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日経記事;『AI、自らの判断で行動 東京大学大学院工学系研究科准教授 松尾豊氏』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月2日付の日経新聞に、 『AI、自らの判断で行動 東京大学大学院工学系研究科准教授 松尾豊氏』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『――人工知能(AI)が世界的にブームです。

「ブームは1960年代、80年代に続き3度目だ。(米クイズ王に勝ったAIである)IBMのワトソンの登場や、クルマの自動運転技術、日本では将棋の電王戦など話題が多い。AIの研究者として何より注目したいのが、ディープラーニング(深層学習)という技術が台頭し、これがAIの姿を大きく変えようとしていることだ」

――どのような技術で、なぜ注目されているのですか。

「これまでのAI技術が行き詰まっていた理由は突き詰めれば1つ。AIの仕組みを作る際に、最初に人間が対象をよく観察し、重要と思われる知識を見つけなければならなかったことだ。この作業をデータを基に自動でやってくれるのがディープラーニングだ。AIの仕組みを作る全工程が自動化できるようになり、AIを使える対象が格段に広がる」

「ディープラーニングが一躍注目されたのは、2012年に行われたコンピューターによる画像認識の精度を競う大会で、この技術を使ったカナダのチームが他に大差を付けて優勝したことだった。画像認識の精度はその後も向上し、今年2月にはマイクロソフトが、3月にはグーグルが人間を超える精度で人の顔を見分けられるようになった」

――今後はどのような分野に応用が広がりますか。

「画像認識に続いて、動画を高い精度で認識できるようになると、防犯や監視作業に使える。次の段階ではロボットや機械が自分の判断で行動できるようになり、自動運転などに応用される。さらに進むと文脈に沿った行動、言語の理解、知識の獲得といったことをコンピューターができるようになる。30年ごろにはそこまで行くだろう」

――15年後には人間並みのAIが完成するということですか。

「機械に目的を与えたときに、解決方法を的確に見つける能力が人間並みになるということだ。ただ強調したいのは、目的を与えるのは人間であり、AIが勝手に目的を持つことはないということだ。人間が目的を持つのは生物だからで、長い進化を経て自分を守るとか、子孫を増やすといった本能や欲望、感情をもつようになったからだ。AIは知能であり、与えられた目的をいかに効率的に達成するかという手段にすぎない」

――でも人間並みのAIを搭載したロボットなら人間と同じような行動がとれるような気もします。

「ロボットに例えばおもちゃの組み立て作業を命じて、目的となる完成形を教えて報酬を与えるようにすると、ロボットは試行錯誤を経て組み立て方を学んでいく。でも目的を教えず放っておけば、ロボットはおもちゃの組み立てをしたいと考えたりせず、そのための行動も起こさない」

「それより本当に怖いのは、悪意を持った人間がAIを使うことだろう。モノを壊せとか人を殺せとかいう目的と報酬を与えると、AIはそれに向けて試行錯誤を始める。原子力や生命科学など他の科学技術と同様に今後、AIが悪用されないよう備える必要がある」

――AIの進展・普及によって人の働き方は大きく変わりますか。

「製造ラインで製品の仕分けや検品をするとか、長時間の監視作業とか、長距離トラックの運転とか、これまで機械で置き換えられなかった仕事が次第に消えていくだろう。一方で、人と接してサービスを提供する仕事は残る。

例えば病気の診断はAIがやるが、その結果を解釈して患者に伝え治療手段を選択するのは医師の仕事だ。教育現場では教材はAIを使うが、生徒の話し相手になって相談に乗るのは教師の重要な仕事だ。製造現場でも人はAIを使う立場として働くことになる」

――AIを巡るビジネスの競争環境はどうなりますか。

「今はネットビジネスをめぐる95年前後の状況に似ている。今後AIビジネスを担う企業が登場してくる。ただ、ネットビジネスでグーグルやアマゾン・ドット・コムが勝ちを収めたパターンとは異なり、今度は医療や交通システム、農業といった個別の業界ごとにAIビジネスの局地戦が展開されるだろう。

