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日経記事;『パソコン3社 事業統合 東芝・富士通・VAIO交渉へ 国内シェア首位浮上』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

12月4日付の日経新聞に、『パソコン3社 事業統合 東芝・富士通・VAIO交渉へ 国内シェア首位浮上』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『東芝、富士通、ソニーのパソコン部門が独立したVAIO(バイオ、長野県安曇野市)の3社はパソコン事業を統合する検討に入った。実現すれば国内シェアで3割強とNECレノボグループを抜いて首位のパソコン企業が誕生する。

会計不祥事を受けて東芝が進めるリストラを機に、日本のパソコン勢が生き残りをかけて結集する再編が動き出す。

3社は近く統合に向けた具体的な交渉に入る。年内にも基本合意し、来年4月に新体制を発足させたい考え。実現すれば国内のパソコンシェアで計3割強とNECレノボグループ(26.3%)を抜いて首位に躍り出る。

VAIOが存続会社となり、各社が出資して事業を移管する案が有力。関連する人員も移し、国内外で開発から製造、販売までを一体運営する案を軸に検討するもようだ。

東芝、富士通とVAIOの筆頭株主である投資ファンド、日本産業パートナーズ(JIP、東京・千代田)はそれぞれ3割前後を出資する意向とみられる。

東芝は世界初のノートパソコンを世に送り出し市場をリードした老舗メーカー。現在も「ダイナブック」ブランドのノートパソコンが主力だ。富士通も個人向けの「FMV」ブランドやタブレット(多機能携帯端末)などを持つ。

東芝は中国・杭州の製造子会社や海外販社を持ち、北米市場に強い。富士通は島根県出雲市やドイツに製造子会社があり、欧州市場が得意だ。2014年7月にソニーが切り離して発足したVAIOもブランド浸透度が高く、根強い人気がある。

米調査会社IDCによると、14年の世界のパソコン出荷台数は3億836万台。中国レノボ・グループ、米ヒューレット・パッカード(現HP)、米デルが市場の約半分を占める。富士通と東芝、VAIOの3社のシェアは約6%で世界6位の米アップル(6.3%)に迫る。

東芝のパソコン事業の売上高は14年度に6663億円だったが、白物家電などとともに赤字が続く。不適切会計問題が発覚した09年3月期から14年4~12月期のパソコン事業の利益水増し額は578億円にのぼり、事業の売却を含めた大幅リストラを検討していた。

一方、富士通はパソコン事業を来年春に分社すると10月下旬に発表済み。14年度に470万台だったパソコン出荷実績は15年度は420万台に減る見通し。2社の事業とVAIOを統合することで間接費の削減や部品調達の交渉力を高める。3社は統合に向けてリストラ素案を作成中。統合効果が乏しいと判断すれば、白紙に戻る可能性もある。』


パソコン市場の規模は、新聞などで報じされていますように、年々日本および世界で縮小しつつあります。

これは、スマートフォンやタブレット端末の急速普及で、Webサイト閲覧、インターネット通販、個人間のeメールやり取り、FacebookやTwitterなどのSNS活用などの用途が、パソコンを使わなくても可能になったことによります。

スマートフォンやタブレット端末は、ノートパソコン比べて小型軽量であること、販売価格が安いことなども、従来のパソコンユーザーがパソコンの代替品として使われるようになっています。

スマホやタブレット端末がパソコン機能をすべて代替して、完全に置き換わるとする見方もあります。

私は、現在ノートパソコンとスマホを公私目的で使用しています。タブレット端末をパソコンの代わりに使用できるかどうか試してみました。

かなり高性能のタブレット端末を購入して、パソコンで行っている文章作成、資料作り、Excelを活用した表計算などを行いました。

その結果、現行のタブレット端末では、ノートパソコンの機能を代替できないことを認識しました。とくに文字入力では、かなりのストレスを感じました。

そこで、文字入力や資料作成のために、別売りのキーボードを購入して、外出先でタブレット端末で何度か試しました。

その結果、タブレット端末とキーボードを持ち歩くことと、ノートパソコンを持ち歩くことは、重量や製品の大きさで比べると、同じになることを体験しました。

また、タブレット端末に装着するキーボードの使い勝手も、私の購入したものは、ノートパソコンのキーボードに比べると劣りました。

私個人の体験では、現状のタブレット端末とノートパソコンでは、使用目的が全く異なると認識しました。

今は、タブレット端末は自宅やオフィスで電子書籍を見る目的で使用しています。インターネットからの情報収集・検索や文章・資料作成などの行為は、すべてノートパソコンで行っています。

外出先での情報収集・検索やeメールなどの受信は、スマホで行っています。タブレット端末は持ち歩いていません。必要があるときは、ノートパソコンを持ち歩いています。

私の体験から感じることは、情報発信・テキスト情報作成・資料作成などの行為は、現時点ではノートパソコンの方がタブレット端末より優れています。

Webサイト上の情報収集・閲覧、営業目的で外出先での情報検索・顧客へのプレゼンテーション、簡単な情報入力作業などの使用用途は、ノートパソコンよりタブレット端末の方が優れています。

要は、上記しましたように現状ではノートパソコンとタブレット端末の使用目的・機能は異なるので、ノートパソコンの販売数量は下がってもニーズ自体がなくならないということです。

このようなノートパソコンの市場環境下で、国内パソコンメーカーの3社;東芝、富士通、VAIO
が事業統合することは、合理的なことです。

3社は、共にそれぞれ独自の技術とブランド力をもっています。この事業統合を成功させるためには、この技術力とブランドを単に3社合計の和にするのではなく、掛け算で最低でも9倍くらいのインパクトをもつ商品の開発・実用化が重要になります。

アップルのMacパソコン比べてそん色ない、デザイン、使用感などの人の官能をくすぐる付加価値も重要になります。ノートパソコンは、上記しましたように使用目的が、タブレット端末とは異なりますので、その使用目的に特化した商品の開発・実用化が重要であり、必要になります。

たとえば、パナソニックのレッツノートは、ビジネス用途に特化して、主に国内市場中心に販売しており、一定の売上を維持しています。

レッツノートの耐久性やキーボードの打ち易さなどが高評価につながっているようです。レッツノートのデザインは、Macに比べると率直に言って洗練されていませんが、一貫性をもったデザインが踏襲されています。レッツノートは、一定の差別化ができています。

もし、上記3社が事業統合して新しいノートパソコンの商品開発・実用化をするときに、世界市場の競合他社とどのように差別化していくのか、どのような潜在顧客に訴えていくのか、明確に見極める必要があります。上記しましたように、最低でも現行品に比べて、9倍のノートパソコンを商品化することを大いに期待します。

価格競争に陥らない用途を主戦場とし、かつ国内だけでなく世界市場でも着実に進化・発展するビジネスとすることを事業統合する新会社に期待します。

この視点から今後の3社による事業統合の動きについて、注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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