日経記事;『かれんとスコープ匠の技をメガネが伝授 熟練工不足 ITが補う』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;『かれんとスコープ匠の技をメガネが伝授 熟練工不足 ITが補う』に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 各種の新規事業・事業拡大
経営戦略 新規事業開拓・立上

皆様、
こんにちは。グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

2月28日付の日経新聞に、『かれんとスコープ匠の技をメガネが伝授 熟練工不足 ITが補う』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『眼鏡や腕時計のように身につける情報機器「ウエアラブル端末」が工場で使われ始めた。ベテラン不足や工場の海外移転で、企業は技術を伝える新たな方法を模索している。

老舗電線メーカー、ジェイマックス兵庫工場(兵庫県加東市)。製造設備の前で立ち止まった木下智さんの眼鏡から、生産技術課の西山佳秀課長の「外側の部品を抜いて」という声が響いてきた。

遠隔操作で指導

この眼鏡にはカメラが組み込まれ、撮影した画像や音声を双方向でやりとりできる機能がある。木下さんが見ている同じ部品の画像を、工場内の離れた事務所にいる西山さんはパソコンで確認できる。西山さんは作業手順を示した別の画像を送り、指示をする。さらに木下さんはレンズ内に現れた画像を見ながら、部品を修理する仕組みだ。

同社は昨年、セイコーエプソンの眼鏡型端末を用いる新システムを導入した。工場は24時間体制で、夜間に製造設備が故障すると修理担当者が自宅から駆けつけていたが、自宅から現場に直接指示して修理ができるようになった。

技術伝承にも役立つ。兵庫工場長の松本雅博さんは「工程の注意点を見極めるには熟練が必要で説明が難しい」。同社は将来予想される40~50代の熟練技術者の退職に備え、複数の若手を効率的に指導し育成したい事情があった。

熟練技術者の不足は共通の課題でもある。ウエアラブルを用いた技術支援システムを開発する新日鉄住金ソリューションズ企画部専門部長の井上和佳さんは、「団塊世代が60代後半となり、熟練者不足に対応したい企業からの問い合わせが増えている」。企業向けセミナーや紹介などを週2回行うほどの盛況ぶりだ。

たとえば電気や水道といったインフラ産業や、印刷機器といった製造業など、幅広い業種にニーズが広がり始めている。「いずれも遠隔による現場の作業支援に対する関心が高い」(NTTデータのセキュリティビジネス推進室主任、谷沢幹也さん)という。

海外工場にも活用

生産拠点のグローバル化も注目が集まる背景だ。「海外工場で活用したいという要望が多い」と話すのは、NEC技術戦略部シニアエキスパートの吉本誠さん。海外での設備故障には、日本から技術者の出張で対応しなければならず、設備の停止や出張費用など思わぬロスがかさむ。眼鏡型端末などを介して現地作業者とやりとりできれば、日本からの指示で修理できる。

日本ではこれまでウエアラブル端末は話題先行だった。急速に関心が高まっていることについて野村総合研究所上級研究員の亀津敦さんは、「工場は生産の自動化は進んだが、状況に応じた判断は熟練の勘が頼りで、IT(情報技術)化が難しかった」。ウエアラブルで熟練技術を伝え、データを蓄えて共有できればさらなる生産性向上につながり普及が進むとみる。

同社予測では国内での端末販売台数は企業と個人を合わせ2021年に490万台に膨らむ。ただ、一般的にシステム全体では数百万~数千万円の投資も珍しくなく、費用対効果が普及のカギとなる。

大手でも可能性を探る取り組みが始まる。パナソニック群馬大泉工場(群馬県大泉町)は3月、ウエアラブル端末を本格導入する。14年秋から続けてきた実証実験では、店舗用冷蔵・冷凍ケースなどを多品種少量つくる工程での生産性が1.3倍になった。

導入後は全員が音声専用端末を着け、作業に慣れない数人が画像を見られる端末を頭部に着用する。コールドチェーン工場長の筒井裕二さんは、「作業に必要な情報を取捨選択する必要がある。本当に使いやすいものを工夫しなければならない」と強調する。

