日経記事;『そこが知りたい自動運転、部品メーカーに商機?』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『そこが知りたい自動運転、部品メーカーに商機?』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

12月13日付の日経新聞に、『そこが知りたい自動運転、部品メーカーに商機? 日立オートモティブシステムズ会長 大沼邦彦氏に聞く 電機の総合力、車に生かす』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『自動運転を巡る技術開発が沸き立っている。完成車や部品のメーカーが次々に本腰を入れ、2020年東京五輪までの実用化が視野に入ってきた。

自動運転の浸透で自動車産業はどう変わるのか。日立製作所で自動車部品事業を担う日立オートモティブシステムズの大沼邦彦会長兼最高経営責任者(CEO)に聞いた。

――自動運転の技術開発はどのように進みますか。

「『安全』と『物流』をキーワードに新しい技術が次々に生まれる。聴覚や視覚が弱い高齢の運転者が増える中、各種センサーが代替して安全な運転をサポートするのが一つの流れだ」

「もう一つの潮流は物流への活用だろう。トラックは今後も高い利便性を保つが長距離運転の負担が大きく、人手不足も深刻になる。高速道路で自動運転の実験が始まっているのは一般道に比べ技術的に導入しやすく、人材確保という面で効果が高いからだ」

――自動運転が浸透すれば社会は変化しますか。

「スマートフォンで呼んだ車が自動的にやって来るようになれば、何人かで1台を所有するカーシェア時代が到来する。非常に低いクルマの稼働率が飛躍的に向上し、社会全体の効率は改善する。クルマが便利に使えることで利用機会も所有者も増え、車両の市場はむしろ拡大するだろう」

――米グーグルのようなネット企業が利益を稼ぎ、自動車メーカーの収益力は低下するのでしょうか。

「自動車業界のエレクトロニクス部品比率は4割。車体の衝突安全性の確保などアナログ部分が多く、自動車メーカーの経験やノウハウが重要な時代が続く」

「IT企業が自動車メーカーを買収する可能性もある。自動車メーカーもモーターやバッテリーに進出してきた。産業の垣根を越えた提携が進み、グローバル競争が激しくなる」

――自動運転は部品メーカーの商機になりますか。

「車両制御システムに加え、カメラ、レーダー、バッテリー、通信、クラウドなどの技術が欠かせずビジネスチャンスに直結する。自動駐車を18年度に実用化したい。電子部品を使うエレクトロニクス化製品比率は当社で15年度に5割の見通し。競合に比べ高く20年度には6割に引き上げる」

――競争に勝つカギは。

「総合電機の日立製作所が持つビッグデータ解析などの高度なITと自動車の技術を融合させる。走行状態を把握して故障を防ぎ、燃費を向上するだけでなく、交差点の状況を察知して交通事故を防ぎたい。安全装備や運転者の経験によって保険料を適切に算出する試みも動いている。車社会の新たなシステム全体を提供することで勝ち残る」』


本日の記事は、日経新聞が日立オートモティブシステムズ社長にインタビューする形で構成されています。

記事のポイントは、自動車の自動運転対応が、電気電子部品などを提供する電子機器メーカーに新規事業を提供する機会となるかです。

日立製作所は、ITビジネスももっている総合電気機械メーカーですので、現在多くの自動車に
使われている電気電子部品を含めて、今後巨大な事業機会獲得につながることは確実です。

また、自動車は、CO2排出量削減に向けて大きく舵を取って行く方向性もより鮮明になっています。

本日(12月13日)現在の報道によると、フランスで開催されていましたCOP21の合意が成立し、「温暖化防止のための新しい国際的な枠組み「パリ協定」が採択された。日米欧などの先進国に加え、中国、インドなどの新興国や途上国を含む196カ国・地域が参加する歴史的合意だ。」と報じられました。

自動車は、確実に高高度の環境対応車の開発・実用化に動いています。また、フォルクスワーゲンがディーゼルエンジン車に対する不正行為発覚後、今後の開発・実用化の方向性を電気自動車(EV)に注力すると表明しています。

自動車は、ハイブリッド車(HV)、EV、燃料電池車の開発・実用化が加速されることは明確です。

今後の自動車は、環境対応車+自動運転車(自動ブレーキや自動駐車機能などを含む)の開発・実用化の方向になります。

グーグルやアップルなどの米大手ITベンダーは、IT対応した自動車を動くインターネット出口端末機器の一つとして位置付けており、家庭用電子機器事業分野で既存の電気電子メーカーから市場を奪ったやり方で、新タイプの自動車を開発・実用化することも鮮明になっています。

米テスラモーターズは、IT対応したEVを開発・実用化して、既存の自動車メーカーを上回る速さで事業展開しています。

今後、自動車業界は、既存自動車メーカー、電気電子メーカー、ITベンダーの3者が世界市場で群雄割拠する時代になるとみています。

本日の記事の中で、インタビューを受けているトップは、「。。。車体の衝突安全性の確保などアナログ部分が多く、自動車メーカーの経験やノウハウが重要な時代が続く」と述べられています。

家電業界で、米大手ITベンダーがITやインターネットを武器に、高いデザイン力と商品開発力で
水平分業型とアウトソーシング型による製品調達の仕組み構築するやり方で、世界市場を席巻した実力をみていますと、既存自動車メーカーが今までの車づくりのノウハウを競争力の源泉の一つにとしてリスクが高くなるとみています。

テスラモーターズは、車の事業経験がない、ITビジネス出身の経営者が猛スピードで事業を発展させています。

ITとインターネットは、既存事業基盤を破壊・再定義してビジネス拡大を図ってきました。技術革新や新規参入者も増えています。

トヨタ自動車の最近の動きは、将来を見据えて、米GEのようにプログラマーなどのIT技術者を数多く雇用して、電気電子化・IT化した近未来の自動車の開発・実用化で主導権を維持強化する方向に動いています。

トヨタの最強力な競合企業は、グーグルやアップルなどの米大手ITベンダーになる可能性があります。

環境対応した自動車には、多くの電子電気部品と共に、自動車を制御する、大量のデータを高速処理する、安定した通信機能を確保するなどの多数の要求仕様を満たすソフトウエアの開発・実用化も並行して必要になります。

当然のごとく、人工知能を含めた高速処理を可能にするアルゴリズムやクラウドサービスの新規開発も必要になります。

このことは、大手企業だけでなく、各種センサーデバイス、高耐久性を担保する部材・部品、高速処理を可能にするアルゴリズムや人工知能ノウハウなどをもつ、中小企業にも大きな新規事業機会が生まれますし、現に生れつつあります。

今後の自動車ビジネスに関連するノウハウや技術力をもつ中小企業は、自社のもつ強みを最大化して、オンリーワンのものを武器に急激に拡大する市場に積極的に参入することが重要です。

自動車産業も、今後さらに電気電子化・IT化していきますので、既存の取引構造だけでは勝ち残れなくなります。このことは、オンリーワンのノウハウや技術をもつ中小企業にとって、新規に自動車産業に参入する機会が生まれます。

この視点から、今後の自動車業界の動きに引き続き注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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