- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、10月は10年以上の固定金利が上昇しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、10月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前 回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.022%上昇の0.772%、20年超の最長期間は前月比0.151%上昇の1.201%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、8月下旬から9月上旬にかけては、長期金利が上昇したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はほぼ横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利は、次回9月20、21日の金融政策決定会合しだいと言えそうです。
現在の金融市場は、金融政策決定会合がどうなるのか疑心暗鬼を生じており、日銀は現在の短期金利も長期金利もほぼ同じ利回り直線(フラット化)から、短期金利は低く長期金利は高い利回り曲線(スティープ化)を望んでいると解釈しました。
これにより長期金利は上昇し、マイナス0.01%と3月以来の高水準を何度か付けています。ただここに来て、日銀はそこまでスティープ化を望んでいないの ではないかといった意見や、プライマリーディーラー(国債市場特別参加者)13社が予測する、年末と来年3月末の長期金利予想中央値がマイナス0.15% とマイナス圏を見込んでいることから、市場は落ち着きを取り戻しつつあるように見えます。
恐らく、金融政策決定会合で長期金利が急上昇するような政策は取らないと考えていますが、それまでは長期金利の高止まりは続くと見ています。
これらの動向を総合的に判断しますと、10月の他行の長期固定金利は横ばいか多少上昇する可能性が高いと考えています。
ソニー銀行、住宅ローン金利
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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