日経記事;『インドネシアやフィリピン 地熱発電,開発ラッシュ 伊藤忠/九電など 世界最大来年11月稼働』考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;『インドネシアやフィリピン 地熱発電,開発ラッシュ 伊藤忠/九電など 世界最大来年11月稼働』考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 海外展開
経営戦略 新規事業開拓・立上

皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

8月29日付の日経新聞に、『インドネシアやフィリピン 地熱発電、開発ラッシュ 伊藤忠・九電など 世界最大、来年11月稼働』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『インドネシアやフィリピンなど東南アジアの島国で地熱発電所の開発が加速している。電力不足の解消へ、政府が世界有数の地熱資源の活用を後押ししているからだ。各地の計画には地元企業に日本や欧米勢などが参画し、2016年にはインドネシアで伊藤忠商事などが手掛ける世界最大の発電所も稼働する。開発から運営まで手掛ける日本企業は成長市場で好位置につけている。

スマトラ島北部。うっそうとした森林を抜けると高さ55メートルを超える巨大なやぐらが目に飛び込んでくる。地中のマグマで温められた熱水を取り出すためのやぐらだ。掘削装置がうなりをあげ地下2千メートルまで掘り進めるそばで試掘した井戸から勢いよく蒸気が上がる。来年11月の稼働へ建設がヤマ場を迎えた地熱発電所「サルーラ発電所」だ。

発電容量33万キロワットは日本最大の八丁原発電所(大分県九重町)の約3倍で世界最大、事業費は1千億円超を見込む。事業主体のサルーラ・オペレーションズは伊藤忠商事や九州電力、地場石油大手メドコ・エネルギー・インターナショナル子会社などの合弁会社だ。

山間地を切り開き、重機が走り回る道もゼロから通した。1600人が建設にあたるが地元では足りず、1千キロメートル近く離れたジャワ島からの出稼ぎも多い。労働力確保や土地収用、電力会社との売電契約など事業化のハードルは多い。「世界で資源ビジネスから発電所建設まで手がけた経験が生きている」と伊藤忠出身の油屋真一最高経営責任者(CEO)は話す。

地熱発電は探査から稼働まで10年がかりの例も多く、見誤れば投資を回収できない恐れもある。それでも開発が目白押しなのは政府の後押しがあるからだ。インドネシア政府は固定価格買い取り制度を導入。サルーラも発電した電気は30年契約で国営電力会社PLNに販売し「初期投資は10年程度で回収できる」(油屋CEO)という。

インドネシアは火力発電が主力で地熱の比率は5%弱にとどまる。ただアジア有数の産油国も内需拡大で近年は石油の純輸入国に転落。電力不足解消に火力発電を増やすと、燃料輸入で経常赤字がふくらみかねない。

足元の石油価格こそ低いが、ジョコ大統領は22日「我々は地熱資源を最大限活用していない。インドネシアはエネルギーの主権国家になれる」と述べ地熱発電の推進を掲げる。2025年までに電力の25%を再生可能エネルギーで賄う方針。世界2位の資源を持つ地熱が大半を担い発電量は今後10年で現在の7倍の950万キロワットに増やす計画だ。土地収用手続きも簡素化し開発を支援する。』


本日の記事は、国内の商社や電力会社がインドネシアの地熱発電事業に参画していることについて書いています。

インドネシアは、東南アジア圏では最大の石油産出国ですが、国内経済の発展と共に国内消費量が増えて輸出できなくなっています。現在インドネシアは石油を輸入するようになっています。

その石油も埋蔵量が限定されるようになるため、いつまでもこの化石燃料に頼ることができない状況になっています。

インドネシアが経済拡大していきますと、必然的に電力消費量が増えます。石油による火力発電に頼ると、石油の輸入金額も急増していきます。

この視点から、インドネシアは国内にある地熱エネルギーを利用した発電を増やそうとしています。

そのため、有数の火山国である地の利を生かして、地熱発電を拡大させようとしています。

記事によると、インドネシア政府は、2025年までに電力の25%を再生可能エネルギーで賄う方針。世界2位の資源を持つ地熱が大半を担い発電量は今後10年で現在の7倍の950万キロワットに増やす計画とのこと。

これが実現すると、インドネシアは世界で有数の再生可能エネルギーによる発電事業国家となります。国内商社や電力会社などがインドネシアの地熱発電事業を実現すれば、地熱発電に関して多くのノウハウ蓄積ができます。

アセアン域内では、フィリピンも有数の火山国です。フィリピンは、インドネシアと異なり、日本と同じように石油資源をもっていません。

フィリピンは、現在アセアン域内で最大の経済成長率を実現しています。今後、インドネシアと同じように電力不足が深刻化する可能性があります。

国内企業がフィリピンでも地熱発電事業を支援しています。この事業が軌道に乗れば、フィリピンも世界で有数の地熱発電事業国家となります。

フィリピンの場合、今後IT事業を主要な産業として発展・拡大させようとしています。必然的にデータセンターを含めて数多くのサーバーが設置されますので、電力消費量は急増していきます。。
フィリピンにとって、地熱発電事業は経済の生命線の一つになるとみています。国内企業にとってフィリピンもインドネシアと同じように地熱発電事業の大きなビジネスチャンスが生まれます。

地熱発電事業は、CO2排出量が低い再生可能エネルギーによる発電ですので、国内企業がアセアンのように今後さらなる経済発展が見込める地域で事業することは、環境対応とエネルギー確保を同時に行う典型的なインフラ整備ビジネスなります。

化石燃料を多用することは、地球温暖化を加速させますので、地熱発電のような再生可能エネルギーの活用機会を増やすことは必要なことになります。

地熱発電事業をさらに増やすには、発電コストを低減させる必要があります。太陽光発電は、再生可能エネルギーの代表の一つになりますが、最大の課題は、発電コストの低減化になります。

地熱発電は、太陽光発電と異なり安定的に継続できますので、発電可能地域では積極的に取り入れて実現させる必要があります。

国内企業が低コストで安定的な地熱発電事業を実現できれば、アセアンだけでなく他の地域でも新規事業機会を獲得できます。


一方、国内企業は省電力化でも大きな潜在能力をもっていますので、再生可能エネルギーによる発電能力の拡大と並行して、電力消費量を減らす、あるいは高効率な電力使用を実現する支援事業も有望な新規事業分野となります。

アセアンは、中期的視点でみれば、さらなる経済発展が可能です。電力は、アセアンにとって最重要なエネルギー源になります。

国内企業が発電と省電力化の2方向分野で、アセアンの経済発展に協力することで、大きな事業機会を獲得できます。

もちろん、発電事業には、再生可能エネルギーだけでなく、当面、石油、天然ガス、石炭などの化石燃料を使った、可能な限りCO2排出量を削減した高効率な火力発電も有望になります。

エネルギー・環境分野は、国内企業が得意とするものですので、インドネシアやフィリピンなどでの地熱発電事業に注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「経営戦略」のコラム