ものづくりの現場で、開発や効率化を支える技術伝承の試行錯誤の中で新技術が注目されている。』

本日の記事は、製造や保守の現場にITが使われ始めていることについて書いています。今回、ITの事例としてウエアラバウル端末機器として、メガネが取り上げられています。

日本では、総務省が2月26日に公表しました2015年の国勢調査で、外国人を含む日本の総人口は1億2711万47人と10年の前回調査に比べ94万7305人減ったとされています。

製造現場での従業員確保の視点からは、15歳から64歳までの生産年齢人口減少が大きな影響を与えます。

総務省が発表した情報によると、65歳以上の高齢者1人当たり生産年齢人口は、1970年ごろには約10人いたが、今は2人強となり、今世紀半ばにはおよそ1人になってしまうと予測されています。

65歳以上の人たちが元気と本人の意思があれば、もっと働き続けることができるとしても、当該生産年齢人口の急激な減少は、日本の社会・ビジネスに大きな影響を与えます。

ビジネスの視点からは、生産年齢人口が大幅に減少するとの前提で、製造、販売、サービスなどの各ビジネスユニットで、さまざまな改革を打ち出す必要があります。

この改革で中心的な役割を果たすのがITです。しょうしょう極論すれば、ITなしに少人数で、付加価値が高く、高効率なビジネスの実行は難しいと考えます。

事務作業では、領収書、契約書の全てをスキャナ保存し、OCR;光学式文字読取装置
(Optical character recognition)にてテキスト認識されたものであれば、当該文書のコピーや原本を紙の方たちで保存する必要はなくなりつつあります。

また、多くの大手企業は既存取引先との間で独自の電子商取引(eコマース)の仕組みを活用して、基本的にはすべての基本取引を電子化・自動化しています。

この取引の電子化・自動化は、双方の企業に省力化のメリットがありますので、これらの事務作業に人手を策必要がなくなっています。

ベンチャーや中小企業は、基本的には多くの従業員確保ができませんので、事務作業の電子化・自動化で浮いた人件費をを、人手が必要な分野に投入できます。

私は、支援先企業には、可能な限りIT投資をして、省力化・電子化・自動化を行うようにしてもらっています。

IT投資には、一時的に一定規模の金額が必要になりますが、投資後の業務効率向上と、不要な人員削減を行うことで、経営の質や生産性は飛躍的に向上することが多くなります。

最近、地方のデータセンターを利用した中小企業向けクラウドサービスが、複数のITベンダーから開発・実用化されています。

複雑な事務作業を想定しないで、必要最小限のクラウドサービスメニューを取り込んで、事務作業を効率化することで、かなりの中間コスト削減が可能になります。

中小企業がクラウドサービスを利用するメリットは、基本的には自社内にサーバーやサーバー管理者をおく必要がないため、ITの維持運営コストを下げることにあります。

中小企業の製造現場では、単純な作業は小型ロボットを含めて自動化することで、省力化が図れます。

今後、中小製造事業者が、国内内外の市場で勝ち組になるためには、付加価値を生む高度な加工作業を維持強化して伝承する必要があります。

本日の記事は、その一つの方法として、眼鏡型のウエアラバウル端末機器を利用して、遠隔地から熟練者が若手の作業者に、作業指示を出して、OJT方式(On-the-Job-Training)で習熟させていくやり方を紹介しています。

実際、このやり方は、本社工場の熟練者が複数の遠隔地にある工場の若手作業者にほぼ直接作業指示を出せますので、有効と考えます。

さらに、多くの中小製造事業者の製造現場や倉庫には、過去の先輩たちが作図・作成した図面や書類が山のように保管されています。

これらの図面や書類をOCRスキャナーで電子化して、誰でも見れるようにすれば、過去の多くの蓄積されたノウハウが顕在化して、会社の中で閲覧・使用できるようになります。

私の支援先企業の中に、このやり方で過去の図面データから、新規商品開発・実用化のヒントを得られたところがあります。

ITの急速な進歩・普及で、中小企業でも低コスト・低投資額で幾つかのサービスメニューを使えるようになっています。

ITは、業務効率化向上に加えて、自社のビジネスの付加価値を高めるように使いこなす姿勢が必要であり、重要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「経営戦略」のコラム