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なぜ、毎月分配型の投資信託を購入したのですか?

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資産運用

何かと話題になり、賛否両論あります「毎月分配型の投資信託」についてお話をしたいと思います。

投資信託等で資産運用をしている方や検討中の方のみならず、金融機関の担当者の方もご一読いただければと思います。

以下、お役立ていただければ幸いです。



資産運用の目的は?

米国の大手証券会社(対面営業)では個人向けサービスを提供する際、「ゴールベース資産管理」が主流になりつつあると言われています。担当者(営業マン)がお客さまの人生のゴールを共有し、本人や家族の夢や目標の達成に向けた資産管理・資産運用を提案・提供するというものです。

その為、「何の為に資産運用をしているのか?」「なぜこの商品を購入したのか?」「この商品はどのような商品なのか?」について、本人(お客さま自身)がそれを説明できるレベルにあると言われています。

皆様(日本)はどうでしょうか?

資産運用の目的・目標は何ですか? なぜその金融商品を購入し、保有しているのですか? どうして毎月分配型の投資信託を購入したのですか? お持ちの投資信託はどのような商品ですか?



毎月分配型の投資信託

投信協会の統計によると、公社債投信を含む公募投信の純資産総額が100兆円を突破したそうです(2015年5月)。

上場投資信託(ETF)を除く、追加型株式投資信託は5,000本以上あると言われていますが、純資産総額の上位は毎月分配型(分配金を毎月出している投資信託)が独占しています。


お持ちの投資信託はありましたか?

トップ10の全てが毎月分配型の投資信託です(表にはしていませんが、上位21位までが毎月分配型の投資信託でした)。

なぜ、毎月分配型の投資信託が人気なのでしょうか?

「分配金が入った方が何か嬉しい」と安易に選んでいませんか? 担当者側にも「分配金が毎月○○万円も出るんですよ」「こっちの方がもっと分配金が高いですよ」「分配金が引き下げになったので、こっちに乗り換えましょう」というセールストークがあるのかもしれません。 投資信託の運用会社にとっても「毎月分配型の方が売れるから、もっと高い分配金の投資信託を造ろう」という思いがあるのかもしれません。

多額の分配金を受け取った結果、元金(基準価額)は下落していた(思ったほど上がっていない)というケースも多いと思います。今では、元本払戻金(特別分配金)やタコ足と言う言葉も普通に使われています。

分配金の原資

分配金の原資についてのルールが、国によって異なることも原因と言えます。米国や英国では、そもそも元本払戻金(特別分配金)という概念がありません。

 日本:「配当や金利等の収入(インカムゲイン)」+「値上がり益(キャピタルゲイン)」+「投資家の元本」

 米国:「配当や金利等の収入(インカムゲイン)」+「値上がり益(キャピタルゲイン)」

 英国・フランス:「配当や金利等の収入(インカムゲイン)」

本当に、自分の考えに合っているのか…

金融庁は、分配金や通貨選択型についての説明を厳しくし、商品構成や販売体制についての監督強化を打ち出しておりますが、ご存知でしょうか?

個人的には、分配金を出さずに複利運用のできる投資信託を保有しながら、必要な時に必要な金額を自分で解約して受け取る方が良い、と思っています(極端な意見ですが…)。

金融機関によっては、毎月or奇数月or偶数月の指定日に指定金額分の投資信託を解約・売却して受け取ることができるサービスもあります(「定期売却サービス」)。

分配金を全否定するわけではありませんが、本当にご自身のお考えに合っているのか確認をいただきたいと思います。また、分配金だけではなく、商品のコンセプトや手数料等もよく確認をいただければと思います。



グロソブ

毎月分配型の投資信託がなぜここまで流行ったのか、その理由の一つに「グローバル・ソブリン・オープン」という伝説とも言えるファンドのブームが考えられます。純資産総額のランキング表でも6位に入っている投資信託です。

【2015年7月24日基準のレポートによると…】

・設定日:1997年12月18日(基準価額10,000円)

・基準価額:5,779円(2015年7月24日)

・設定来分配金累計(課税前):8,336円(1万口あたり)

・分配金(課税前)込み基準価額:14,115円

・分配金(課税前)再投資換算基準価額:18,862円

・分配金の推移(課税前、1万口あたり):

 1998年1月→51円

 1998年2月~1998年3月→35円

 1998年4月~1998年5月→45円

 1998年6月~1998年7月→50円

 1998年8月~2000年12月→60円

 2001年1月~2008年12月→40円

 2009年1月~2009年7月→30円

 2009年8月~2013年12月→35円

 2014年1月~2015年7月→20円

・デュレーション:6.8年

・最終利回り:1.57%

・直接利回り:4.26%

2015年7月24日時点では純資産総額9,374億円ですが、2008年8月8日時点では5兆7,685億円でした。金融ビッグバン(日本版ビッグバン)によって、銀行での投資信託販売が開始され、多くの金融機関がこのファンドを取り扱うようになりました(現在の販売会社は346社)。毎月分配金が受け取れる点で「定期預金にしておくよりも良い」と人気化し、「グロソブ」という愛称でキムタクのように呼ばれ親しまれたファンドです。私には、8,000円の基準価額で毎月40円の分配金、というイメージが強いです。

しかし、リーマンショックの頃から運用が悪化します。円高や低金利(米欧の金融緩和)によって、先進国債券中心の運用をしているグロソブも利回りが稼げなくなりました。通貨別比率など資産構成を見直しても、分配金や基準価額を維持するのは難しく、分配金は引き下げとなります。

通貨選択型などの新たな投資信託も登場し、より高い分配金の投資信託が人気化する過当競争が始まりました。今では、1万口あたり毎月100円200円という分配金も珍しくありませんし、毎月300円の分配金という投資信託も出ています。



ゴールベース資産管理

NISAの効果(NISAで積み立てや複利運用をしていく考え)もあってか、最近では毎月分配型ではない投資信託への資金流入も増えているそうです。

グロソブにおいても、毎月決算型・3カ月決算型だけではなく、1年決算型(2002年3月5日設定)や資産成長型(グロソブN、2013年11月15日設定)のタイプも出しています。人気は…。

いつの間にか商品中心の話をしてしまいましたが、資産管理・資産運用においてはゴールを設定し目的を明確にすることの方が大切だと思います。場合によっては金融商品を利用しない方が良い(利用する必要が無い)ということも考えられます。

インフレ(物価上昇)が国策であり、政府・日銀は2%のインフレ目標を掲げています。そのような環境の中で、夢を叶えたり目標を達成する為には、お金にも働いてもらう(資産運用をする)必要があるかもしれません。そんな時、信頼して声をかけられるような担当者に出会っていただきたいですし、善い担当者が増えてほしいと思いっています。

商品ありきで金融商品を購入しても、何の為に投資をしているのか分かりませんし、一喜一憂しますし、ただの投機的な金儲け(ギャンブルのような…)になってしまうかもしれません。

毎月分配型の投資信託に限らず選択肢は沢山あり、お一人おひとりのゴールに向けた資産管理・資産運用をできる環境はあります。

お客さまも担当者も、ゴールベース資産管理を意識して、皆様にとって意味のある資産運用をしていただけたらと思います。


長文、失礼致しました。

私自身も、お客さまのお役に立てるよう努めます。




弊社は、金融商品の販売や仲介は一切致しません。

お一人おひとりに合わせたライフプランニングや資産運用等のアドバイスを提供しております。

ご質問やご相談等がございましたら、お気軽にご連絡ください。

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