カンナ・プロジェクト2015福島2日目⑥ - 婚活全般 - 専門家プロファイル

橘 凛保
社団法人橘流恕学アカデミー 理事長 講師
東京都
マナー講師

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閲覧数順 2024年04月23日更新

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カンナ・プロジェクト2015福島2日目⑥

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講習

広野町との出逢いは飛行機の中



2011年東北にカンナを植えていると

バチカンのローマ法王様から

東北で植えているカンナをもって来てほしいという話が舞い込みました

正式に決まったのは出発(8月1日)の数日前のことでした

宅急便で球根を送って頂きました

折角なので子どもたちに繋ぎたくて

子どもたちの寄せ書きを提案しました

しかし既に夏休み・・・・

大船渡小学校だけがまだ登校していました

校長先生から寄せ書きも送られて来ました

ローマ法皇様も東北のことを心配して下さっていることを

身近に感じてほしかったのです

大船渡小学校6年生寄せ書き




下半分を空欄にしていただきました

「奇跡が起こり ここに子どもたちの日本語を翻訳して書いてくださる方が現れるかもしれません」

そう申しあげました


この時 私ではなく子どもたちが法皇様に会えたら

もっともっといいと本気で思いました

そこで東北の子どもたちの中で

バチカンに行けそうな子どもを本気で捜しました

自分の旅費だけでも本当に大変ですが

子どもたちを連れて行きたい!そう思いました

そんなとき 私を取材して下さったキリスト教新聞の記者さんから

こんな連絡が入りました

「福島の子どもたちを無償でイタリアに連れて行くイベントがあります」

すぐにご連絡しましたが

スタッフはすでにイタリアに出掛けていて連絡がつきませんでした

こんな間際に無理なことですね

でも 福島で被災した子どもが法皇様に会えたら・・・

そう思う気持ちは捨てられませんでした


8月1日出発の飛行機の中

前の座席の小さい男の子が長いフライトに飽きてしまいました

私の座席のとなりの2つは空席です

前の列のその男の子のお連れの母娘さんにご提案しました

「客室乗務員さんにお願いしてこちらに来ませんか?そうしたら男の子が横になって眠れるでしょう」

早速ご同意されて座席の引っ越しです

「はじめまして 私たち親子はイタリアに行かせていただくんです」

「えっ?」

「福島の広野町から今山梨に避難しているんです 福島被災者に養生ということで外国にご招待と言うのがあるので応募して今から行く所なんです」

信じられませんでした・・・

何と言う偶然のお導きでしょう

「私はこれからバチカンの法皇様にカンナを届けるんです」

まさか 捜していた子どもに出逢えるなんて・・・

という訳で

①カンナ・プロジェクトのこと

②東北にバトンしていること

③子どもたちが法皇様に逢えたら良いと捜していたこと

等をお話ししました

ほんとうに驚きの出逢いでした

「ホテルはどちらですか?」

「コロシアムの近くらしいのですが・・・」

「私も今日まですごく忙しくてガイドブックも買えなかったのです」

ホテルの場所もバチカンまでの距離もコロシアムもどこか判らなかったのです

お迎えにいくにも位置関係も判らないですが

タクシーでどのくらいなのかも・・・・

とりあえず電話番号を交換して空港で別れました


震災の3月には小学6年生だったお嬢様とお母様の二人旅です

初めての海外旅行だそうです

右も左も判らず不安だとおっしゃいました

「私も初めてのバチカンです 右も左も判らずすみません」

無理しないようにでかまわないので 検討してみることをお伝いしました


翌日 お電話いただきました

「こんな光栄なお話は是非体験させてやりたいと思いますがやはり不安なので 今回は断念します」

「はい そうですね 万が一のことがお二人にあってはいけませんのでそうしましょう」

「橘さんと出逢えたことはほんとうにうれしかったです」

「こちらこそ 日本に帰りましたら必ず広野町のためにお手伝いします!」

そう約束して別れました

それから2ヶ月半

広野町の仮設住宅開設のお祝いイベントにカンナを持ってでかけたのです


「東北頑張れのカンナスマイルを写真に撮って届けに来ました」

と笑顔の写真をお見せすると

「私たちもお返しの笑顔いいかい?」

「えっ!お返しの笑顔ですか うれしいです 是非お願いします」

東北に届ける笑顔カンナスマイルに被災地の人たちが参加して下さったのです

想いを馳せ合うことこそが「恕」です

こんなうれしいことに繋がるとは思ってもみないことでした

たくさんのカンナスマイルのなかに猪狩さんのおばさまもいらっしゃいました


もうすぐ冬支度のこの日

豚汁が振る舞われたり 物資が配られたり

パドーマンスが披露されたりと

皆さん少し元気になられたのではないかと感じられました


最後のイベントはジャンケン大会でした

福祉協議会の方のアイデアで猪狩さんと私とがジャンケンして

勝った方についた人たちが物資をもらえるというイベントでした

二人は仲がいいのに ジャンケンで競うのはいやだとご辞退したのですが

「盛り上がるから」

そういわれて二人でジャンケンしました

どうせやるなら盛り上げようと

猪狩さんとオーバーアクションで頑張りました

私を選んだ人たちの恐い?ほどの真剣なお顔に促され頑張りました(笑)

その結果全てのジャンケンに勝ってしまいました

そうなるとますます こちらを選ぶ人が増えて

「絶対勝てよ!!」なんて言うかけ声もかかり

いよいよストレスは最高潮です

なぜならば物資は冬に欠かせないこたつやストーブになって来たからです

ほんとうに皆さん真剣です

そこで 私は提案しました

「後は勝った私を選んで下さった皆さまでジャンケンして決めて下さい」

そうお願いして二人のお役はご放免になりました

猪狩さんも大笑いで楽しそうでした

しばしの間 被災のことを忘れてみなで大騒ぎしました

「カンナありがとう大事にするね」

そう言って下さる住民の方々とお別れして私は東京へ

猪狩さんは山梨に向かいました

山梨の福祉協議会の方とは翌年はお餅つき大会でもご一緒させて頂きました

山梨にも伺いました


広野町には人が戻りつつあると役場で聞きました

でもまだまだ仮設住宅生活は続いています

今回は住民の皆さまにはおあいできませんでした

事務所の職員さんも異動があり当時のことを知る人はいなくなりました


時だけが過ぎているのでしょうか・・・

あっ また写真を忘れました

いつもお話することでお互い感動しあい写真もすっかり忘れます

お名前も書き留める間がなく 忘れてしまいます

かろうじて出口で撮った1枚です



夕食の仕度をされているのでしょうか・・・・

ここでの暮らしは2017年3月31日まで延長されたと役場で聞きました

その後のことはどのようになるのでしょうか・・・

8000人の皆さんが東北を思う気持ちの込められた

カンナスマイルを届けました










カンナ・プロジェクトホームページ

canna-project.com





余談ですが バチカンの法皇様への寄せ書きは翻訳者が現れて下さいました

本当に本気の心 人を思う心は神様に伝わります

感謝 感謝の毎日です






法皇様からのお礼状も頂きました