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日経記事;『AI研究、トヨタ参入 米に新会社、1200億円投資 「産業支える技術に」』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

11月7日付の日経新聞に、『AI研究、トヨタ参入 米に新会社、1200億円投資 「産業支える技術に」』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『トヨタ自動車は2016年1月に人工知能(AI)の研究開発を担う新会社を設立する。米シリコンバレーに本社を置き、5年間で10億ドル(約1200億円)を投じる

。AIにはグーグルなど米IT(情報技術)大手が重点投資している。トヨタも本格的な研究体制を整え、自動車やロボットなど幅広い分野での応用を目指す。

握手するトヨタ自動車の豊田社長(右)と新会社のCEOに就任するギル・プラット氏(6日、東京都港区)

「AIとビッグデータが要素技術となり、生活や社会を大きく変える可能性を秘めている。自動車に加え、様々な産業を支える」。6日に開いた記者会見で、トヨタの豊田章男社長はAIの重要性を強調した。

トヨタはAIの有力研究機関である米スタンフォード大学に近い米カリフォルニア州パロアルト市に「トヨタ・リサーチ・インスティテュート」を設立する。米ボストンや東京にも拠点を開く予定だ。当面、200人の研究者を確保することを目指す。

新会社の最高経営責任者(CEO)には米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)でロボットコンテストの運営に携わったギル・プラット氏を招く。AI研究の第一人者である同氏の人脈や知名度を活用し、採用などを有利に進めたい考え。プラット氏は6日、「安全、アクセシビリティー(高齢者や障害者らの利用しやすさ)、ロボットの3分野で研究に取り組む」と述べた。

トヨタは幅広い分野で活用が見込まれているAIを「生き残りに不可欠な技術」(豊田社長)と見る。自動車各社が実用化を競う自動運転などの安全技術は人間の行動を補完・代替するAIが鍵を握っており、出遅れれば他社に主導権を握られかねない。介護ロボットや、ビッグデータ分析による生産の効率化なども有力な応用分野だ。

この分野では年間1兆円規模の研究開発投資を続ける世界の大手企業が一斉に取り組みを強化している。グーグルはカナダ・トロント大学のジェフリー・ヒントン教授ら有力研究者と組み、写真検索や音声認識などのサービスに活用。開発中の自動運転車でもこうした技術の活用を進めており、AIは産業の枠組みを超えた競争を生んでいる。

交流サイト(SNS)の米フェイスブックもAIに通じた有力研究者を招き、13年にAI研究所を設立した。50人体制で、画像解析や音声処理の研究を進めている。シリコンバレー企業以外でも米IBMや中国の百度(バイドゥ)などが人材の確保や新興企業との連携に動く。トヨタも「競合企業と同等の処遇で雇用する」(プラット氏)としており、人材争奪戦が一段と激しくなりそうだ。』

国内自動車メーカーは、2020年のオリンピック開催までに自動運転車の開発・実用化を実現すべく一斉に動き始めました。

自動運転車の開発・実用化には、既存の自動車関連技術に加えて、センサーデバイス、ソフトウエア、通信機能、IoT、データセンターなどのインターネットやIT関連技術の開発・実用化が必要不可欠になっています。

この観点から、米大手ITベンダーであるグーグル、アップルなどは、電気自動車・自動運転車の開発・実用化を加速させています。

グーグルやアップルなどの米大手ITベンダーは、世界市場で勝ち組になっており、自動車もインターネットの出口端末として活用し、広告宣伝費や各種アプリケーションソフトウエアの販売拡大につなげることで、さらにその事業基盤を強化しようとしています。

加えて、米の大手製造事業者の代表格であるGEは、「2020年までにソフトウエアで世界10位以内を目指す」方針を示しており、3千人超のシステムエンジニア・プログラマーを抱えることで、産業分野であらゆるモノをネットにつなぐIoTに大きな商機を見出しつつあります。

