- 荒川 雄一
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
- 東京都
- 投資アドバイザー
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対象:お金と資産の運用
こんにちは!
さて、11月4日に東京証券取引所に上場するゆうちょ銀行ですが、
この度、売り出し価格が1株1450円に決まりました。
果たして、一体いくらの“初値”がつくのか、興味深いところです。
ゆうちょ銀行は、日本郵政グループの中核的な存在で、
全国の郵便局で集めた資金の運用を行っています。
2015年6月末時点の運用資産額は、“206.5兆円”に上ります。
内訳をみると、
国債 101.6兆円
短期運用資産 45.5兆円
外国証券 37.1兆円
社債・地方債 16.0兆円
貸出金 2.7兆円
などとなっており、まさに資産運用で収益を稼いでいる銀行です。
とはいえ、資産の約半分を国債で運用しているため、
2016年3月期の利益は、前期より13%程度減少し、
3200億円の見通しとなっています。
喫緊の課題は、いかに収益を上げるかです。
まずは、主な収益源である“資産運用”で、
いかに収益率を引き上げられるかにかかっています。
そして、もう一つの取り組みとして、“手数料収入”を増やすために、
郵便局専用の投資信託の販売にも力を入れていくようです。
従って、今後運用資産の「アセットアロケーション」の見直しが、
行われることでしょう。
結果、“日本国債の大口の買い手”が、
また保有割合を減らすこととなります。
数年前まで、日本の国債は、年金基金(GPIF)、銀行、郵貯、
保険会社などがその大半を保有していました。
しかし、いまや年金や銀行は国債の保有比率を引き下げ、
そして今度は、郵貯も減らすとなると、
まさに“買い手”は、中央銀行である日銀だけとなりそうです。
久々の大型企業の上場で、市場は盛り上がりをみせていますが、
国の借金が増え続ける中、
「日本国債の買い手」が“不在”とならないか、
一抹の不安が頭をよぎった今回の上場です。
それでは、今週末も、平和で穏やかな日々となりますように!
このコラムの執筆専門家
- 荒川 雄一
- (東京都 / 投資アドバイザー)
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
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