日経記事『ベンチャー力 電機/通信に活 ソニー系,クーポンアプリ育成 ドコモ,半年で新規事業』に関する考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事『ベンチャー力 電機/通信に活 ソニー系,クーポンアプリ育成 ドコモ,半年で新規事業』に関する考察

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経営コンサルタントの活動 アライアンス(連携・提携)支援

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月6日付の日経新聞に、『ベンチャー力 電機・通信に活 ソニー系、クーポンアプリ育成 ドコモ、半年で新規事業 スピード・知恵、相乗効果』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『電機や通信などの大手企業グループがベンチャー企業との協業による短期間での新規事業の立ち上げに本腰を入れる。

ソニーのICカード子会社がアプリ(応用ソフト)の分野で協業を始めるほか、NTTドコモも最短半年で事業を立ち上げる共同プロジェクトに取り組む。ベンチャーの機動力を取り込むことで、既存事業の裾野を広げたり研究開発を活性化したりする効果を狙う。

NTTドコモの「協創プロジェクト」説明会にはベンチャー34社が参加した。フェリカがエンターモーションと協業したクーポン提供アプリには20社以上が参加。

ソニーの非接触型ICカード事業を手掛けるフェリカネットワークス(東京・品川)はIT(情報技術)系ベンチャーのエンターモーション(東京・目黒、島田大介社長)と組む。10日から割引クーポンなどを提供するポータル(玄関)アプリ「プレアル」を共同で立ちあげる。

プレアルにはすかいらーく、ファミリーマート、ビックカメラなど20社超が参加する予定。参加企業の利用料は当面無料で、将来は顧客獲得実績に応じて成果報酬を支払う。5年後に売り上げ10億円の事業に育てる。

NTTドコモはベンチャー企業と連携する「協創プロジェクト」を始める。4日に外部向けの説明会を開き、ドコモの各事業部やグループ会社が協業したい分野を提示した。具体的には訪日外国人を狙った公衆無線LAN「Wi―Fi」サービス、50代の健康の悩みを解決するサービスなど13のテーマで、6月末まで募集する。

ベンチャー企業側にはドコモのシステムや顧客基盤を活用できる利点がある。新規事業は最短で半年以内、遅い場合でも1年程度と短期間での立ち上げを目指す。

米国などに比べて、日本の大手企業は外部との連携よりも自社開発を重視する傾向が強い。ベンチャー企業との関係も出資を通じて実質的に傘下に収める手法が多く、結果として新規事業などの具体的な成果を得るまでに時間がかかっていた。

今回、フェリカやドコモが手がける協業は資金的なつながりはない。ベンチャーと対等な立場でサービス開発することで、スピードアップを目指す。』


私は、6月2日に日経記事;『先端技術へ出資、企業連合 パナソニック・富士通など ロボットなど125億円基金』に関する考察のタイトルでブログ・コラムを書きました。

このときは、大手企業がベンチャー・中小企業に出資して、新規事業立上や競争力強化につなげる動きを加速させるやり方についての記事となりました。

このブログ・コラムで以下のように書いています。

「これまでの経験を通じて感じていることは、国内中堅・大手企業は一般的に保守的であり、冒険しません。

それに対して、米国企業は国内ベンチャー・中小企業がもつ技術・ノウハウが革新的であれば、企業の規模に関係なく採用検討する積極さや貪欲さをもっています。

米国企業は、ベンチャー・中小企業がもつ技術・ノウハウを合理的に評価して、良いものであれば採用や連携・協業に進む傾向にあります。。。」

本日の記事に出ていますソニーやNTTドコモが米国企業と同じように、差別化・差異化を可能にする技術・ノウハウをもつベンチャー・中小企業と、イコールパートナーシップ(同じ目線で連携・協業できる相手)となるならば、この動きを大いに歓迎します。

今後、他の大手企業にこのようなやり方が広まるかどうかは不明です。率直な感じでは、ソニーやNTTドコモのような大手が増えている実感はありません。

ITは、既存事業基盤を破壊しつつあります。同時に、短時間に予想していない新規事業立上を行って、強烈なダメージを企業に与える怖さももっています。

大手企業といえども、ITが普及している現状では、自社内の技術・ノウハウだけでは、他社との競争に打ち勝つのは困難になっているところもあります。

このような認識をもつ大手企業が、ベンチャー・中小企業とイコールパートナーシップを組む動きが増えれば、お互いにメリットがありますし、国内経済の強化につながるようになります。

ベンチャー・中小企業同士では、お互いに強みとなる技術・ノウハウ・商品などを持ち寄って、2社の連携・協業で2倍以上のものとなる成果を産み出すようなやり方で、「Win/Win」の関係構築を実施しているケースが数多くあります。

私は、経営コンサル事業の一貫として、異業種他社同士の連携・協業支援を多く行っています。
この連携・協業をうまく行って期待以上の成果を出すためには、企業の規模に関係なく、対象事業分野では上記しましたイコールパートナーシップを実現できるかどうかにかかっています。

「Win/Win」の関係は、イコールパートナーシップで、お互いに成果(事業収益拡大)を出せる間柄になります。あなたもハッピー、私もハッピーな関係です。

ベンチャー・中小企業同士の連携・協業を実施しやすいのは、ほどんどがオーナー経営であるため、即断即決で迅速に動けることによります。

連携・協業は、片一方もしくは両者がハッピーでない、すなわち成果が出ないと判断すれば、即時に止めることができるメリットがあります。

もちろん、国内企業同士にありがちな不確かな条件で連携・協業を行うことは、避ける必要があります。国内企業同士の取引は、一般的に性善説ベースで行うことから、連携・協業も同じように行おうとする傾向があります。

しかし、私が支援する連携・協業では、性悪説ベースで「Win/Win」の関係構築と維持・強化を実現するために、確実な形での契約締結を行います。成果物の所有権、かかった費用の分担、特許やノウハウなどの知的財産の扱いなどを規定します。

連携・協業を確実かつ迅速に行うためには、この契約締結をしっかり行うことと、「Win/Win」の関係が維持できないときは、即時に双方の意思として連携・協業を止めることも当該契約書に明記しておくことが必要になります。

ベンチャー・中小企業が大手と組んで、連携・協業を行う場合、目的、期待する成果物、役割分担、スケジュール(ビジネスロードマップ)、費用負担、知的財産の扱いなどについて、明確に契約締結を行って実行することが成功するためのポイントになります。

国内大手と連携・協業する場合、意思決定を確実、かつ迅速に行ってくれるかどうかが、成功するためのポイントの一つになります。

大手企業が相手先の場合、投資金額によっては内部決裁に時間を要することがときどきあります。
可能な限り即断即決に近い形で、連携・協業を行える相手と組むことが、ベンチャー・中小企業にとっては、必要なことになります。

ベンチャー・中小企業にとって、大手と組むことのメリットは、技術・ノウハウの実現化や商材の販売体制などを相手先の既存インフラを活用して即時に行えることにあります。また、大手によっては、いくつかの条件をベースに、開発・実用化のコスト負担を行ってくれることもあります。

大手企業がベンチャー・中小企業と連携・協業するメリットは、社内にない技術・ノウハウを活用して、新規事業立上や競争力強化を迅速に行えることです。

ベンチャー・中小企業は、自社のもつ差別化・差異化可能な技術・ノウハウを正しく理解して、「Win/Win」の関係構築できる大手企業と組むことが重要であり、必要になります。

また、「甘い密には罠がある」という性悪説ベースに、しっかりとした契約締結を行うことも、ベンチャー・中小企業は理解して、実行する必要があります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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