日経記事;『石炭火力新設を一転容認 環境相方針、CO2管理条件に』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『石炭火力新設を一転容認 環境相方針、CO2管理条件に』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁です。

2月6日付の日経新聞に、『石炭火力新設を一転容認 環境相方針、CO2管理条件に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『丸川珠代環境相は全国各地で計画が進む大型石炭火力発電所の建設計画を条件付きで容認する方針を固めた。

経済産業省や電力業界が策定する温暖化ガス排出削減計画の進捗状況を環境省が毎年確認し国の温暖化ガス削減目標を超えないよう管理する。これまで大型石炭火力の建設計画に異議を唱えてきたが、環境配慮と経済成長を両立する制度導入を条件に柔軟姿勢に転じる。

国内では東京電力福島第1原子力発電所の事故以降、原発に代わる電源として割安な石炭を使う新設計画が相次いでいた。日本の温暖化ガス削減目標の前提となる2030年度の電源構成(ベストミックス)は石炭火力の割合を総発電量の26%と設定した。

既存の石炭火力を維持したまま新設計画が実現すると26%の枠を超えてしまう懸念から、環境省は昨年6月に大阪ガスやJパワーなどが出資する「山口宇部パワー」(山口県宇部市)の新設計画を皮切りに計5件の新設計画に異議を唱えてきた。

そこへ浮上したのが最先端技術で二酸化炭素(CO2)排出を極力抑えた発電所の計画を優先審査する新たな枠組みの導入だ。丸川環境相も受け入れ、林幹雄経産相と8日にも会談し合意する。

経産省はまず温暖化ガスの排出削減に向け、電気事業法に新たな指針を設けるなどし、新規参入を含む全ての電力会社に毎年の温暖化ガスの排出実績の開示を求める。公表実績に虚偽報告などがあった場合は改善命令などを出す。

省エネルギー法の告示も変え、発電効率が低い石炭火力発電所を建設できないようにする。最新鋭の設備は認めるが、火力発電全体のうち石炭火力の割合を50%以下までにすることも求める。

また、電力業界は電力販売量1キロワット時当たりの温暖化ガス排出量を2013年度から30年度に35%減らし、0.37キログラムに抑える自主目標を掲げている。各社の温暖化対策をチェックする新たな団体を立ち上げ、確実に達成する仕組みを整える。

政府は30年度の望ましい電源構成(ベストミックス)で火力発電を56%とする方針を掲げている。

電力会社は、この電源構成の達成に向けた計画を毎年作成し、経産相に提出するよう定める。提出しなかったり、達成に向けた努力を怠ったりした場合などはエネルギー供給構造高度化法により罰金を科す方向だ。

環境省は経産省と電力業界の一連の仕組みの順守をチェックし、妥当と判断すれば環境影響評価(アセスメント)法に基づき、新設計画を容認する。今春に策定する地球温暖化対策の実行計画にも新たなチェック体制を盛り込む方針。

環境省は5月以降に環境アセスの審査期限を迎える茨城県鹿嶋市、同東海村、福島県いわき市、同広野町での新設計画は認める見通しだ。

国の温暖化削減計画を守れない事態となれば、環境省は再び環境アセスで新設計画に異議を唱え、最終的には法規制などより強制力を持った制度を導入する方針だ。』


本日の記事は、環境省が今までの施策を見直して、一般的に今までCO2排出量が天然ガス使用の火力発電に比べて多い、石炭火力発電装置を使った火力発電所の新規建設にに対して条件付きで認めることについて書いています。

この施策変更は、日本政府がパリで行われたCOP21で成立した「パリ協定」にCO2排出量削減に努力することについて同意したことが影響していると考えます。

日本政府は、COP21で努力目標として約束したCO2排出量を守るために、2030年度の電源構成(ベストミックス)は石炭火力の割合を総発電量の26%と設定しました。

環境省は、既存の石炭火力を維持したまま、新設計画が実現すると26%の枠を超えてしまうため、新規に建設計5件の新設申請された計画について反対してきました。

この状況下、高効率火力発電を可能にする最先端技術でCO2排出を極力抑えた発電所の計画を優先審査する新たな枠組みの導入する条件で、新規建設に同意するようです。

日本の最新型の高効率石炭火力発電装置のCO2排出量は、天然ガスによる火力発電装置と同等水準まで低めることが可能になるとされています。

このCO2排出量削減効果が事実なら、当該高効率火力発電装置による火力発電について、2030年に電源構成(ベストミックス)で火力発電を56%以下に抑える条件下で新規建設を認める施策は合理的です。

現在、石油の販売価格が異常に安くなり、石油に連動して決まる天然ガスの価格も安くなっており、火力発電のコスト上昇は起きていません。

しかし、OPECや他国の石油生産量削減や世界市場での石油消費量が増加すれば、石油価格は上昇し、天然ガスの価格も上がります。

日本は、すべての天然資源を輸入に頼っていますので、石油と天然ガスの価格上昇は、日本経済に深刻なダメージを与えます。

日本が石炭を天然資源第三の選択しとしてもっていれば、石油や天然ガスへの依存度も下げることで、天然資源の供給不足や輸入価格の高騰リスクを低減できます。

もちろん、日本は太陽光、風力、水力、地熱などの再生可能エネルギー源の拡大を最大化する努力を引き続き継続する必要があります。

地球温暖化対策は待ったなしの状況になりつつありますので、日本は官民一体となってCO2排出量削減を可能にする電力発電を可能にする必要があります。

短期的に、CO2排出量抑制と天然資源の有効活用のために、高効率石炭火力発電装置を利用するやり方になります。

日本の火力発電に対する課題は、必然的に自国で天然資源をもたない多くの国でも供給されます。

今後のさらなる経済成長が期待されているアセアンでは、タイ、ベトナム、フィリピン、ミャンマーなどが、さらに、地域大国であるインドも同じ課題に直面しいます。

日本がCOP21で努力目標として約束したCO2排出量削減を守りつつ、国内で高効率石炭火力発電を実行すれば、CO2排出量を抑制しつつ、廉価な石炭火力発電を実証実験することになります。

この実証結果を示しながら、三菱重工業、IHI、東芝などの国内メーカーが開発・実用化した高効率石炭火力発電装置をアセアンやインドなどに提案して、当該国での導入につながれば、CO2排出量抑制と低コストな火力発電を同時に実現可能になります。

このような発電装置の仕組み提供により、必要電力量の確保、発電コストの低減、CO2排出量抑制に貢献しつつ、電力エネルギー源確保と環境対応の両面で、国内メーカーは新規事業機会獲得につながります。

今回の環境省の対応は、日本メーカーが得意とする電力エネルギー提供とCO2排出量抑制に貢献しつつ、海外需要獲得につながると考えます。

この海外需要獲得は、大手メーカーの周辺にいますベンチャーや中小企業に対して、新規事業機会獲得に貢献します。

今後、上記の視点から、日本のCO2排出量抑制策や三菱重工業、IHI、東芝などの国内メーカーの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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