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日経記事;『パナソニック、自動翻訳機で観光案内 JTBと提携、来月から実証実験』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月20日付の日経新聞に、『パナソニック、自動翻訳機で観光案内 JTBと提携、来月から実証実験』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『パナソニックとJTBは旅行客の利便性を高める次世代技術やサービスの開発で提携する。まず7月にパナソニックの自動翻訳機をJTBの取引先である国内有力ホテルに試験導入し、訪日客が求める観光情報を提供し始める。

今後、両社の強みを生かして増加する訪日客へのサービス水準を高める。将来は国内で培ったノウハウを海外市場でも生かす。

両社は7月から「和倉温泉 加賀屋」(石川県七尾市)や「京都ホテルオークラ」(京都市)といった高級宿泊施設などで自動翻訳機の実証試験を始める。受付窓口に設置した20型の高精細の「4K」ディスプレーをはさんで観光客と従業員がマイクでやり取りする。話した言葉をクラウド上で高速処理し、約2秒で自動翻訳する。

当初は日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語に対応する。音声で自動翻訳すると同時に文字でも表示する。パナソニックが国立研究開発法人、情報通信研究機構と共同で研究開発している多言語翻訳技術を採用。国内の観光地名などもほとんど登録されており、長文でも高精度で翻訳できるという。

画面には観光案内やツアー情報、交通情報などJTBが豊富に持つコンテンツを表示し、観光客と従業員がタッチパネルを操作しながら会話できる。

パナソニックは実証試験で観光用として翻訳機の使い勝手を高めるとともに、JTBが持つ観光情報を充実させる。改良を加えたうえで2018年度に実用化し、20年にはタイ語などを含めて10カ国語に対応させる。

実用化する際はJTBがシステムを宿泊施設に貸与し、利用料を徴収する事業モデルが軸になる見通し。会話内容を記録して観光客のニーズを探るビッグデータ分析も検討する。

パナソニックは自動車関連など企業向けビジネスを成長戦略の柱に据えている。外国人観光客の急増で活況が続く観光分野でも技術力を生かした事業展開を検討してきた。国内旅行最大手で、海外でも事業拡大を急ぐJTBとの提携により観光関連事業も拡大できると判断した。

一方、JTBは通訳サービスなどを通じてホテルや旅館との関係を強化し、客室の調達力を高める狙いがある。訪日客の増加で東京や京都など人気の観光地を中心に宿泊施設の客室が不足気味になっている。取引があるホテルの多言語対応を促すことで、訪日客向けのツアーなどを設定しやすくする。

両社は今後、自動翻訳機以外でも協業する。例えば、パナソニックが技術を持つ電気自動車や電動自転車向けの充電スタンドの配備で連携するほか、観光客の観光履歴をもとに一人ひとりの好みに応じた情報をスマートフォン(スマホ)などに提供するサービスも検討する。国内でノウハウを得た後は邦人観光客の多いハワイなど海外展開も視野に入れる。』


最近、パナソニックが新規開発・実用化を進めているBtoBタイプの業務用途ビジネスに関する記事が、たびたび日経新聞に掲載されています。

たとえば、6月18日付の日経新聞には、「映像×IT 五輪のち世界へ パナソニック、NTTと技術開発提携 都市向け新インフラに的」のタイトルで記事が掲載されました。

パナソニックとNTTが連携・協業して、2020年開催の東京五輪に向けて都市の新たなIT(情報技術)インフラをつくり出し世界に普及させる計画を発表しました。都市のITインフラを利用して、娯楽、情報通信、防犯の3分野での事業化を目指すとのこと。

パナソニックは、競争が激しく価格競争に陥りやすいデジタル家電ビジネスの依存度を下げて、市場が安定している業務用途事業、BtoBタイプビジネスの比重を増やそうと積極的に動いています。

本日の記事は、パナソニックがJTBと組んで、海外からの観光客向けの自動翻訳機の開発・実用化を進めることについて書いています。

パナソニックは、本自動翻訳機能付端末機器の開発・実用化を2014年から本格的に進めています。
オリンピック需要を見込んで2020年までの事業化を目指すとのことです。

翻訳機能自体は、独立行政法人・情報通信研究機構(NICT)が開発した翻訳ソフトを使用します。
NICTは、今までに21言語を対象とした音声翻訳、テキスト翻訳のソフトウェアを開発・実用化してきました。

音声入出力で会話ができる音声翻訳ソフトウェア;VoiceTraと、文字入力の翻訳ソフトウェア ;TexTraの2つがあります。

NICTは、すでにVoiceTraとTexTraをiPhone・iPod touch・iPadなどのiOS採用端末機器やAndroid採用端末機器用途に使用可能としています。NICTは、公的機関ですので、この両翻訳ソフトを下記目的のために進化させて、社会環境化することを進めています。

・実際の利用データを取り込んで翻訳品質をあげる
・音声翻訳技術を多数の方に知っていただき活用の裾野を広げる
・民間事業者と協力して事業化する

今回の場合、パナソニックがVoiceTraやTexTraの基本機能を採用して、翻訳端末機器の開発・実用化を各用途に進めています。

翻訳機能は、NICTの翻訳ソフトを使いますので、パナソニックは、2015年3月に発表した内容によると、「周囲の話し声などで誤作動を起こすことなく、利用者の言葉だけをハンズフリーで翻訳するために集音周りの技術を工夫した。」としています。

つまりパナソニックの差別化・差異化を可能にする技術は、現時点は集音機能強化になります。また、本日の記事によると、音声と文字の翻訳に要する時間を2秒とするとしています。かなり高速化されます。

このノウハウがスマホに実装されますと、実用的な利便性が向上します。

自動翻訳機能付商品やサービスは、パナソニックだけでなく、グーグル、アップル、アマゾンなどの日米欧の企業が開発・実用化を進めています。

今回のパナソニックとJTBの自動翻訳機は、観光目的に特化して、クラウドサービスを利用することで、データ・情報蓄積が可能になります。今後、当該目的に特化した翻訳機能のノウハウ改善や翻訳品質向上などに効果が期待できます。

パナソニックが開発・実用化する自動翻訳機器が、競合他社商品と差別化・差異化を可能にするものになるかどうか、注目していきます。

今後の他のパナソニックのBtoBタイプビジネスの事業展開のやり方にも注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


 

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