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グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
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対象:人材育成

中沢 努
(コンサルタント・研修講師・講演講師)

閲覧数順 2016年12月06日更新

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日経記事;『社説 人口減を見据え多様な人材生かす社会に』に関する考察

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皆様、

おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月21日付の日経新聞に、『社説 人口減を見据え多様な人材生かす社会に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日本の人口が4年連続で減っている。総務省がこのほど公表した2014年10月1日時点の推計によると、総人口は1億2708万3千人で、前年に比べ21万5千人の減少だ。

高齢化が進み、亡くなる人が増える一方、生まれてくる子どもの数は減っているので、差し引きで人口は減る。15~64歳の生産年齢人口も減り続けている。

この構図はいや応なく続きそうだ。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によると、60年の総人口は約8700万人になる。このとき、0~14歳、15~64歳、65歳以上の人口比率はおよそ1対5対4になっているという。

十分な少子化対策が必要であることはいうまでもない。結婚や出産を阻む壁を取り除き、子どもの数が増えていけば、日本経済の活性化にも、年金や医療などの社会保障制度の維持にもつながる。

ただ今すぐ子どもが増え始めたとしても、その子たちが社会の担い手になるには20年ほどの時間がかかる。となると、労働や社会参加の面で従来十分に生かし切れていなかった人たちの活用を一層進めなければならない。まずは高齢者や女性だろう。

かねて指摘されているように、高齢者を単純に支えられる側と見なす社会を変えたい。男性の4人に1人、女性の約半数が90歳まで生きる時代に、一律に65歳で引退するような社会はそぐわない。

年齢に関係なく、意欲や能力に応じて働けるようにすべきだ。介護ボランティアなどとして貢献する道もあろう。できる限り社会を支える側に回ってもらいたい。

女性の力ももっと生かしたい。働きながら子育てしやすい環境を整えることが重要だ。民間の力を使って保育サービスを増やすとともに、長時間労働を見直し、働き方、働く場所の多様化を進める必要がある。男性の意識改革も欠かせない。

子育てなどでいったん家庭に入った女性が再び職場で力を発揮できるよう、再就職支援を充実させることも大事だろう。

外国人労働力の活用についても真剣に考えるときを迎えている。単純労働力と高度人材の両面について、外国人が暮らすうえで必要な生活インフラも踏まえた総合的な対策を検討すべきだ。

これまでと同じことをしていては、この人口減時代を乗り切ることはできない。』


日本にとって人口減少は、大きな課題になりつつあります。国内事業の観点からみますと、人口、特に15歳から64歳までの生産年齢人口減少は、以下の問題を生じさせています。

・労働者人口減少による人材確保の難しさを生じている。
・生産年齢人口層は、消費者市場を構成する中間所得層であり、当該人口減少は、国内市場の縮小につながる。など

人材確保の難しさは、とくに、飲食業、流通業、介護事業などのサービス産業で顕著になりつつあります。一般的にこれらの業界では、業務量に対する賃金額が低めに設定されていることも、人材不足に悩む原因の一つになっています。

建設業や製造業でも、景気の回復と共に労働者確保が難しくなっていますが、私の周りの状況をみますと、サービス業の人手不足と比べると、やや異なった姿がみえます。

建設業や製造業でも、単純な作業だけでは敬遠されますが、経験を積みながらOJT(On-the-job-Training)などの方式でノウハウ蓄積や専門職としてのスキルアップができる仕組みを作ると定着率が高まります。

これは、専門的なノウハウやスキル向上ができると、その会社で働くことのモチベーションが高まることや、これを確保できればどの会社でも働けるとの計算も働くことによります。

日本では、過去20年位の間に、以前有効に機能していた定年まで安定して働けて、年功序列で収入が上昇する仕組みがほぼなくなりました。

また、大手企業でも事業環境の急変や経営に失敗すれば、他社との競争に負けて倒産する事態も日常茶飯事になっています。

日本全体の経済が落ち込んでいる時は、労働者は仕事を確保するため、労働条件が厳しい職場でも働く必要がありました。

しかし、今後、日本経済が活性化してくると、人材確保の難しさが顕在化することは当然です。上記しましたように、生産年齢人口の減少が続くことによります。

サービス産業では、外国人労働者受け入れをきちんと制度化しないと事業が成り立たない企業が出てくるとみます。

私の支援先企業は、製造事業者やITベンダーが多くなっています。労働者確保と低い定着率に直面している企業もありますが、上記のように従業員に専門的な知識・スキル向上を目指せる環境を提供することで、これらの課題を解決しつつある企業もいます。

また、労働生産性が低い単純作業や仕事は、極力、自動化や機械化、あるいは外注に出すなどのやり方をとることで、少人数でも事業継続できる努力する企業も多くなっています。

製造事業の場合、3Dプリンターを使うことによる試作品製作、ロボット導入による製造工程の半自動化などで人手不足と単純作業からの解放を実現している企業が多くなっています。

今の日本では、3Dプリンターやロボットなどの装置や関連ソフトウエアを、以前に比べて比較的低い投資額で導入できる環境になっていることも追い風になっています。

事務作業についても、インターネットやパソコン、アプリケーションソフトを上手く使いこなせば、かなりの部分が省力化されるようになっています。

女性労働力確保では、出産や夫の転勤などで退職した元社員をテレワークで働いてもらうようにして解決している企業もあります。

中小企業でも、AWSのようなクラウドサービスを活用することで、自社内にIT担当やサーバーを置かないで、テレワークを実現できるようになっています。

販路開拓にしても、今では、BtoCやBtoBの両事業とも、インターネット通販の活用で国内および海外市場に販売できるようになっています。

ネット通販も自社の営業担当を数多く抱えなくても、販路開拓・維持を可能にするやり方の一つです。

プログラマー、デザイナー、クリエイター、建築家などの専門職業については、フリーランスで働く人が増えていますので、マッチングサイトなどの仕組みを活用して、優秀な人材を必要なときに確保するやり方も可能になっています。

人材確保の難しさは今後日本が継続的に直面する課題ですので、企業は、この課題を前提に事業することが必要です。

ITをフル活用して、人材確保を可能にする仕組みやサービスの提供も始まっています。テレワークも極めて有効なやり方の一つになります。

WebやSkypeなどを使ったテレビ電話、グループウエア活用によるスケジュール管理や会話・情報共有、eメールなどのITツールを使いこなせば、かなりの仕事がテレワークでできるようになります。

根本的な解決は、生産年齢人口を増加させることです。このためには、若い世帯が子育てしやすく、女性が子育てしながら、仕事ができる環境の仕組み作りが必要です。

女性労働力の活用は、企業だけの努力のみならず、保育所などの施設拡充で子育てしながら、仕事を継続できる環境を政府や自治体がもっと積極的に対応することも必要であり、重要です。

子育て世帯には、助成金を出したり、あるいは、所得税を減額するなどの経済的な支援も必要です。

生産年齢人口の減少は、当面の間、日本が避けて通れない極めて深刻かつ重要な課題です。この課題を人の叡智・創意工夫とITや自動化などのツールをフル活用して、解決する努力を行う姿勢が必要です。

必要は発明の母です。人材不足に目をつけて、この課題を解決する仕組み提供などで新規事業を立上ている企業が多くなっています。

企業は、人材不足の課題を多面的にみて、解決しようとする姿勢が必要であり、完全解決できなくても、負担軽減を可能にするやり方を見つけることが必要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

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