途を限定した人工知能を使った商品を提供し始めている企業もあります。

このことが実行できるのは、AmazonやGoogleなどの米大手ITベンダーが、彼らの人工知能のプラットフォームを第三者に利用可能にしていることや、AWSなどのようなクラウドサービスを利用することで、自前で高性能のサーバーを使用することなく、人工知能関連のソフトウエアを使える環境が整いつつあることが後押ししています。

たとえば、ある中小の国内ITベンダーが、クラウドサービスを利用して、センサーなどによる画像認識技術の向上は、画像データから患者の現状および潜在疾患を予測する解析ソフトウエア商品の開発・実用化を実現しつつあります。

このほか、いろいろな国内中小ITベンダーが人工知能分野でさまざまなソフトウエア商品の開発・実用化を進めています。

人工知能技術は、決して米や国内の大手ITベンダーやメーカーだけのものではなく、製造を含む中小企業も国内中小ITベンダーとの連携・協業で当該技術を使いこなすことができる事業環境になりつつあります。

人工知能を取り込んで事業化するには、経営者の明確な意思が必要になります。製造事業だけでなく、各種サービス産業も、IoT対応や人工知能を取り込んだビジネスモデルの開発・実用化を積極的に行わないと、競争力の維持向上が難しくなると考えています。

ここで言う人工知能は、決して米IBMのワトソンのような大規模なシステムではなく、クラウドサービスを含めた汎用型のサーバー上で動く、用途限定のものになります。この限定型の人工知能は、中小企業でも開発・実用化が可能になります。

IT、IoT、人工知能などのインターネット関連技術・サービスは加速度的に進化し続けていますので、自社の収益拡大のためにこれらのツールをどのように活用するかが、重要なおポイントの一つになります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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