平成２７年度放送大学で学ぶ人達（２）

放送大学は10月入学に向け2次募集が実施されている。締め切りは9月20日、大学本部必着なので残された時間は少ない。今回ご紹介する入学希望者は３０代、５０代、６０代計４人である。

６０代女性、施設でパート勤務するが、趣味を同じくする在校生の紹介で数回来校、腹を決め手続きの為再度来校された。放送大学はテレビ、ラジオ、インターネット授業と面接授業が主流だが彼女は特に面接授業で睡眠と健康を学びたいという。確認したところ面接授業に該当科目はない。彼女と相談の上１年間は選科生として在学し、様子を見て経過が良ければ全科履修生として入学手続きをすることになった。１０月から教科書を読みラジオ講座を聞く学習が開始、４月からは希望の面接授業も併せて学習することになる。慎重な人なので一歩一歩前に進むと思う。

５０代の男性は工学部卒で長くシステムエンジニアーとして活動してきたが、第一線を離れ法律等の業務を担当することになった。マイナンバー制度や電気通信事業法など興味あり。法律を勉強する為にどのように学べばよいかと質問を受けたが、私自身も受講した「市民社会と法」の点数は厳しいが法学について幅広く学べるためお奨めした。併せて法律関連の科目から民法を受講登録することになった。また来年４月以降、出身大学から卒業証明書、成績証明書を取り寄せ第３年次編入の手続きをする予定。

３０代日系ブラジル人男性、祖父は沖縄出身、高等学校卒業程度認定試験を取得して放送大学に入学したいという。今現在、国語を除き合格しているので１１月に再度受験し合格の上認定資格取得を期している。独学で地道に勉強している。彼は１０才で来日、当初日本語は話せず意思疎通に苦労したが、２０年以上滞在して日常生活を問題なく送る事が可能。２年前から自動車部品メーカーの現場で生産試作業務に従事、東大、早稲田大等出身の設計担当者と日常接触がある。能力や人間性にふれ、素晴らしい人やあまり尊敬できない人様々である。会社の待遇が比較的よく長時間残業も少ないので勉強と仕事を両立可能。放送大学では仕事とは関連なく情報コースでソフトウエアー系、情報基盤系を学び知識を深めたい。情報セキュリティには関心があるとのこと。今後の学習成果を期待する。１月の国語試験合格を前提に半年間は科目履修生として在学、４月から全科生として入学し卒業を目指す。今回は基礎科目「情報の世界（'10）」「遠隔学習の為のパソコン活用（'13）」の登録をする。

６０代男性公務員で退職後も非常勤を務める。工学部卒だが面接授業で法律を勉強したいとのこと。昨今の社会情勢から法律に関心を持つに至ったようだ。放送授業より先生から直接学べる面接授業の方が効率が良いと考えている。面接授業「少年法のしくみ」「安全保障について」に興味を示す。１０月１７日の面接授業の申し込み状況を調べ、空きがあれば２３日に受講の申し込むことになった。但し学生登録していなければ資格がないので今回は科目履修生として「市民社会と法」の受講登録をすることになった。半年後の４月から３年次編入を勧めた。費用について検討すると、今回入学金は７０００円、全科生として入学する際２４０００円が必要だが２５％割引なので１８０００円で済むと説明したところ、納得頂いた。