日経記事;『マイナンバー普及へ利用範囲の拡大を』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『マイナンバー普及へ利用範囲の拡大を』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月12日付の日経新聞に、『マイナンバー普及へ利用範囲の拡大を』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『社会保障と税の共通番号(マイナンバー)の利用拡大を目指すマイナンバー法と個人情報保護法の改正案が国会に提出された。行政サービスの効率化を促す改正案の早期成立を期待したい。

マイナンバーは国内在住者すべてに12桁の番号を振る制度で10月から通知が始まる。国や自治体による税や社会保険料の徴収などに役立てる狙いだ。改正案では預金口座の名寄せを容易にすることで公平で適正な納税につなげる。

医療分野では乳児の予防接種や健康保険組合によるメタボ健診などの情報を番号で管理し、転職や引っ越しの際に情報を簡単に引き継げるようにする。政府がこうした番号制度の利用拡大に動き出したことは評価できる。

一方、個人情報保護法の改正案は2003年制定の現行法を12年ぶりに見直す。マイナンバー法で設置された監督機関を改組し「個人情報保護委員会」として内閣府に新設、立ち入り検査を含め保護対策にあたれるようにする。

また個人情報の定義を明確にし携帯端末などから得られる個人認証データも保護対象とする一方、匿名化を条件に様々な情報を商品開発などに使えるようにする。番号制度の普及を促すプライバシー保護対策として妥当だ。

だが、マイナンバーの本格的な活用には課題もある。改正案で用途拡大に道を開いたことは望ましいが、預金口座への番号記載は当面は任意で強制力がない。脱税や生活保護の不正受給を防ぐには義務付けが必要になろう。

医療分野でもカルテや診療報酬明細書(レセプト)には利用できない。番号でカルテや処方箋の内容を把握できれば医療機関による過剰な検査や投薬を防げる。政府は今後の検討課題としているが、早期に議論を深めるべきだ。

さらに様々な医療情報を匿名化し、いわゆるビッグデータとして分析処理すれば、医療サービスの向上や新薬開発にも活用できる。番号制度を医療や介護、年金など社会保障制度の抜本的な改革につなげることが重要だ。

政府による番号制度には02年に導入した住民基本台帳ネットワークシステムがある。行政事務の効率化には役立ったが、用途を限定し、国民の理解を得られなかったことで広まらなかった。

今度は新制度の仕組みとメリットを政府が国民に周知し、企業も制度の普及に協力する必要がある。』


世界経済フォーラムが毎年発表しているThe Global Information Technology Report(GITR)は、世界各国のIT競争力についての調査レポートです。

このレポートは、一定の評価項目に従って、先進国間で共通化されたものさしで調査されており、毎年日本全体のIT総合力をみることができる重要な指標の一つであると理解しています。

本調査では、国、企業、個人などに対して、どれだけITが整備・活用されているかを点数化しています。その指標は Networked Readiness Index(ネットワーク整備指数, NRI)と呼ばれています。具体的には、Environment(法整備、ビジネス環境)、Readiness(インフラ、料金、教育・スキル)、Usage(個人、企業、政府におけるITの利用状況)、Impact(経済と社会への影響)の4つで評価されています。

毎年、スウェーデン、フィンランド、シンガポールの3国がトップ争いをしています。2013年度の調査結果では、フィンランドが1位になりました。

2013年度のトップ10は、以下のようになります。

順位 国名    スコア  2012年順位
1 フィンランド  5.98   3
2 シンガポール  5.96   2
3 スウェーデン  5.91   1
4 オランダ    5.81   6
5 ノルウェー   5.66   7
6 スイス     5.66   5
7 イギリス    5.64   10
8 デンマーク   5.58   4
9 アメリカ    5.57   8
10 台湾      5.47    11


