耐震補強はどういう工事をするの? - 耐震検査 - 専門家プロファイル

堀 紳一朗
忘蹄庵一級建築士事務所 代表
東京都
一級建築士

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対象:住宅検査・測量

伊藤 裕啓
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(一級建築士)
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閲覧数順 2024年04月18日更新

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耐震補強はどういう工事をするの?

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建物検査

住宅を耐震補強する方法はいくつかあります。耐震診断をすることでその建物の構造的に強いところと弱いところが見えてきます。補強方法としては下記の項目が挙げられ、耐震診断を元に、これらを組み合わせてその建物に効果的な補強計画を立てます。

1) 耐力のある壁の量を増やす

壁が多いほど地震に強くなるのはもちろんですが、その壁も構造用合板が貼られていたり筋違が入っていたりすると耐震性が増します。建物のバランスを考慮しながら必要な箇所の壁を強化します。

2) 接合部の金物を補強する

柱・梁・土台の接合部がしっかりと固定されていないと、地震の際に柱が抜けたり土台が基礎から外れてしまったりします。地震の時にかかる力はそれぞれの接合部ごとに異なりますので計算をしてその場に適した接合金物で補強します。

3) 基礎の補強・補修をする

鉄筋の入っていないコンクリート基礎の場合、鉄筋コンクリートを打ち増しすることで耐震性が増します。ひび割れのある鉄筋コンクリート基礎ではひび割れを補修します。床を剥がす必要がありますので大規模な補強工事に向いています。

4) 屋根を軽くする

重い建物ほど地震時に大きな力が働くため、瓦葺きの重い屋根を金属葺きやスレート葺きなどの軽い屋根にすることで耐震性が増します。ただし、屋根全面を交換する必要があり工事費もかさみますので、現状の屋根の劣化状況や他の耐震補強方法と比較しながら検討します。

5) 経年変化や蟻害、腐朽などによる劣化箇所を補修する

柱や土台などでシロアリの被害を受けていたり、水濡れがもとで腐朽していたりする個所の部材を交換して補強します。また建物の各所で雨漏れの可能性や床や壁の傾きなど経年変化による劣化が見られた場合、構造部分に影響が及ぶ前に補修や改修をすることが必要です。

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