日経記事;『米、ネットと店舗が融合 アマゾンやウォルマート「オムニチャネル」戦略』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『米、ネットと店舗が融合 アマゾンやウォルマート「オムニチャネル」戦略』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

12月18日付の日経新聞に、『米、ネットと店舗が融合 アマゾンやウォルマート「オムニチャネル」戦略』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『米国の小売業でインターネット販売と実際の店舗とのせめぎ合いが激しくなってきた。2015年の年末商戦はウォルマート・ストアーズに代表される実店舗よりも、アマゾン・ドット・コムなどのネットサイトを経由した買い物が多くなるもよう。最近はネットと実店舗を融合させる試みも始まっている。IT(情報技術)が流通業を大きく変えようとしている。

アマゾンが始めたリアル書店。無料のWi―Fi完備で、同社のタブレットも自由に使える(ワシントン州シアトル市)

11月27日、年末商戦でにぎわうシアトル市北部のショッピングモール。れんが造りの建屋を改装したガラス張りの店に、多くの人が出入りする。11月3日に開いたアマゾンの書店だ。ネット販売最大手の同社だが、今回初めて「IT空間に無い実際の店」を立ち上げた。本の値段はネットと同じだ。

「書店大手のバーンズ・アンド・ノーブルよりも安い」。シアトル近郊に住む会社員ケイシー・イートンさんは普段はアマゾンのサイトで本を買わない。それでもアマゾンの「リアル書店」ができたと聞いてすぐに店を訪ねた。「安心感があるわね」とケイシーさん。ネットで高めたアマゾンのブランド力が実店舗に人を引き入れる。

棚にはネット上で寄せられた消費者の評価を基に売れ筋本を多く並べた。アマゾンのスマートフォンアプリで本のバーコードを読み取ると商品評価や中古商品の価格が確認できる。アマゾンは狙いを「オンラインとオフラインの融合」と説明する。ネットと実店舗の相乗効果を狙う「オムニチャネル」を試しているのは明らかだ。

アマゾンの14年度の売上高は890億ドル(約10兆9000億円)とウォルマートの4822億ドルにはまだ遠く及ばない。ただ、ネット販売市場の伸びを追い風に右肩上がりの成長が続いている。扱う商品は約3億6500万点にのぼり、7月には時価総額でアマゾンがウォルマートを抜いた。資本市場の視点ではいまや世界最大の小売業だ。

もちろん、アマゾンの独走を従来型の小売業が許すはずもない。「ネット事業を拡大すべく投資を続ける」。10月、ウォルマートのダグ・マクミロン最高経営責任者(CEO)は投資家向けのイベントでこう強調した。16年1月期の9億ドルに加えて、17年1月期も11億ドルを関連部門に投資する。

26日の感謝祭休日に始まった年末商戦は店舗型の小売り各社がこれまでにないネット戦略を打ち出した。ウォルマートやターゲットは26日午前0時1分に特別な販売サイトをオープン。同日午後6時に開く実店舗よりも早くセールを始めた。店舗と遜色ない品ぞろえは、同じタイミングでセールを始めたアマゾンへの対抗心の表れだ。

さらに年末商戦ではウォルマートが1時間おきにアマゾンなどライバルサイトの価格を調べ、他店より高かった品物は値段を変える「安値保証」に取り組んでいる。ターゲットの場合、ネットで注文を受けた商品の送料をどれだけ少額でも無料にした。アマゾンは2日以内の無料配送は99ドルの年会費が必要だ。

店舗とネットを融合させる動きも始まった。ウォルマートはネットで注文した生鮮品をドライブスルーのように特定の場所で車に積んでもらえるサービスを始めた。年内に全米20カ所に広げる方針だ。全米で約5200ある店舗を物流センターとして活用する試みといえ、アマゾンが手薄な日用の食品市場でネット顧客を取り込もうとしている。』
 

日経新聞によると、今年の米国でのクリスマス商戦の序盤では、全米小売業界が集計した結果、11月26日~29日はネットでの買い物客の推計値が1億300万人となり、初めて実店舗での買い物客数を超えたとのこと。

