日経記事;『地球回覧 米の大学改革、倉庫から 実践IT授業、若者呼ぶ』に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;『地球回覧 米の大学改革、倉庫から 実践IT授業、若者呼ぶ』に関する考察

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皆様、

おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月19日付の日経新聞に、『地球回覧 米の大学改革、倉庫から 実践IT授業、若者呼ぶ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『米国の西海岸、サンフランシスコ市中心部から少し離れたSOMA地区。数年前までは荒れた倉庫街だったこの地区はいま「スタートアップ」と呼ばれるベンチャー企業が集まり、若者でにぎわう場所に生まれ変わりつつある。

ここにIT(情報技術)業界の注目を集める「学校」がある。マサチューセッツ工科大(MIT)を中退したジェレミー・ロスマンさん(23)と、カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)を退学したアシュ・デサイさん(22)が2011年に創設した「メークスクール」だ。

教えているのは、スマートフォン(スマホ)向けのアプリやゲームの作り方。もともとはゲーム開発に興味のある高校生向けの夏季講座だったが、評判が口コミで広がり、13年には大学生にも門戸を開く。受講料は2カ月間で6000ドル(約72万円)と安くはないが、年をおうごとに参加者が増加。いまではMITやカーネギーメロン大のカリキュラムにも組み込まれるなど、高い評価を得ている。

人気の理由は、学びながら実際に使ってもらえるアプリを開発する実践的な内容にある。どうしたら売れるアプリになるのか。どうやって投資家に接触し、会社を設立するのか。高校時代に開発したアプリがヒットした経験が起業するきっかけになったというジェレミーさんたちが、自分たちの経験も交えて手取り足取り教える。

誰もがポケットにコンピューターを持ち歩き、あらゆるものがネットにつながる時代。米国の大学ではコンピューターサイエンス(CS)を専攻する学生は年々増えている。だが、多くの大学は情報機器の主役がパソコンだった時代のカリキュラムのままで、スマホ時代への対応は遅れている。「伝統的な大学のCS教育が満たしていなかったニーズに応えたのが僕らのカリキュラムだった」。ジェレミーさんはこう語る。

満たしたのは学生のニーズばかりではない。受講生が開発したアプリを披露する「デモデー」には、慢性的な技術者不足に悩むIT企業の人事担当者も定期的に顔を出すようになった。

ジェレミーさんらは今年、新たな挑戦を始める。9月から2年制のコースを新設するのだ。夏季講座が大学と学生、大学と産業界の「隙間」を埋めるものだとすれば、新設するコースが目指すのは大学の「代替」だ。14年9月から6カ月間実施したパイロットプログラムには11人が参加した。卒業生はほぼ全員が就職先を決めた。

米国育ちの日本人、阪東将多さん(19)もその一人だ。シリコンバレーの高校を卒業した14年、夏季講座に参加した。アプリ開発の魅力にとりつかれ、合格していたMITへの入学を取りやめた。2月には年収1000万円以上という条件でシリコンバレーのスタートアップに就職した。1年遅れでMITに入学する選択肢もあったが、「IT業界は学歴より何をつくったかがものをいう世界。最初は反対していた両親もいまは支援してくれている」と話す。

ジェレミーさんたちは新設する2年コースで、米国の大学教育が抱えるもう一つの問題に一石を投じようとしている。高騰する学費問題だ。

在学中は授業料を支払わなくてもよい。そのかわり、2年後に職を得たら、給料の25%を2年間メークスクールに支払う「出世払い」だ。「企業として収益を最大化する唯一の手段は、最高の教育を提供し、よい仕事についてもらうこと」とアシュさん。教える側にとっても強力な動機づけになる。

「僕らのカリキュラムをオープンソースにできないか」「準学士の資格を与え、ビザも取得できるようにしたい」。ジェレミーさんとアシュさんのアイデアは尽きない。2月にはグリーと資本・業務提携し、日本進出も視野に入れる。2人は言う。「僕たちの挑戦はまだ始まったばかりなんだ」』


本日の記事にありますMakeSchoolは、設立当初から関心をもっていました。この学校の特徴は、米国でナンバークラスの大学であるMIT(マサチューセッツ工科大学)と同等、もしくはそれ以上の大学に入学できる潜在力のある学生を選抜して入学させて、実践的なスマホ対応のソフトウエアの開発・実用化作業を通じて、ノウハウ蓄積・獲得ができるやり方を取っています。

