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日経記事;『自動車,4-9月最高益相次ぐ 富士重/マツダ・スズキ,北米好調/円安で日産は5割増益』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

10月27日付の日経新聞に、『自動車,4-9月最高益相次ぐ 富士重/マツダ・スズキ,北米好調/円安で日産は5割増益』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『自動車大手の業績拡大が続いている。2015年4~9月期は本業のもうけを表す連結営業利益が富士重工業は前年同期比約5割増、マツダやスズキも1~2割増え、そろって過去最高を更新したようだ。

日産自動車も5割程度の増益となり最高益に迫る。国内や新興国市場が減速する中、収益源の北米で販売を伸ばし、円安効果も利益を押し上げた。自動車の好調は部品や素材など幅広い取引先にとって恩恵となりそうだ。

富士重、マツダ、スズキの営業利益はいずれも会社計画を上回り、4~9月期予想を示していない日産も05年4~9月期の最高益(4115億円)に迫りそうだ。トヨタ自動車も営業最高益を更新した公算が大きい。

車7社合計でみても2年連続で最高益になったとみられる。軽自動車増税で低迷する国内やインドネシア、タイなどアジア新興国の減速を補ったのが北米の好調だ。

15年の米新車販売は低金利やガソリン安を追い風に14年ぶりに1700万台に達する見通し。とくに利幅の厚い多目的スポーツ車(SUV)が売れており、富士重は「フォレスター」、日産は「ローグ(日本名エクストレイル)」など競争力の高い新車を投入して稼ぐ力を高めている。スズキはシェア首位のインドでの販売増がけん引した。

各社とも金融危機後に増産投資を極力抑制してスリムな収益体質になっており、販売増が利益の伸びに直結しやすい。欧州勢などと比べても増益率の高さは目立つ。

円安効果も大きい。今4~9月期は1ドル=121円程度と1年前より約18円円安になり、各社の収益を押し上げた。対ドルの円安効果は富士重と日産で1000億円規模に膨らんだとみられる。ロシア・ルーブルやブラジル・レアルなど新興国通貨安のマイナスを上回ったようだ。

世界最大市場の中国では減速懸念も強まっているが、今のところ影響は軽微だ。1~9月の中国販売は日系でシェア首位の日産が2%増、マツダも13%増えている。中国事業の利益は経常利益以下に反映される。

新興国景気が減速するなかでも車各社は好調を維持した。自動車関連は上場企業全体の利益の2割程度を占める最大の稼ぎ頭であり、取引先への波及効果も期待できそうだ。

先行きには不透明感も漂う。中国市場のさらなる減速懸念に加え、独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題がディーゼル車の販売などにどの程度影響を与えるかは見通しにくい。』

本日の記事は、トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーの事業収益が、当面、最高益更新を継続する見通しについて書いています。

最高益更新の大きな理由は、多目的スポーツ車(SUV)を中心とする米国市場での好調さ、金融危機後に行ったリストラ効果による効率的な経営体質、円安進行などによります。

米国市場でSUVが売れているのは、原油安によるガソリン価格の下落です。ガソリン価格が低ければ、燃費を考えなくても済みますので、米国市民はSUVや大型車などを選ぶ嗜好が強まります。

国内自動車メーカーのSUVといえども、他のセダンタイプの乗用車に比べて燃費性能は落ちますが、米国の消費者は、自動車の楽しみ方を優先して購入しています。

国内自動車メーカーにとって米国市場は、世界で最も重要になります。市場規模では、中国が最大ですが、この市場でのビジネスは、政府による規制や各種の不合理な条件がたびたび発生する不透明さが常にあります。

先日、大枠合意されたTPPが各加盟国で批准され、実行されるビジネス環境下になると、関税の引き下げだけでなく、各国で適用されている法規制が平準化されやすくなりますので、共通の競争ルール・土俵で競争することになります。

自動車産業は、その経済規模だけでなく、世界最先端技術の開発・実用化の面でも重要な役割を果たします。

かって、家電事業は、アナログ技術全盛期には、国内メーカーは世界最先端技術力で、世界市場を席巻していました。

そのアナログビジネス環境を、米大手ITベンダーがインターネットやIT・ソフトウエアで一気に破壊・再構築しました。その結果、国内家電メーカーは、競争力を失うとともに、汎用化が進み価格競争に陥りました。

この市場での勝者は、アップルです。圧倒的なデザイン力・商品企画力・設計力を背景に、インターネットとソフトウエアを組み合わせて、iPod、iPhoneなどの超大型商品を開発・実用化して世界市場の勝者になりました。

アップルは、製造行為を第三者に委託していますが、商品のデザイン・企画・開発・設計の中核事業は、優秀なエンジニアを高額な給与で雇用して内製化しており、この内製化がアップルの強い競争力の源泉になっています。

現在、グーグルやアップルなどの米大手ITベンダーが自動運転車の開発・実用化に注力しています。米国政府や行政機関もこの活動の後押しをしています。

米大手ITベンダーが開発・実用化する自動運転車は、当然のごとく、環境対応車になります。最低限、ハイブリッド車(PV)とみます。

テスラモーターズは、電気自動車(EV)の開発・実用化で先行しており、パナソニックと協力して、より廉価版のEVの市場投入を目指しています。

将来、大手ITベンダーとテスラモーターズが連携して、EVの自動運転車を開発・実用化するとみています。

また、グーグルやアップルなどの大手ITベンダーは、アップルが行った家電商品開発・実用化の手法を自動車に適用する可能性も高いとみます。

PVやEVの大きな競争相手とみられていたディーゼルエンジン車は、フォルクスワーゲンの大きな不正行為で足元が揺らいでいます。

また、PVやディーゼルエンジンは、化石燃料を使う点では共通であり、将来的には消えゆく可能性があります。

特に、アメリカでは、何度か本ブログ・コラムで書いていますように、2013年にカリフォルニア州やオレゴン州、ニューヨーク州など8州によるZEVプログラム《自動車メーカーに対して販売台数の一定割合を電気自動車(EV)などの「排気ガスゼロ車(ZEV)」とするよう義務付ける規制》の覚書が締結されています。

このZEVプログラムが、自動運転車が必然的にEVになるとみる根拠です。

今は、SUVの特需で潤っている国内自動車メーカーは、HVだけでなく、EVや燃料電池車を想定した自動運転車の開発・実用化も行う必要が出てくる可能性があります。

国内家電メーカーがアップルなどの米大手ITベンダーに負けた教訓を生かして、自動車メーカーが、次世代環境対応車・自動運転車で当該ITベンダーとの競争打ち勝っていくのか、今後の対応が注目されます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


 

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