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伊藤 誠
伊藤 誠
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閲覧数順 2016年12月08日更新

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安易な生前一括贈与、注意が必要!

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知らないと損するかも…のお話し

1.子や孫への生前一括贈与

相続税の非課税枠が下がり、節税を考える高齢者が増えている。  

この税制改正に合わせるかのように始まった子や孫への生前一括贈与の非課税制度。

教育資金贈与:1人あたり1500万円

住宅取得資金:1人あたり1000万円(良質住宅の場合1500万円)

結婚・子育て資金:1人あたり1000万円

相続税の節税のため、子や孫に一括贈与をする人が増えている。

例えば、教育資金贈与は2013年から始まっているが、信託銀行が扱う「教育資金贈与信託契約」の件数は、業界全体で12万件を超えている状況だ。


2.安易な一括贈与は危険

総務省の調査では、

夫が65歳以上、妻が60歳以上のリタイア世帯の家計は、月平均61,560円の赤字、貯蓄額を年間73万円ほど取り崩している

というデータがある。

日本人男性の25%、女性の半分は90歳まで生存する。

そこで65歳の夫が90歳になるまでの25年間で考えると、概算で1825万円。その後の妻一人の生活費補てん分を考慮したとしても、3000万円ほどの資産があれば賄える計算になる。

しかし、総務省の調査の詳細を見ていくと、高齢者の場合、持ち家で暮らす世帯が多いため、「住居費」は月16,158円にとどまる。

賃貸マンションで暮らす世帯の場合、住居費は膨らむ可能性がある。

また「保険医療費」は月14,635円だが、介護や病気が家計を圧迫することも考慮しなければいけない。

思わぬ出費で、月々10万円の赤字になれば、25年で3000万円がなくなってしまうわけだ。

非課税枠があり、子や孫の喜ぶ顔が見たいがために、無理して一括贈与をしてしまうと、自分たちの老後生活が苦しくなっても、贈与したお金を戻してもらうわけにいかないだろう。


3.生前一括贈与を検討する基準は?

ゆとりのある老後生活を暮らすためには、65歳時点で住宅ローンを完済した自宅があり、5000万円程度の金融資産があることが理想である。

1000万円単位の一括贈与は、7000万円以上の金融資産があり相続税の節税対策をしなければいけない状況で、検討していくことがベターだ。  

また子や孫へ生前贈与をする方法は、一括贈与だけではなく、年間110万円までが非課税である暦年贈与や、教育費や生活費に関しては社会通念上適当と認められる範囲の贈与という方法もある。

これらは、資金使途やもらう人の条件などが緩やかで、資金を受取る子や孫にとっても使い勝手がいいものだ。

祖父母側も自分たちの生活に無理がない額を見極めて、コツコツ贈与していけば、結果的にも節税につながる。


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