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日経記事;『ウエアラブル,業務用で口火 ソニー,英空港で機体整備実験 ブラザー,パナソニックに提供』考

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月9日付の日経新聞に、『ウエアラブル、業務用で口火 ソニー、英空港で機体整備実験 ブラザー、パナソニックに提供』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『身につけるIT(情報技術)機器「ウエアラブル」端末を航空機整備や生産現場など業務用途で活用する動きが広がってきた。ソニーは英ヴァージン・アトランティック航空とウエアラブル端末を使った機体整備の実験を始める。

ブラザー工業や東芝も工場での作業支援など企業向けに特化してニーズを深掘りする。新分野として期待されるウエアラブルは、消費者向けに先行する形で用途が明確な業務用市場が拡大しそうだ。

ソニーはメガネ型「スマートアイグラス」と腕時計型「スマートウオッチ3」をヴァージンに提供し、月内に英ヒースロー空港で実験を始める。期間は約2カ月を予定する。

航空機整備を統括するオペレーション室と現場の技術者をウエアラブル端末を通じてリアルタイムでつなぎ、円滑な作業を支援する。

スマートアイグラスはメガネレンズに文字や画像情報を視界に重ねて映せる。スマートウオッチはスマートフォン(スマホ)と連携して手元で情報を見たり、音声で操作したりできる。作業手順をスマートアイグラスで現場の技術者に指示する など機体整備の生産性の向上を確かめる。

航空機の機体整備では日本航空も米グーグルのウエアラブル端末を活用した実証実験を始めている。膨大な作業マニュアルを映像や画像にまとめ、リアルタイムで作業者と情報をやりとりできるウエアラブル端末に着目する動きは工場や医療現場などでも広がる。

ブラザー工業は2015年秋に発売予定のヘッドマウントディスプレー型「エアスカウター」をパナソニックの群馬工場(大泉町)に試験提供した。

エアスカウターは視界をさえぎらずにハイビジョン画質の高精細な映像を流せる。複雑な工程や作業手順を映像にまとめ、作業者が必要な情報を効率よく提供できる。

東芝は15年中の実用化を目指すメガネ型「東芝グラス」を昨年10月に発表。医療や物流、観光など国内外の約200社から問い合わせがあった。今後、外部連携を加速し商品完成度を高め、新事業として育成を急ぐ。

野村総合研究所は20年に国内ウエアラブル機器市場は14年比約13倍の556万台に達すると予測する。韓国サムスン電子やLG電子なども相次ぎ新商品を発売し、「ポスト・スマホ」として期待をかける。

ただ、消費者向けはグーグルがメガネ型の個人向け販売を中止したほか、電池の寿命や個人データ管理など課題が多く、消費をけん引するヒット商品もまだない。業務用は個人の趣味嗜好に左右されず、用途が明確な点が利点。効果が確認できれば市場の立ち上がりは早そうだ。』


最近、ウエアラブルタイプのIT端末機器が話題になっています。スマートフォンは、急速に販売台数がまだ増えていますが、中国メーカーなどの参入で、一挙に低価格化が進んでおり、汎用化しています。スマホは、独自OSをもつアップルを除くと、低価格化による激しい価格競争が起こっています。

ウエアラブル端末機器市場は、これからの次世代商品として期待されており、やや過熱気味に話題先行で報じられている感があります。

ウエアラブル端末機器の開発・実用化(「グーグルグラス」)で一歩進んでいましたグーグルは、民生用途の商品化を延期しました。しかし、1月15日にグーグルは、「グーグルグラス」の個人向け販売を中止すると発表しました。今後は、法人用途(業務用途)の開発・実用化に注力するとしています。

グーグルが当面、個人用の開発・実用化を中止したのは、「内蔵カメラがプライバシーを侵害するとの懸念が生じたこと」などが主な理由とされています。

また、「グーグルグラス」を使用した人からは、ジャーナリストの石川温氏による記事「日経電子版(2015/1/16::離陸失敗「グーグルグラス」 取り残された日本市場 」から、以下のような感想が出されています。

