- 小笠原 隆夫
- ユニティ・サポート 代表
- 東京都
- 経営コンサルタント
-
03-4590-2921
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
ある方からうかがったお話が、ちょっと面白かったので紹介します。
例えば、雲一つない「青空」の中に、「小さな黒い何か」が浮かんでいたとしたら、たぶんほとんどの人は、それがいったい何かと目を凝らし、確かめようとするのではないかと思います。
鳥?、飛行機? 気球?、それともUFO?・・・。いずれにしても、気になって仕方がないはずです。
でも、その時に見えている視界の99.99%以上の大半の部分は「青空」です。その中のごく一部でしかない「小さな黒い何か」という違和感に注目してしまうのは、実はそれが人間の本能なのだというお話です。
ごく小さなものであっても、いつもと違う光景や違和感に対して、人間は「もしかしたらそれが自分に危害を加える存在かもしれない」と本能的に認識し、危険回避のためにそれに注目してしまうのだそうです。草原の中の猛獣のような、自分に危険な存在をできるだけ早く察知しようというようなことです。
人間は、無意識のうちに、粗探しや欠点探しをしてしまうものということなのだそうです。
ということは、他人の欠点を見つけたり、粗探しをしてしまったりということは、特に意識しなくても本能的にできることであるということです。
反対に他人の長所を見つけること、良い部分に注目することは、本能に反して意識的にやろうとしなければできないということになります。
褒めること、長所を見つけることの難しさが言われるゆえんは、こんなところにもあるようです。
この理屈が本当に合っているのかどうかはわかりませんが、無意識のうちに欠点に目が行ってしまうということは、何となく理解できる気がします。
それが、本能だから仕方がないこととはいえ、「小さな黒い何か」という欠点の周りには、その何十倍何百倍という大きさの「青空」という長所があるはずです。
それなのに、その長所には目が行かず、欠点ばかりに注目してしまうというのは、やはり不自然ですし、もったいないことだと感じます。
猛獣に襲われる心配がない、危険回避が不要な場所では、意識的に「青空」という長所の方に注目してみると良いのではないかと思います。普通に生活する中では、会社や学校や家庭など、ほとんどの場所が該当するのではないでしょうか。
いずれにしても、他人の長所や良い所を見つけるのが、難しいということは確かなようです。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。
組織が持っているムードは、社風、一体感など感覚的に表現されますが、その全ては人の気持ちに関わる事で、業績を左右する経営課題といえます。この視点から貴社の制度、採用、育成など人事の課題解決を専門的に支援し、強い組織作りと業績向上に貢献します。
「社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集」のコラム
誰でも陥る「人物評価の思い込み」(2024/04/03 23:04)
「目指したい上司」がいる幸運といないことの当たり前(2024/03/06 14:03)
注意が必要と思う「生産性が低い」という指摘(2024/02/21 18:02)
「失敗」「挫折」の体験は成長に必須か?(2023/10/26 09:10)
問題は「閉鎖的な組織環境」でエスカレートする(2023/10/11 22:10)
このコラムに関連するサービス
【無料】250名以下の企業限定:社員ヒアリングによる組織診断
中小法人限定で当事者には気づきづらい組織課題を社員ヒアリングで診断。自社の組織改善に活かして下さい。
- 料金
- 無料
組織の課題は、当事者しかわからない事とともに、当事者であるために気づきづらい事があります。これまでの組織コンサルティングで、様々な組織課題とその改善プロセスにかかわった経験から、貴社社員へのヒアリング調査によって組織課題を明らかにし、その原因分析や対策をアドバイスします。予算がない、依頼先を見つけられないなど、社外への依頼が難しい中小法人限定です。社員ヒアリングのみで行う簡易診断になります。