インターネット通販の先進国である米国では、ネット通販の売上高が右肩上がりで伸びています。
世界最大の小売業であるウォルマートは、インターネット通販の事業拡張に力を入れてアマゾン対抗策を打ち出しています。

アマゾンは、既存の小売事業のインフラを根底から破壊して、再構築するやり方で事業を伸ばしてきました。その点から、上記クリスマス商戦で、ネット通販の売上が小売店舗の売上を超えたことは、大きな意味をもっています。

この流れは、日本でも必ず起こります。インターネット通販のプラットフォームを提供する事業者だけでなく、自社サイトにネット通販の仕組みをもつ企業にとっても、インターネット通販事業強化は、販路開拓・集客の点から大きな意味をもっています。

米国や欧州、あるいはアセアン域内では、アマゾンのインターネット通販プラットフォームが多く利用されています。

また、中国市場では、当然のごとく、アリババのプラットフォームが最も多く使われています。いずれアリババは、アマゾンの事業領域に積極的に参入することになります。将来、アマゾンとアリババの競争は、欧米とアセアン市場で激しくなるとみています。

楽天やヤフーなどの日本のインターネット通販事業者も、アセアン域内などで事業拡大しようとしていますが、アマゾンやアリババなどの世界企業と戦うのは大きな困難を伴うと予想します。

インターネット通販事業者の競争が激しくなることは、自社商品やサービスの販路開拓・集客を考えている企業には、ネット通販プラットフォームの利用条件などが改善しますので、さらにネット通販を販路の一つとして活用しやすくなります。

一般的に、国内中小企業が海外向けの販路開拓・集客を行う場合、代理店や販売会社を活用します。

インターネット通販は、この既存の販路に加えて、直接最終顧客に売れる仕組みを中小企業に提供します。最終顧客への直販になります。

中小企業が最終顧客に直販するメリットは、大きく二つあります。一つは、最終顧客への売値を自社で決められることです。もう一つは、最終顧客と直接会話することで、最終顧客の反応や不満、要求などを直に確認・理解できることです。

販売会社を活用する場合、中小企業は販売会社への卸値しか価格決定権がありません。しかし、インターネット通販では、企業自身が最終顧客への売値を決められますので、自社の事業環境に応じて自由に価格設定することが可能になります。

当然のごとく、中小企業がインターネット通販事業から確保できる地益幅は、販売会社を通じて外販するときに比べて大きくなります。

さらに、インターネット通販のメリットは、最終顧客の反応を直接触れられることです。ネット通販の仕組みは、一般的に売上実績を自動的に提供してくれる機能をもっていますので、販売実績のデータベースを構築できます。この最終顧客に対する販売実績データは、マーケティングやセールスプロ―モーションなどの活動を行うときに、大いに貢献します。

私は、支援先企業に対して、海外向け販売会社を通じて自社の商品やサービスなどを売っていても、当該企業に問題なければ、並行してインターネット通販事業を行うことを勧めています。

そのために、販売会社との契約は非独占で締結して、企業に新規販路開拓を行うことをできるようにしてもらっています。

多くの場合、欧米やアセアン市場に対するネット通販は、自社で行わない場合アマゾンのプラットフォームを使うことを勧めています。アマゾンのプラットフォームが、当該地域で最も活用されていることによります。

同時に、可能な限り自社サイトにネット通販の仕組みを追加することも重要であるため、対応可能な企業には実行してもらっています。

本日の記事は、BtoCタイプのネット通販事業の状況について書いています。BtoBタイプのビジネスでも、多くの企業がネット通販の仕組み利用を行うようになっています。

自社の英語版Webサイトで、商品やサービスなどの新規性、差別化・差異化可能なポイント、特徴などを明確に情報提供しながら、ネット通販でBtoBタイプのビジネスが当たり前のように行われつつあります。

これからの中小企業は、製造事業者だけでなく、小売事業者もインターネットをフル活用して、情報発信・広告宣伝を行いながら、ネット通販の仕組み利用で、海外市場・顧客開拓を実行する積極的な姿勢が必要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

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