「。。。実際に1年半ほどグーグルグラスを使ってきた経験から、課題が山積していることは実感していた。やはり街中でカメラ付きの端末を顔に付けていると、「盗撮していると思われているのでは」とビクビクしながら使わざるを得なかった。もちろん、音声認識やツルの部分をタップして使う操作性でも改善が必要に思えた。。。」

グーグルが民生用途のウエアラブル端末機器の開発・実用化を当面中止したことは、さまざまな要因から得られた結論と考えています。


このウエアラブル端末機器の開発・実用化を着実な進めていく上で重要なことは、明確な市場やニーズがあることです。

その観点からみますと、ウエラブル端末機器の開発・実用化を、本日の記事にありますように、具体的な業務用途から進めていくことは、有効なやり方の一つになります。

業務用途ということは、ウエラブル端末機器がビジネスを行う上での道具として使われることになります。

使用者は、企業でありますので、ビジネスを行う上で使用する機器(道具)を使うことにより、作業の効率性・正確性・耐久性などの向上によるコスト圧縮や、成果物の付加価値向上を実現することになります。

スマホやタブレット端末は、すでに多くの営業現場や工場・建設などの現場で活用されつつあり、情報共有や作業の迅速化・正確化などを実現しています。

ウエアラブル端末機器の場合、スマホやタブレット端末と異なって民生の個人用途では、プライバシー保護や使用環境の課題など多くのハードルが顕在化しました。

このような機器に対しては、まず、業務用途から応用を考えて、上記したビジネス上の道具として、実用化することを極めていくやり方が有効です。

例えば、飛行機は開発当初、軍事目的の実用化から加速してさまざまなノウハウ蓄積して、民生用途に実用化されていきました。

一般的に軍事用途は、効率性よりも兵器としての性能に特化して実用化されますので、民生用途に応用される場合は、性能・機能などを下げても、市場に合致した販売価格に落とすことが必要になります。

このように、電子機器の使用目的を業務用途で、開発・実用化を進めて、その後に民生用途に変更するやり方が、事業展開方法の一つになります。


また、仮に民生用途の市場が無くても、業務用途で一定の需要があって、勝ち組になれれば当該企業は、事業収益の確保が可能になります。

本日の記事は、ソニーが英ヴァージン・アトランティック航空と協力して、メガネ型「スマートアイグラス」と腕時計型「スマートウオッチ3」を提供して、スマホとの連動で、航空機整備作業への実用検証を行うことについて書いています。

整備マニュアルや飛行機の構造図、回路図などの詳細内容をサーバーやクラウドに保存しておいて、整備作業者は、ウエラブル端末機器で、メガネや腕時計から文字や画像情報を見たり、音声でオペレーションセンターの担当者と会話しながら作業できるようになります。

これから実証試験を行いますので、具体的な改善結果が見込めるかどうか不明な点がありますが、一般的な印象として、この試験から、作業者の作業性や正確性などの向上が期待されます。

この実証試験を通じて、ウエラブル端末機器の使い勝手、正確性、迅速性、作業環境に対する耐久性など多くの課題が発見され、改善が進むとみています。

ウエアラブル端末機器の業務用途に対する開発・実用化は、ソニーだけでなく、アップル、パナソニック、ブラザー工業、東芝、サムスン、LG電子などの多くの企業が参入していきます。

業務用途の市場は、一般的に民生用途に比べて小さいですが、この市場で勝ち組になると、安定した収益確保が期待できます。

ソニー、パナソニック、ブラザー工業、東芝などの国内電子電機メーカーが、激しい競争を制して勝ち組になることを期待します。

将来、ウエラブル端末機器の民生用途が、プライバシー問題などを解決して具体的になれば、業務用途の勝ち組は、収益拡大が見込まれます。

ウエアラブル端末機器の開発・実用化には、使用される電子部品の小型・軽量化、省電力化、高耐久性化などと、搭載ソフトウエアの開発・実用化も必要になります。

ウエラブル端末機器の市場が拡大すれば、これらの関連企業にも新規事業立上獲得につながります。

話題先行のウエラブル端末機器が、業務用途の開発・実用化を行うことで、足が地についた形でのビジネスなることを期待しています。

ウエアの開発・実用化には、今後も注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

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