日経記事;『花王、化粧品もネット通販 日用品と合わせ20年1000億円へ 消費者の「ついで買い」促す』考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;『花王、化粧品もネット通販 日用品と合わせ20年1000億円へ 消費者の「ついで買い」促す』考察

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経営戦略 インターネットマーケティング

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

2月20日付の日経新聞に、『花王、化粧品もネット通販 日用品と合わせ20年1000億円へ 消費者の「ついで買い」促す』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『花王がインターネット通販で日用品に加え、新たに化粧品の取り扱いを始める。主力ブランド「ソフィーナ」の化粧水や口紅などを売り出し、国内最大手で強みを持つ日用品とともに消費者のついで買いを促す

。2020年のネット通販売上高を1000億円と現在の5倍に伸ばす。自社で大規模な顧客データをとらえ、商品開発や効率的な販売につなげる。

2月にネット通販の専門部署「Eコマース部」を立ち上げた。ネット通販では洗剤やシャンプー、おむつなど日用品も増やして品目数を1500~1600と2割増やす。ドラッグストアやスーパーで花王製品は多くても500品程度にとどまる。ネットでは約3倍の品ぞろえで顧客の細かい好みに対応する。

花王は自社の情報サイト「KAO SHOP」などを大手通販モールのアマゾンや「楽天市場」に設け、日用品を紹介している。2月に「ヤフーショッピング」でも始めた。

多くの消費者が訪れる通販モールで同社が直接、商品ブランドの考えや製品の機能などを発信して消費者との距離を縮める役割を担う。例えば、香り付きの柔軟剤を好む消費者が、情報サイトでも香りにこだわった化粧品を探すといった相乗効果が期待できる。

顧客が実際に商品を買うときは、KAO SHOPと提携するアスクルの「ロハコ」など他の通販サイトに移って注文する。今後は通販サイトと独自商品の共同開発にも取り組む。

花王は「どんな商品と一緒に購入するか」「どのサイトを閲覧して買ったか」など提携する通販サイトの販売データも把握する。画期的な商品の開発にはこうしたデータが不可欠と判断した。ネット上で発行し、実店舗で使えるクーポンの発行などネットと実店舗を連動させる「オムニチャネル」戦略も加速する。

国内化粧品業界では最大手の資生堂が12年に自社通販サイト「ワタシプラス」を開設。美容部員がネットを介して顧客相談に応じるサービスを提供し、専門店や百貨店に通いづらい若い女性や地方の顧客を開拓した。

花王は長年の皮膚研究で培った美容液など基礎化粧品に強みを持つ。化粧品事業の売上高は2550億円で、うち1800億円をカネボウ化粧品が占める。カネボウ化粧品の白斑問題もあり、近年は伸び悩んでいた。

今回はまず花王の化粧品ブランドだけをネット通販で扱い、運営ノウハウを蓄積する考えだ。

訪日外国人の需要を追い風に花王の15年12月期売上高は1兆4718億円と前の期比約5%伸びたが、主な日用品のネット通販比率は10%未満と小さい。花王は今後、中国アリババ集団など海外の通販モールでも販売を強化する。』

1月19日付の日経新聞によると、米小売業協会(NRF)が15日に発表した2015年11~12月の小売売上高は前年同期比3%増の6261億ドル(約73兆円)と7年連続で伸びたとのこと。この中で、小売りの実店舗売上は、前年を下回っており、インターネット通販が大幅に延びたとされています。

上記インターネット通販の中では、アマゾンの一人勝ちとなっており、ネット通販のシェアが40%に達したとしています。

アメリカでは、アマゾンを中心にインターネット通販事業が毎年伸びており、小売り市場の担い手が実店舗だけでなく、ネット通販事業者が大きな役割を果たしてくるようになっています。

何度か本ブログ・コラムで述べていますように、中小企業が国内外で新規事業立上や海外販路開拓するときに、インターネットのフル活用は、必須になっています。

インターネットを活用することで、会社名や取扱い商品・サービスの知名度が低くても、自社商品・サービスの特徴、新規性、競合商品・サービスに対する差別化・差異化ポイントなどを、具体的かつ合理的に、自社のWebサイトで明確に掲載すれば、国内外の潜在顧客にきちんと当該メッセージ・情報が届きます。

インターネットをフル活用した効果的な情報発信は、低コストでの広告宣伝の役割も果たしてくれます。

ベンチャーや中小企業は、インターネットを効果的に活用して、自社のWebサイトから情報発信するやり方が売上確保・拡大に影響することを理解する必要があります。

インターネットのもう一つの活用ポイントが、ネット通販事業になります。ネット通販を行うには、自社のWebサイトに通販機能をもつやり方と、アマゾン、楽天、ヤフーなどのネット通販専業事業者のサイト(ショッピングモール)に出店する方法があります。

インターネット通販専業事業者のサイトを使う場合、私は支援先企業にデファクトスタンダードになっている企業のものを使うように勧めています。

これは、ネット通販専業事業者のサイトを使う場合、当該業界で勝ち馬に乗ることが基本になることによります。

ベンチャーや中小企業にとって、インターネット通販は販路の一つになります。一般的に販路は、
「太い」方が商品やサービスを数多く販売できます。

インターネット通販事業での販路の太さは、市場シェアに現れます。欧米アセアン市場で、総じて最大のシェアをもっているのがアマゾンです。当該市場・地域で上記するデファクトスタンダードになっているのがアマゾンです。

国内市場では、楽天が最大のインターネット通販専業事業者となっていますが、アマゾンジャパンと激しい競争をしています。国内市場でネット通販事業者のサイトを使う場合、楽天とアマゾンの両方を使うことで、太い販路を二つもてることになります。

本日の記事にあります花王は、「KAO SHOP」を楽天とアマゾンの双方にもつことで、小売雑貨の実店舗に加えてネット通販を加えて、ダブルとなる太い販路を確保・強化しています。

ベンチャーや中小企業は、花王のような大手企業と同じように複数の販路をもつことは難しいですが、「太い販路」となるインターネット通販を使えば、目標とする売上を確保することが可能になります。

また、本日の記事では、花王がインターネット通販の売上実績から、「どんな商品と一緒に購入するか」「どのサイトを閲覧して買ったか」など提携する通販サイトの販売データも把握することで、画期的な商品の開発に活用しようとしています。

ベンチャーや中小企業は、花王と同じような規模でのデータ収集はできませんが、ちょっと工夫することで、比較的低コストでさまざまな関連情報・データを入手可能になっています。

たとえば、一般財団法人流通システム開発センターのPOSデータ提供サービスや、財団法人流通経済研究所と株式会社エヌ・ティ・ティ・データが共同で始めたPOSデータ分析サービスNPICLOUDなどを活用して、業界団体や競合商品の売上やシェアなどのデータを集められるようになっています。いわゆるビッグデータの一つになります。

自社の売上実績と上記POSデータの活用で、自社商品の競争力や今後対応すべきことなどが明確化されます。

インターネット通販の仕組みから売上実績は、自動的に収集・集計されますので、ベンチャーや中小企業は、当該データの分析と活用に集中できるメリットがあります。

ベンチャーや中小企業は、花王と同じことはできませんが、インターネット通販を活用して、売上確保・拡大に加えて、関連情報も含めて売上実績から今後の事業展開のやり方につなげることが重要であり、必要になります。

たとえば、関連情報には、上記POSデータに加えて、自社のWebサイトに届く顧客からの質問、不満、クレームなどの定性的なものが含まれます。

花王などの大手企業がどうインターネット通販を活用していくのか、ベンチャーや中小企業に参考になりますので、今後も注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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