日経記事;『最先端ITの開発促進へ 規制見直しで産業育成 データ流通など新指針』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『最先端ITの開発促進へ 規制見直しで産業育成 データ流通など新指針』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月15日付の日経新聞に、『最先端ITの開発促進へ 規制見直しで産業育成 データ流通など新指針』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『政府は人工知能(AI)やビッグデータの活用など最先端のIT(情報技術)開発を促進するため、関連する規制をまとめて見直す。

基本法となる情報処理促進法の改正を検討するほか、データの流通やサイバー攻撃に対応する指針をつくる。企業が技術革新に取り組みやすい環境を整え、欧米に引けを取らない新たな産業モデルの育成を目指す。

経済産業省が15日に開く審議会で、ITの進展に対応した制度整備を求める報告書をまとめる。その後、見直しが必要な法令の改正作業や、新たなリスクや取引慣行に対応した制度づくりに着手する。

具体的にはまず、1世代前のデータ活用などを想定した情報処理促進法を見直し、AIの実用化や関連産業の育成を促す内容を加える。高度な情報処理技術を使った新たなサービスが導入された際、民間の自主規制を尊重する方針も明記する方向だ。既存の枠にとらわれないビジネスの創出につなげる狙いで、来年の通常国会にも同法の改正案を提出する。

企業同士でビッグデータを共有しやすくするため、譲渡の手法や事故時の取り扱いなどを定めた契約のひな型も2015年度中に作る。異業種の連携による新たなサービス開発を促す。

同時に、サイバー攻撃への対応策をまとめた企業向けの指針を公表する。必要な防御技術や組織体制、情報開示のあり方を15年度中に示し、企業に早期の対応を求める。対応策を他社に丸投げしてリスク管理が甘くなるのを防ぐ目的で、IT分野向けの下請けガイドラインも厳しくする。

政府が規制の一括見直しを検討するのは、欧米で情報産業と製造業を融合した動きが先行して盛んになっているからだ。米グーグルが自動運転車の開発を進めているほか、ドイツは国を挙げて製造業を高度化する「インダストリー4.0」に取り組んでいる。

単にデータを集め、解析するだけでなく、最先端の製品やサービスの開発に結びつける流れが鮮明になっており、日本でも同様の動きを支援する必要があると判断した。

政府は法制度の整備に加え、大企業からベンチャー企業までを集めたIT開発推進の協議会も設ける。』


最近、IT関連の用語として、AI、IoT、インダストリー4.0がほぼ毎日、日経新聞の記事に登場します。

それだけ、これらの概念や動き方などが日本のビジネスに大きな影響を与えていたり、近い将来与えるであろうと推測されているのです。

ITは、特にマイクロソフトがWindows95を世に出して以来、日本を含めた世界中の既存事業基盤を大きく変える、あるいは廃棄して全く新規の付加価値をもつ形態のビジネスモデルを構築しています。

最近の動きが、上記したように、AI、Iot、インダストリー4.0のように、社会および経済の既存基盤をリニューアルするようになっています。

日本のIT事業は、残念ながら米国に遅れを取っています。米国は、クリントン大統領の政権時期に、ITを国の経済を発展させる起爆剤として位置付け、積極的に投資助成をして、民間企業の育成強化を行ってきました。

その結果、現在、マイクロソフト、オラクル、IBM、グーグル、アップル、アマゾンなどの巨大ITベンダー企業が育ち、世界市場を席巻しています。

日本の企業は、ITベンダーを含めて上記米大手ITベンダーが構築したプラットフォーム上でビジネスをする立場に追い込まれています。

昨日、株式会社インターネットイニシアチブ(IIJ)の代表取締役兼CEOである鈴木幸一氏が書きました『日本インターネット書記』を読了しました。

鈴木幸一氏は、日経電子版で毎週火曜日に経営者ブログを書いています。私は、毎週楽しく鈴木さんのブログ記事を読ませてもらっています。

鈴木さんのプロフィール紹介の中に、「。。。国内インターネットサービスの草分け。インターネットイニシアティブ(IIJ)を設立し、郵政省(現総務省)との激しいやりとりの末、93年にネット接続サービスを開始。後に続くネット企業に道をひらいた業界の重鎮。。。」と記されています。

