日経記事;『(社説)ネットの有効活用で地方交通を便利に』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『(社説)ネットの有効活用で地方交通を便利に』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

12月1日付の日経新聞に、『社説 ネットの有効活用で地方交通を便利に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『公共交通の貧弱な過疎地などで、自家用車を使って有償で人を運ぶ「ライドシェア」解禁の機運が高まっている。京都府京丹後市などの自治体から、高齢者や観光客の足の確保のために解禁を求める声が起こり、安倍晋三首相も10月の国家戦略特区諮問会議で前向きに検討する意向を示した。

タクシー業界や国土交通省には反対論も強いが、とりあえず解禁の対象となりそうなのは鉄道やバス、タクシーのない公共交通の空白地帯だ。「何でも反対」ではなく、やってみて不都合があれば手直しする姿勢が大切だろう。

解禁論が盛り上がる背景には、スマートフォンを使って、ドライバーと移動したい人を結びつけるIT(情報技術)の進展がある。米ウーバーテクノロジーズ社がこの分野の先駆者で、学生や主婦が暇な時間に自分の車を運転して乗客を運び、対価を受け取る事業モデルが世界各地に広がった。

一方、日本では自家用車による営業行為は「白タク行為」として原則禁止だ。例外措置として、やはり過疎地を対象にした「自家用有償旅客運送」という制度が2006年にできたが、「事業主体は自治体などに限定」「運ぶ対象は住民だけで、観光客は利用できない」などと制約が多かった。

この縛りを取り払い、ウーバーなど企業の参入を認めれば、高齢者の通院や外国人観光客の移動といった多様な需要に応えることができ、住民の利便向上や地域経済の活性化に寄与するだろう。外資に任せきりにせず、国内の意欲あるタクシー会社も自らライドシェア市場に挑戦してはどうか。

規制緩和への反対論として、検討を要するのが「安全性が脅かされる」という主張だ。これについても実態を見極めたい。

国交省によると、一般の人がハンドルを握る「自家用有償」のほうが、客を取るために時にあらい運転をするタクシーよりも事故の発生率がはるかに低かった。スマホなどで客の身元をチェックするので、タクシー強盗なども起きにくいという見方もある。

他方で事故の発生時には、運転手はもちろんウーバーなどの仲介会社も一定の責任を負う必要があろう。公共交通の担い手として、一度参入した地域では継続してサービスを実施してほしい。東京などの都市部で解禁するかどうかは、先行地域の様子を見ながら、引き続き検討する必要がある。』

本日の記事は、アメリカで立ち上がったウーバーテクノロジーによる自家用車を活用した新タイプのタクシービジネスを、日本の過疎化対策の一つとして実施すべきとの視点で書かれています。

ウーバーテクノロジーのビジネスモデル実施のポイントになるのがスマートフォンの活用です。
自家用車の提供者と顧客が互いにスマホで予約・確認を行って、利用する仕組みです。

ウーバーは、スマホのGPS(位置情報機能)を使って自動車を呼び出し、指定した場所から乗車することができるものです。この一種の配車サービスメニューは、自動車の現在位置、到着までの時間、目的地までの概算料金、ドライバーに関する情報を提供してくれます。

使用者は、ドライバーの個人情報を確認できますので、安心して利用できます。支払いは、ユーバーの提供するWebサイトから事前に登録したクレジットカードなどから自動的に引き落とされ、領収書もアプリやメール上で発行されます。

ユーバーのサービスは、既存のタクシー業界にとっては破壊者になりますが、使用者側からは圧倒的な支持を得ていますので、行政府が規制・禁止しなければ徐々に広がっていきます。

何度か本ブログ・コラムで述べていますように、インターネット・ITは、既存の社会、あるいは事業インフラを破壊して、新規構築することを可能にしてきました。

インターネット・ITは、どの分野にも影響が及びつつあります。タクシー業界も例外ではありません。

ユーバーにドライバーとして登録する人は、余裕のあるときに自家用車を使った臨時運転手になります。

GPSを使って使用者と運転手がピックアップする場所や到着までの時間を推定して、最も近い車が行くことになります。

このやり方は、使用者にとってはどこでも必要なときに、タクシーとして利用できますし、しかも事前にタクシー料金が把握できるメリットがあります。

明らかに使用者と臨時タクシー運転手との間に「Win/Win」の関係が構築できますので、基本的には普及していきます。

本日の記事は、このウーバーが構築したビジネスモデルを地方の過疎地に導入して、高齢者などの足として活用することを提案しています。私は、この提案に賛成します。

少子高齢化は、一定の規模となる事業インフラが無い地域では過疎化を加速させることは確実です。若い人や世代が当該地域に住まないことによります。

過疎地では、高齢者中心になりますので、鉄道やバスなどの公共交通事業の採算も取れないので、廃止になる可能性が高くなります。

高齢者が自家用車を運転できる場合は、移動手段を確保できますが、ある年齢以上になると安全運転の維持が難しくなります。

このような状況には、ウーバーが立ち上げた「臨時タクシー」の仕組みは有効に機能する可能性があります。

さらに、将来自動運転車の開発・実用化が進んで、インターネット・IT・人工知能を使って過疎地域での使用が可能になれば、自動運転車のタクシーサービスも始まることになります。もちろん、自動運転車を自家用車としも活用できます。

ウーバー方式の臨時タクシーを地方で実現するには、安全・安心の担保、安定したインターネット使用環境の確保、GPS機能の正確さ向上など、多くの課題があります。

今までの経験では、いったん新規なやり方を実行し始めると、多くのアイデアや改善行為が検討・実行されていきますので、多くの課題が解決されることになります。

高齢者や移動するのが困難なハンディキャップをもった人たちが、「臨時タクシー」の仕組みで、安価に移動できるようになると、通院だけでなく買い物や身近な場所への観光なども可能になりますので、地域経済活性化にも貢献するとみます。

自動運転車も含めた「臨時タクシー」の実用化には、より使い勝手のよいソフトウエアが開発・実装されていきますので、ITベンダーや中小企業にも新規事業機会が生まれます。

今後も地方での「臨時タクシー」事業の可能性について、注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

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