日本はAI研究者の層は厚いし、ネットビジネスのような英語という言葉の壁もAIの場合はない。AIを武器にものづくりの世界で復権するチャンスになりうる」』


今、人工知能(Artificial Intelligence;AI)がさまざまな意味でブームになっています。人工知能は、現在さまざまな分野や用途で幅広く定義化されています。

私の理解する人工知能は、大きく二つの分野になります。一つは、機械学習と言われる手法を使ってフォーマリズムと統計分析を行うことで、さまざまな提案や結論を推測するやり方です。代表的な手法の一つがエキスパートシステムです。エキスパートシステムは、大量の既存データ・情報を処理して推論機能から結論を出します。

もう一つは、計算知能です。計算知能は、開発や学習を繰り返すことを基本として発展させるやり方です。学習は経験に基づく手法となっています。
同手法の一例として、ニューラルネットワーク(神経回路網: neural network, NN)があります。ニューラルネットワークは、脳機能に見られるいくつかの特性を計算機上のシミュレーションによって表現することを目指した数学モデルとされます。

現在の人工知能ブームは、このニューラルネットワークの発展型の一つである、ディープラーニング(Deep Learning、深層学習とも言います)の手法活用が活発化していることが一因になっています。ディープラーニングは、ニューラルネットワークを3層以上の多層構造に応用されたアルゴリズムが実装されたものになります。

たとえば、ディープラーニングのプログラムに、画像などのデータを入力すると、情報が第1層からより深くへ伝達される過程で、各層で学習が繰り返され、3層以上の深層で認識されるようになります。

グーグルが2012年にカリフォルニア州マウンテンヴューの研究所で、スーパーコンピューター(人工知能)がYouTube上の猫の画像を認識することを学習したことを発表して話題になりました。
これは、ディープラーニングの応用事例の一つです。

現在、ディープラーニングの手法に基づく人工知能は、スーパーコンピュータの活用なしに実現できつつあります。

これは、インターネット接続のネットワーク接続速度や容量(いわゆる土管の太さ)の向上、クラウドサービスの普及などにより、ベンチャー・中小企業が普通のパソコンを使って人工知能の手法活用が可能になっていることによります。

この人工知能とロボット、IoT対応を組み合わせてさまざまな新規事業や新サービスが、立ち上っています。

人工知能をビジネス化したベンチャーの代表企業の一つが、Preferred Networksです。Preferred Networksは、天才的な技術屋集団であり、高度なサービスメニューをもっていますので、最近、パナソニックやファナックなどとの大手企業との業務提携も決まっています。

また、一般消費者目線で人工知能機能を開発・実用化したのが、アプリ開発のカラフル・ボードです。同社は、個人向けに最適なファッションアイテムを薦めるアプリ「SENSY(センシー)」の提供を始めました。

ウェブサイトのコンサルティングを手掛けるWACULは、独自開発した人工知能がサイトを分析して改善策を提案するサービス「アナリスト」の提供を始めAIました。電子商取引(EC)サイトなどのアクセス数や検索語といった膨大なデータを自動で分析し、どうすれば購買率など実績を上げられるか改善点も示すとのこと。

上記以外にも、多くのベンチャー・中小企業が新規事業や新サービスをぞくぞくと立ち上っています。

センサーデバイスや高度画像処理技術の進化も目覚ましく、IoT対応やロボット活用を下支えしています。

日本は、インターネットやITでは、マイクロソフト、グーグル、アマゾン、アップルなどの米大手ITベンダーに後れを取りました。

しかし、松尾氏が指摘していますように、人工知能・IoT・ロボットは、国内の多くのITや製造事業者に新規事業機会獲得の可能性を与えます。

私の周辺の中小企業(ITベンダーや製造事業者)もこの大きな波を捉えて動き出しています。これらの新興企業には、国内市場だけでなく、欧米やアセアンでの事業展開も視野に入れて、着実にかつ大胆に事業拡大していくことを期待しています。

今後とも、人工知能・IoT・ロボットの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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