IIJがインターネット事業を開始するには、郵政省(現総務省)から事業許可を取る必要があり、本件に関する郵政省とのやり取りの内容は、『日本インターネット書記』に詳しく書かれています。

当時、郵政省は、電話を前提とした通信事業しか想定していなかったので、IIJから出された事業許可申請の意義は理解できなかったし、重要視していなかったのでしょう。

IIJが事業許可を申請・交渉している間(1年3カ月)に、米国ではインターネット事業環境が急激に変化・進化していきます。

IIJが1994年3月に事業許可取得後に、インターネット接続サービスを開始すると、日立製作所やNTTなどの大手企業が固化客になったとのことです。

この当時、すでにインターネットは企業間や個人間のコミュニケーションに使われており、eメールがひんぱんに取り交わされるようになっていました。私も、勤務先で米国の提携企業とIBMのThinkpadに搭載されたツールを使ってeメールで会話していました。

eメールを使い始めるとその利便性に感動して、2度とファックスによるコミュニケーションには戻りませんでした。

当時、多くの米国企業は、1人1台のパソコンを使っており、eメールがコミュニケーションツールの事実上のデファクトスタンダードになりつありました。

日本だけでなく多くの国がITの進歩についていけず、最新の状況にあった仕組み作りを行えないようになっています。

この視点からみますと、本日の記事は、Iotやインダストリー4.0などの分野での米国やドイツなどの動きを意識して既存既成の見直しを検討する動きについて書いており、注目されます。

過去の事例をみますと、政府が規制緩和すると、民間企業が需要を当て込んで新規商品やサービス提供を積極的に行うようになります。また、ほとんど同時に複数の企業が参入しますので、競争が起こり、より良い商品やサービスを出すために切磋琢磨します。

規制緩和は、新規事業機会の立上効果と既存事業基盤の変革を加速します。とくに、IT業界はその効果が顕著に表れます。

規制緩和ではありませんが、本日の日経新聞に、グーグルが口火を切った光回線を使った高速インターネット接続サービスの競争が激しくなっています。

グーグルの動きに対して、通信大手のAT&Tやケーブルテレビ事業者が巻き返しを図っており、今まで高速ネットサービスの実現に積極的でなかった既存事業者が、グーグルの攻勢で積極的に対応する事態が生じています。

IT業界による競争は、規制緩和により自由度が増すと、競争が起こり一気に新しいサービスや事業提供が行われます。

また、同日付の日経新聞によると、世界経済フォーラムがまとめた、各国・地域のIT(情報技術)分野の競争力を比較した「2015年版世ITT報告」で、日本総合順位は143カ国・地域の中で10位と前年より6つ順位を上げたとのことです。

今年のランキングで日本が大幅に上昇したのはITの活用度で政府部門が前年の22位から7位へと改善したことや、人材教育の質などを示す「スキル」が29位から15位へと上がったことが貢献した。円滑な法整備を示す「政治・規制環境」も8位と前年の16位から躍進したことによると書かれています。

政府には、この規制緩和の動きを加速させて、ITベンダーやメーカーなどの国内企業が、もっと自由にITを使いこなして新規事業を立ち上げることの支援を期待しています。

私の支援先企業も含めてITベンダー、あるいはメーカーは、AI、IoT、インダストリー4.0などを見据えて、研究開発・実用化の動きを加速させています。

国内企業が、ITを駆使して、世界市場で新規事業機会を獲得するように動くことが必要です。国内企業は、基本的に潜在能力をもっていますので、もっと動いて事業しやすい事業環境作りを政府に期待します。

今後の動きに注目していきます

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

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