日経記事;『ヤフー、ネット予約に注力 一休買収 広告の収益を補完』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ヤフー、ネット予約に注力 一休買収 広告の収益を補完』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

12月16日付の日経新聞に、『ヤフー、ネット予約に注力 一休買収 広告の収益を補完』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ヤフーがホテル・旅館予約サイトの一休を約1000億円で買収する。インターネットの利用がパソコンからスマートフォン(スマホ)に移るなかで、検索サイトを使わない消費者が増え、この分野で強さを誇るヤフーの地位は揺らいでいる。電子商取引(EC)の予約サービスを強化し、検索サイトから得られる広告収入を補う収益源に育てる。

2016年2月10日付で一休の森正文社長が退任し、榊淳副社長が社長に昇格。ヤフーの宮坂学社長が一休の会長に就任する方針も示した。

ヤフーは検索サイトのトップページにニュースや天気予報といったコンテンツと広告を掲載。閲覧者を集め、広告収入を得る事業モデルを柱としてきた。売上高では広告収入が全体の約7割を占め、オークションサイトの「ヤフオク!」から得られる手数料など広告以外の収入は限られる。

しかも柱である広告収入を取り巻く環境が変化している。スマホ利用者はサービスごとに専用のアプリを活用している。今後、検索サイトのトップページにある広告から得る収入は伸びが見込みづらく、新たなけん引役を探す必要が出ていた。

そこで強化しているのがEC分野だ。通販サイト「ヤフー!ショッピング」や「ヤフー!トラベル」などをそろえ、これらのサイトに出稿してもらう広告を新たな収益源に育てようとしている。

ただ、宿泊のネット予約市場では楽天の「楽天トラベル」、リクルート系の「じゃらんnet」などの後じんを拝している。高級宿泊施設の予約で「一人勝ちの状態」(小沢隆生ヤフー執行役員)の一休を手に入れることで、予約サービスで巻き返しにつなげる。

ヤフーの宿泊予約サービスの対象はビジネスホテルや大型旅館が中心。一休が得意とするシティーホテルや高級旅館は手薄で補完ができる。

一休は高級レストランの予約サービスも運営する。ヤフーが展開する「ヤフー!予約飲食店」は大人数で利用できる居酒屋などの掲載が多く、飲食分野でも相乗効果を期待する。宮坂社長は「飲食店のネットでの予約は全体の1%。成長余地が大きい」と話す。

現在、ヤフーはECサイトに掲載する飲食店やホテルから予約成立時に手数料を取っていない。一休は手数料収入を得ているため、収益の拡大が期待できる。利用者が増えれば、ECサイトから得られる広告収入も伸びるとみる。』


ヤフーのビジネスについては、何度か本ブログ・コラムで取り上げてきました。これは、私の支援先企業がインターネットを活用して、情報発信・広告宣伝を行うことと、BtoCおよびBtoB両タイプのビジネスでインターネット通販を活用していることによります。

また、米国、日本、欧州でのインターネット関連事業者の動きは、支援先企業の中に含まれますITベンダーの事業に影響があることから積極的に情報収集・分析を行っています。

ヤフーに関しては、米国のYahoo本体の動きも注目しています。

本日の記事は、ヤフーが強化していますインターネット通販(EC事業)の強化策の一つとして、高級ホテル・旅館などの予約Webサイトを経営している一休を買収することについて書いています。

インターネットを活用した検索エンジン提供ビジネスの世界市場での覇者は、現時点でグーグルです。日本市場では、ヤフーも大きなシェアをもっていますが、グーグルの影響が国内市場でも強まっており、競合が激しくなっています。

さらに、検索エンジンの活用顧客がパソコンに加えて、スマートフォンの比重が大きくなっており、ヤフーはスマホ対応で競合他社の後塵を拝しているため、広告収入源の拡大でも難しい状況になっています。

ネット通販市場では、楽天とアマゾンジャパンが大きなシェアをもっていますので、ヤフーはこのままでは検索エンジンから稼ぎ出す広告収入源のじり貧と、EC事業の伸び悩みで、米国Yahooと同じように強力な競合他社との競争で負け組になる可能性があります。

ヤフーによる今回の一休買収は、記事に書かれていますようにEC事業の強化策の一つになります。

片一方、ヤフーは、ニュースや天気予報、交通情報などの提供で、多くの国内消費者から大きな支持を受けています。

検索エンジンから得られる広告収入のビジネスモデルが、まだパソコンへの依頼度が高いことがヤフーのアキレスけんになっています。

ヤフーにとって、広告収入が重要であることは確実ですので、スマホ対応能力の強化が引き続き必要になります。

EC事業は、国内外で今後もしばらくの間市場規模の拡大が続きます。この右肩上がりの市場で、シェアを拡大できれば、ヤフーにとって収益基盤の強化につながります。

日本では、海外からの観光客数が上昇していることなどから、宿泊先の確保が困難になっています。この傾向は、少なくとも2020年に開催されるオリンピックまでは続くと予想されています。

この視点から、ヤフーが一休を買収して高級ホテル・旅館などの予約ビジネスを強化することは、合理的な動きになります。

インターネット関連ビジネスでは、競争が激しく、同じビジネスモデルのみに依存していると、競合他社から既存事業基盤を破壊されて、新しい基盤を構築されることで競争力を失う事態が常に起こっています。

米国大手ITベンダーでは、現時点での勝者は、グーグル、アマゾンなどになります。Yahoo、IBM、マイクロソフトなどの米大手ITベンダーは、収益拡大が上記した3社ほど伸びていません。
とくにYahooの経営状態は深刻さを増しているようです。

楽天やヤフーなどの国内大手ITベンダーは、現時点では残念ながら海外市場開拓を行えていません。海外の大手ITベンダーと競争するためには、海外市場で一定規模の事業を行える状況になる必要があります。

私の支援先企業(製造事業者など)が、インターネットを活用して日本および海外の潜在顧客などに情報発信・広告宣伝する場合、どのITベンダーのプラットフォームを使うかが重要な要素の一つになります。

国内市場の場合は、ヤフーや楽天を活用しても、欧米、アセアンなどの海外市場ではグーグル活用になります。

EC事業の場合、自社サイトを使わない場合、国内では楽天を使いますが、欧米、アセアンなどの海外市場に対してはアマゾン活用になります。

支援先企業でITベンダーの場合、対象事業や国などで、現時点でビジネスのプラットフォームになっているサービスを利用して事業展開します。基本的には現在の勝ち馬に乗ります。ただし現時点でのプラットフォームへの過度な依存をしないようにしておき、事業環境が変われば馬を乗り換えられるようにしています。

今後とも、ヤフー、楽天、アマゾン、他の中堅・大手ITベンダーの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

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