総じて小国が上位を占めています。アメリカやイギリスも常時トップ10に入っています。

日本は、28位で2012年度調査より、3位ランクを下げました。日本の評価では、毎年Usageの評価が高く、特にビジネス用途であるBusiness usageでは、2位となっています。ちなみに政府用途であるGovernment usageでは、27位と大きく順位を下げています。もっとも評価が低いのは、毎年通信料金などをふくむAffordabilityが92位です。

上記レポートからみますと、日本はIt活用先進国とは言えません。この順位が低いことが問題とする見方もありますが、私の視点は異なります。

日本のIT化率は、今後向上できる余地があるので、国内市場にIT化の潜在需要が数多く存在していると考えています。

国内IT関連企業が、この潜在需要を取り込んで、多くの新規事業機会を通じて、開発・実用化・実証化を進めることができれば、海外市場に展開して勝ち組になっていくことが可能になります。


さて、本日の記事にあります共通番号(マイナンバー)ですが、指摘されていますように、この新制度の適用は、当面、社会保障と税に限定しています。

マイナンバー制度の導入を機に、政府がより主体的に行政や社会インフラにITを応用していくことを強く期待します。

日本は、ほぼ全国にブロードバンド環境が整備されていますので、IT導入のための基本的なインフラは整っています。

政府は、可能な限り行政での事務作業を紙から電子媒体に変えていく動きを加速する必要があります。紙を排除して、一気通貫のフローを構築できれば、利便性や効率性が飛躍的に向上します。

個人的な話題になりますが、私はここ数年e-Taxを使って、青色申告、電子申告を行っています。また、経理処理についても電子化されたソフトウエアを使うことで、毎月簡便に実行しています。

e-Taxを使うには、住民基本台帳カードの取得と、当該カードを読むリーダー機の使用が必要になります。

住民基本台帳カードを使用するには、役所での手続きやリーダー機購入などの煩わしさがあって、e-Taxの普及が進んでいないとの指摘があります。

しかし、私は、毎月の経理処理の電子化とe-Taxの活用による利便性を満喫しています。但し、いくつか課題があります。

その課題の一つが、例えば、領収書などの紙媒体を記録保存のために一定期間手元に残す必要のあることです。領収書は、スキャナーでPDFなどに電子情報化して保存できれば、大量の紙媒体を保存管理する手間から解放されます。

政府は、電子政府化を加速するのであれば、事務作業をIT化して、紙媒体の使用を徹底的に削減するやり方が重要になります。

国民総背番号となるマイナンバーが導入されるのを機に、IT使用度を高めていくことを期待します。

行政のIT化が進むと、企業および個人の利便性や効率性も向上します。また、IT化促進による新規事業機会も多く発生することになります。

政府、地方自治体、企業、個人の各層でIT化が進むと、本日の記事にありますように、医療分野で患者データ(特定個人情報を排除した形で)が整備されてより効果的・効率的な治療法や治療薬の開発・実用化に貢献します。

同様に、介護や年金などの社会保障のやり方についてもより効率的な方法の実用化が可能になります。

個人情報の保護や情報流出リスクの排除など多くの課題がありますが、それらの課題を解決しつつ、ITをより徹底的に活用しながら、その利便性や効率性を実現していくことが重要であり、必要になります。

その過程で、大きな新規事業機会が生まれていきますので、国内IT関連企業には多くの潜在需要が生まれます。

日本が世界市場で勝ち組になっていくためには、国内企業のIT活用・実用化能力を最大化していくことは、重要なことでです。

日本のIT関連の競争力を高めて、世界市場で勝ち組になる企業数を増やしていくことが必要です。
そのための方法の一つとして、日本国内でIT化を徹底的に進めて行けば、国内IT関連企業は、多くの開発・実用化・実証化の機会を手に入れることができます。

この成果をベースに、多くの国内IT関連企業が欧米やアセアンで事業展開することがポイントになります。

私も経営コンサルタントとして、ITベンダーの新規事業立上や海外販路開拓を支援しており、1社でも多くの企業が海外で事業展開できるように支援していきたいと考えています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

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