MakeSchoolの場所も高コストを避けるため、以前はほとんど見向きもされていなかった倉庫街のSOMA地区に置いています。

この地区は、サンフランシスコ市のはずれにあって、およそ大学に適した環境ではありませんでした。

サンフランシスコ市の不動産価格は、大手ITベンダーが新規にオフィスを構えたりしているため、
、最近非常に高騰しています。

アメリカのITエンジニアは、基本的に1社にとどまって仕事を続ける人が少なく、自身のスキルアップや興味を引くビジネスなどの関心から、ひんぱんに転職します。

さらに、自ら起業するITエンジニアも数多く存在しています。

米国は、日本と比べて2歩か3歩進んだIT先進国ですが、既存大学の情報科学関連のカリキュラムがパソコン前提のもので、スマホに対応したものでないとの指摘について、私は気づいていませんでした。

日本は、米国と比べるとIT後進国ですので、既存大学の情報科学関連カリキュラム内容が、最新のIT事業環境にマッチしたものでないと容易に想像できます。

日本でも、将来MakeSchoolのような最先端のソフトウエアを学び、開発・実用化できる学校が開かれる可能性があります。

日本も米国と同じように各種ITエンジニア(プログラマーやシステムエンジニアなど)不足問題に直面しています。

MakeSchoolのやり方は、プログラマーなどの不足問題と、最新のITスキルを身に付けさせるのに有効な方法の一つになる可能性があります。

一例として、本日の記事にありますように、国内ゲームソフトの大手ITベンダーであるグリーは、2015年2月3日に、MakeSchoolに出資する資本業務提携したと発表しました。

グリーは、グリー監修のゲームアプリ開発者育成講座をMakeSchoolと共同開発し、今夏、約8週間の研修を一般応募者およびグリー社員を対象にサンフランシスコにて実施する予定と発表しています。

MakeSchoolでは、Objective-CやCocos2D-swiftを活用したアプリ開発などのカリキュラムをもっており、オンライン、オフラインで影響しています。

グリーは、この点に注目して、自社ソフトエンジニアの教育訓練、優秀な卒業生の獲得、有効なゲームソフトの獲得などを行うとされます。

スマホは、個人用途だけでなく、業務用途でも多様な使われ方をしています。スマホの性能も向上していますので、スマホを最大有効活用するためのアプリケーションソフトはますます重要になります。

スマホのアプリケーションソフトは、ゲームだけではありません。個人の生活を支援、あるいはエンジョイさせるもの、文章やデータの入力・編集などの業務用途まで、幅広いアプリケーションソフトがスマホに搭載されています。

日本のITベンダーの中にも、今後、MakeSchoolに自社社員を通学させて、技術力向上をしたり、積極的に卒業生を雇用する企業が出てくる可能性があります。(英語を話せることが前提になりますが。)

MakeSchoolの利点として以下の二つのことがあげられます。

1.スマホのアプリケーションソフトを開発・実用化し、かつITベンダーへの売込や提案などを通じて潜在顧客の声;VOC(Voice-of-customers)を理解・体験する、あるいは、在学中からOn-the-job-training)することで実践的なスキルアップが可能になる。

2.学費の支払いは、卒業2年後に就職してから返還することで良い。これならば、授業料が高くても学生は入学できます。

とくに、上記2項の学費支払の仕組みは、若いITエンジニアにとって大きな魅力であると共に、強力な支援策になります。ともかく、米国の大学の授業料は非常に高く、学生や親に大きな負担を強いています。

当然のごとく、このMakeSchoolのやり方は、優秀で野心的なITエンジニアを数多く集めていけますので、ITベンダーの関心が高いことになり、学生と企業の双方にメリットを提供します。

MakeSchoolのような学校は、オフィス賃貸料が安い場所に構えて、クラウドサービスを活用すれば、比較的少ない投資額で開設できます。もちろん、成功するためには、魅力的なカリキュラム、優秀な講師陣をそろえる必要があります。

また、MakeSchoolのような学校は、eラーニングのようなインターネット授業を取り込めば、遠隔地から受講も可能になります。1~2カ月に1度くらいの頻度でFace-to-faceの対面授業を取り入れればさらに有効に機能します。

国内にも情報科学関連の学校が存在していますので、MakeSchoolのように、最先端のプログラム言語で実践的なソフトウエア開発・実用化の実力を学習し、企業に提供するところが出てくることを期待します。

今後、IoTやロボット、人工知能などのIT関連事業が日本の経済を発展させるうえで必要になります。さらにITは、社会インフラを支えるうえからも重要になります。

ITを支えるソフトウエアはますます重要になります。数多くのソフトウエアエンジニアが必要となりますので、教育訓練の仕組み作りは重要であると共に、企業とタイアップすることで大きな新規事業機会獲得につながります。

野心的なIT学校が日本にも誕生することを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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