日経記事;『ゼミナール:IoTは産業革命か(2) ソフトウエアで機械が育つ』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ゼミナール:IoTは産業革命か(2) ソフトウエアで機械が育つ』に関する考察

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皆様、

こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

9月22日付の日経新聞に、『ゼミナール:IoTは産業革命か(2) ソフトウエアで機械が育つ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『一般にIoTは「モノのインターネット」とされる。米政府は「有線および無線ネットワークによってつながった組み込みセンサーを使用し、モノが互いにデータ通信する機能」と定義する。

しかしIoTがもたらす産業革命的な変化を考える上で重要なのは、センサーを搭載したハードウエアが他のハードウエアとつながることで、膨大な情報を生み出すことではない。

インターネットにつながることで生み出されクラウドに蓄積された情報を活用し、ハードウエア自体が分析し考えるようになることだ。

こうしたIoTを実現するには、ネットに接続したハードウエアだけではなく、ソフトウエアが重要になる。ソフトウエアとハードウエアの融合こそが、IoT、あるいは新たな産業革命の本質といえよう。

最もわかりやすい例はスマートフォン(スマホ)だろう。スマホはセンサーを内蔵したハードウエアだが、重要なのはインストールされているソフトウエアである。こうしたソフトウエアはユーザーの様々な情報を収集してクラウドに蓄積し、情報をそれぞれのユーザーに意味のある形に解釈して提示する。

例えばある言葉の検索結果は、過去の履歴から人によって違う。ソフトウエアは定期的にアップデートされ、ソフトウエアの機能によりハードウエアが“育って”ゆく。

今後、様々なハードウエアが、スマホのようにクラウドにデータを蓄積し、それらを必要に応じて解釈するとともに自らを自動的にアップデートするようになれば、全ての製造業に産業革命的な変革が起こる可能性がある。』


本日の記事は、IoT対応したハードウェアが搭載・実装されたソフトウエアにより、接続されたクラウドサービスや人工知能などによって、更新・進化することで、新しい、あるいは競争力をもつ機能・性能・仕様などをもつようになると見立てています。

私は、この考えに賛成します。IoTの普及は、製造事業者にとって技術革新の速度をさらに速めることになるとみています。

IoTを含めてインターネットにつながったソフトウエアの性能や機能などが、ソフトウエアを搭載・実装したハードウェア商品の競争力を決定的に左右するとみます。

IoT対応の代表商品の一つであるスマートフォンをみると、先進国での普及時期では、確かにカメラ機能の性能、高画質画面、商品本体のデザインなどハードウェア特有の差別化・差異化ポイントがある程度、当該商品の競争力を左右します。

しかし、この普及時期においても、ハードウエア商品だけでは差別化・差異化が難しく、決定的な差別化・差異化ポイントは、搭載・実装されたソフトウエアの高速性、操作性、安定性と、高速かつ安定し高信頼性の通信環境の確保にありました。

高いデザイン力をもち、高機能・高性能なハードウエア商品であっても、搭載・実装されたソフトウエアの機能・性能などが貧弱であれば、BtoB、BtoCの両タイプの顧客からは支持されません。

米国、日本、欧州市場でアップルのiPhoneが高く支持されたのは、ハードウェアとソフトウエアの両方で圧倒的な競争力をもったことによります。

インターネットやITは、ハードウエア商品の開発・実用化を根本から変えてしまいました。ハードウエア商品の製造事業者は、誰でもどこでも部品、デバイスなどを比較的低コストで入手して、組み立てることが可能になっています。

このような製造方式は、水平分業型と言われます。

上記したスマホは、この水平分業の影響をまともに受けている商品の一つになります。

たとえば、今、普及が急速に進んでいるアセアン域内でもっとも売れているスマホは、中国やインドなどで作られています販売価格数千円台の低価格商品です。このように水平分業が進化しますと、多くの製造事業者は、コモディティー化(汎用化)して、価格競争に陥りやすくなります。

サムソンは、アップルと並ぶスマホの最大手メーカーですが、先進国でのアンドロイド端末機器の需要が飽和状態に近づきつつある中で、アセアンのような市場拡大地域では中国メーカーの低価格商品に市場を奪われつつあります。

アップルの場合、自社で開発・実用化した独自OSであるiOSを搭載していることや、高ブランド力、デザイン性、搭載ソフトウエアの性能などにより、一定のシェアを有しています。しかし、アップルは米国や日本市場のように、アセアン域内では圧倒的なシェアをもっていません。上記のように、低下価格商品が市場を席巻していることによります。

IoTやソフトウエアは、ハードウエア商品をインターネットの端末機器として扱い、儲ける仕組み作りを行います。アップルやグーグルなどの米大手ITベンダーがこのビジネスモデルを確立しました。

アップルの場合、開発・商品企画・デザイン・設計の機能は自前でもちますが、製造機能は台湾メーカーなどにアウトソーシングしています。

グーグルも基本的にはアップルと同じやり方で、自動運転対応自動車の実用化を進めています。
アップルは、パソコン、スマホ、タブレット端末機器などのハードウエア商品自体にも注力していますが、グーグルは、自動車を移動するインターネット端末機器としてとらえて、インターネット出口の数の拡大を狙っているようにみています。

アップルやグーグルの競争力の源泉は、ソフトウエアが大きな役割を果たしています。

日本市場にも、アップルやグーグルなどのやり方を採用したITベンダーが、IoT対応した部品、デバイス、完成品などを開発・実用化しています。

あるいは、ハードウエアの製造事業者が、ITベンダーと協業・連携して、IoTを含めて搭載・実装したソフトウエアの性能により、差別化・差異化を可能にする機能・性能などを実現するようになっています。

ハードウェア自体では、なかなか差別化・差異化が難しくても、搭載・実装されたソフトウエアにより、差別化・差異化を実現することが可能になっています。

ソフトウエアも、IoT、人工知能、クラウドサービスなどの活用でさらに進化します。また、常にソフトウエア自体を進化し続けないと、他社との競争に勝てない実情もあります。

ベンチャーや中小企業は、1社単独でハードウェアおよびソフトウエアの両機能をもつことは難しいです。

しかし、ベンチャーや中小の有力なハードウェアメーカーとITベンダーが協業・連携すれば、勝ち組になる事例が出つつあります。

IoT対応を含めた搭載・実装されたソフトウエアの性能が、米GEや日本の小松製作所などの大手メーカーだけでなく、ベンチャーや中小企業も積極的に検討・実行することが、競争力確保のために必要なことの一つになります。

ベンチャーや中小製造事業者は、最新の技術動向をきちんとおさえて、自社商品の競争力を維持強化するための方策を考え・実行することがますます重要になります。

ITベンダーも、ソフトウエア開発力を強化して、製造事業者と組んで新規事業立上の機会獲得を積極的に行う経営姿勢が必要となります。最近、競争力があるソフトウエア開発力をもったITベンダーが国内で増えていると感じています。この傾向は好ましくかつ頼もしい状況になっています。

私も経営コンサルタントとして、ベンチャーや中小の製造事業者とITベンダーの協業・連携支援を通じて、少しでも多くの新規事業立上の機会獲得や販路開拓に貢献していきたいと考えています。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

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