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日経記事;『金融とIT融合「フィンテック」 日本IBMが参入 ベンチャーを紹介/「ワトソン」貸し出し。』考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

9月13日付の日経新聞に、『金融とIT融合「フィンテック」 日本IBMが参入 ベンチャーを紹介/「ワトソン」貸し出し サービス創出支援』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日本IBMは10月にも最新のIT(情報技術)を駆使して新たな金融サービスを生み出す「フィンテック」事業に参入する。ビッグデータ分析などの技術を持つ国内外のベンチャー企業や米IBMグループの銀行向け事業を国内の金融機関に紹介。スマートフォン(スマホ)のアプリが迅速に構築できるサービスを取りそろえ、便利な新サービスの創出を支援する。年内に10社からの受注をめざす。

フィンテックを巡ってはNTTデータがベンチャーの発掘や技術検証サービスを提供し、みずほ銀行が導入を決めている。富士通も金融機関とベンチャー100社超が技術を持ち寄るコンソーシアム(連合体)を新設した。IT大手の相次ぐ参入で金融機関の選択肢が増え、日本でも新しい金融サービスが広がる可能性が高まってきた。

日本IBMはビッグデータ分析やスマホ関連など金融サービスに役立つ海外ベンチャーを紹介する。技術を評価して資料を提供するほか、金融機関が有望なアイデアをベンチャーから募集するコンテストを開く際の企画・運営の受託サービスも用意。金融機関のベンチャー発掘を支援する。

米IBMグループは米シティグループやスウェーデンのノルデア銀行、豪ウエストパック銀行のコンテストなどを支援した実績がある。先行する海外の取り組みを情報提供し、現地視察メニューもそろえる。

新サービスの構想が固まった金融機関向けにスマホアプリの構築サービスを提供する。残高照会や資金移動、位置情報の取得、ポイント付与など頻繁に使う汎用的な機能をあらかじめ用意しておく。家計簿アプリや飲食代を計算する「割り勘」アプリでは1週間程度と通常の4分の1の期間で構築する。

アプリ開発にはベンチャーの技術を生かす。人工知能の技術を活用した新型コンピューター「ワトソン」を安価に貸し出して金融機関に役立つ技術の開発を促す。

アプリをつくる際に顧客の残高データを連動させたり、情報セキュリティーを確保したりするようなシステム対応はIBMが一括で提供する。サービス価格は500万円程度から。大手銀行や地方銀行のほか証券会社や保険会社、クレジットカード会社などに幅広く売り込む。決済事業に新規参入するネット企業や流通業などの需要も狙う。』

最近の新聞記事やネット情報の中で、良く使われる用語の一つにフィンテックがあります。フィンテックは、日経記事によると、以下のように定義されます。

「金融(ファイナンス)と技術(テクノロジー)を組み合わせた造語。金融とIT(情報技術)を融合した技術革新を指す。ITに秀でたベンチャー企業の技術を生かし、便利な金融サービスを創出する。ゲームで優待ポイントを獲得できるスマホ用アプリを配布し、銀行が来店者増を狙うような使い方が想定できる。」

銀行などの金融機関が顧客に提供するサービスメニューの中に、特にスマホ使用を想定して利便性の高いものを組み込むことで、顧客満足度を上げて囲い込みを強化する支援ビジネスとなります。

金融機関は、サービスメニューの強化により、競合他社と差別化・差異化を図って収益拡大を可能にするメリットがあります。

とくに、日本市場は人口減少により市場規模の拡大が見込めませんので、金融機関はシェア拡大が収益拡大の絶対的なやり方になります。

インターネットを活用した金融機関のサービスメニューは、顧客の利便性向上になりますので、セキュリティ対策をしつつ充実していけば顧客満足度を高めていく重要な要因になります。

IBMのような米大手ITベンダーは、新規性や競争力のあるITベンダーと協業・連携を柔軟に組みます。

日本の大手ITベンダーや金融機関は、過去の実績やベンチャーや中小のITベンダーの社歴や規模などの周辺状況の情報を優先して、協業・連携を行うかどうか判断する保守性をもっています。

また、国内大手ITベンダーや金融機関は、ベンチャーや中小のITベンダーを下請けとして活用するやり方が一般的になります。

下請けするベンチャーや中小のITベンダーは、いわゆる人月ベースの契約で受託することが多くなります。

私は、この人月ベースで受託する国内のベンチャーや中小ITベンダーのやり方も一つのビジネス形態としてみています。この人月ベースの受託ビジネスに専業化して、しぶとく生き残っているITベンダーも多く存在しています。

同時に、最近、国内にはプリファード・インフラストラクチャー(PFI)のように徹底的な差別化・差異化を可能にするソフトウエア開発力を武器に、かってのDeNAやグリーなどのゲームソフトベンダーのように、各種アプリケーションソフトで事業拡大しているベンチャーや中小ITも増えています。

本日の記事は、日本IBMが国内金融市場での事業拡大のために、自社クラウドサービスや人工知能のワトソンを安価に国内外のベンチャーや中小ITベンダーに提供して、スマホ用アプリケーションソフトの開発・実用化を支援することで自社のサービスメニューを強化し、金融機関に売込むやり方を取ることについて書いています。

スマホ用の当該アプリケーションソフトは、正確かつ高速に処理される必要があります。また、可能な限り安全性の高いセキュリティ対策が求められます。

これらの要素を同時並行に達成するには、優秀なソフトウエア開発・実用化能力が求められます。優秀なソフトウエアエンジニアを確保していないと対応できません。

優秀なソフトウエア開発・実用化能力のあるITベンダーにとっては、IBMのような大手ITベンダーと協業・連携して、新規事業立上の機会獲得につながります。

国内のベンチャーや中小ITベンダーは、ゲームソフトを含めてスマホ用アプリソフトの開発・実用化能力をもっています。

アメリカや欧州のITベンダーを凌駕するアプリソフトを開発・実用化して、日本だけでなく米欧市場で売れるものを提供することを期待しています。

まだ数はそれほど多くはありませんが、差別化・差異化を可能にするアプリソフトで海外市場開拓する国内のベンチャーや中小ITベンダーが出てきています。

日本IBMやNTTドコモなどの動きを契機に、大手企業とベンチャーや中小ITベンダーとの関係も変化して、実力のある当該ITベンダーが自社ブランドのアプリソフトをより数多く提供できるようになることを期待します。

この視点から日本IBMやNTTドコモなどのフィンテックにおける動きを注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

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