最近の記事によると、GEは2015年9月末に50億ドル(約6000億円)の売上になるとの推計値を発表しました。現時点でも、GEのソフトウエア売上高は、立派に世界市場で大手ITベンダーと肩を並べる規模になりつつあります。

GEは、着実に多くの経営資源をIT・ソフトウエア・IoT対応に集中しつつありますので、近々に世界で初めてのハードウェア・ソフトウエアの両輪ビジネスを主力事業にする企業になる可能性があります。

もっとも、アップルは、自前で製造機能をもっていませんが、商品企画・開発・設計・デザイン機能をソフトウエア開発能力と結び付けて、iPhoneで世界市場で勝ち組になっている立派な製造事業者となっています。

GEは、自前で製造機能をもってソフトウエア事業でも世界市場で勝ち組になる目標を実現しようとしています。

ハードウェアビジネスとソフトウエアビジネスの区別が、近い将来意味をもたなくなるとみています。IoT対応やクラウドサービス・人工知能などがこの動きを加速させています。

また、ハードウエア商品でも、製造事業者は自動車、ロボット、ドローンなどの既存の商品カテゴリの枠を超えた事業活動を行う可能性が高くなっています。

GEが、仮に自動運転車・電気自動車の開発・実用化を行っても何の不思議さも感じないビジネス環境化になっています。

インターネット・IT・IoT・人工知能・クラウドサービスなどのIT関連の動きは、今までの既存事業基盤を壊して、新規事業を数多く誕生させてきました。

自動車産業も、自動運転車の開発・実用化は、この動きを加速させています。自動運転車は、インターネット・IT・IoT・人工知能・クラウドサービスなどの関連技術やノウハウを最大化しないと実現できませんし、競合他社との差別化も難しくなります。

本日の記事にありますトヨタ自動車の動きは、自動車業界のGEとおなじように、インターネット・IT・人工知能などの分野で世界ナンバーワンのポジションを確保することを目的に動き出すことを示しています。

インターネット・IT・IoT・人工知能の開発・実用化を行うのは、ソフトウエアエンジニアです。トヨタは、GEと同じように米シリコンバレーで優秀なソフトウエアエンジニアの獲得に乗り出します。

シリコンバレーで事業する大手ITベンダーやGEと同等かそれ以上の好雇用条件で、ソフトウエアエンジニア獲得を行います。

人工知能(AI)の研究開発を担う新会社は、アメリカの優秀な人工知能のエキスパートであるエンジニアにその経営を委託するようです。

今後、国内の他の自動車メーカーなども同じような動きをかけるとみます。

今後のハードウエア商品の競争力強化にソフトウエアやITが必要不可欠になります。国内でも今後優秀なソフトウエアエンジニア、つまりプログラマーを育成・強化しないと欧米企業との競争に勝てなくなることは確実です。

日本では、プログラマーとシステムエンジニアの区別があいまいですが、今後、必要なことはソフトウエア開発、つまりコーディングができるプログラマーの育成強化です。

自分でコーディングできないシステムエンジニアが多数いても、ソフトウエア開発に貢献しません。

中小の製造事業者が自前でIoT対応や人工知能対応を行うことは、当面、非常に難しいので、優秀なプログラマーを抱えているベンチャーや中小のITベンダーと協業・連携して、商品開発力の強化を行う経営姿勢が重要になります。

中小の製造事業者が、トヨタやGEと同じような動きををすることはできませんが、将来のハードウェア産業の競争力強化には、インターネット・IT・IoT・人工知能を取り込むことが必要不可欠になると見越して、ソフトウエア開発力の確保に向けて必要な対応を行うことが重要になります。

私の支援先企業や知っている事業者間で、製造事業者とITベンダーの連携・協業が活発化しています。

世界市場でのトヨタやGEなどの大手製造事業者の動きは、今後のビジネスの方向性を示していますので、今後とも関連企業の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

 

 

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