「この店って、閉店後はこんな風にきちんと綺麗にしているんだね。きっと料理の方も美味しいんだろうね。一度食べに来たいね~」
ある日の午後2時。
その店の前を通ったときに、一緒にいた友人は、まだ営業していないその店の様子を見てこう言いました。
その店とは、博多駅近くの道路沿いのビルの1階で営業している焼き肉屋さん。
営業時間は、夕方の5時からですので昼間のランチはやっていません。
しかし、営業をしていないけれど、ガラス越しに見えるその店内は、「きっちり綺麗にしている、とても信用の出来そうなお店」と言う印象だったのです。
その理由は・・・
全ての客席のイスをテーブルの上に逆さまにして上げ、床を綺麗に清掃している状態だったからです。
それが、冒頭の写真です。
ね?凄いと思いません?
先日、このコラムでも紹介した「天ぷらひらお」もそうですが、機器や家具などもピカピカに磨き上げている店って、料理に対する丁寧さやお客様への気配りなどにも、磨き上げと同じようにとても大切にする姿勢が感じられるのです。
彼らの姿勢は、ただ、良い場所で美味いものを食べさせる・・・それだけではないと言うことです。
この焼き肉屋さんも同じです。
実は、この焼き肉屋さんの場所は、大きな通りに面しているとは言え、事業所が多くポテンシャルが少ないこともあり、この10年間を見ていても、頻繁にテナントが入れ替わる苦しい立地なのでした。
しかし、この店がオープンしてから4年。夜だけの営業ですが、ずっと繁盛しているのです。
もちろん、その理由は、味の良さと価格の安さもあるのでしょうけれど、営業時間外での、このようなきちんとした店の管理姿勢を見せることが、かなり良い効果を発揮しているのでは無いかと思うのです。
飲食店では、夜のメイン営業をアピールするために、ランチタイムの営業をするところが多くあります。それもひとつのアピール方法です。しかし、業態によっては、それがとても難しい店もあります。昼間のスタッフの確保や仕込みの問題もありますからね。
かといって、営業をしていないと「どう言うお店なのか?」「どういう姿勢で運営しているのか?」なんてことはわからないのです。その為、「営業時間外での告知」に気を配っている店長や経営者の方は「シャッター看板」や「窓ガラス告知」などをうまくやっています。これも、非常に良い方法です。
そんな告知方法の中で、ちょっと独特な方法を採っているのがこの店。
「にく屋 肉いち」です。
営業時間外用のポスターを出している訳でも無ければ、シャッター看板がある訳でもありません。
ランチもしていません。
しかし、窓ガラス越しに見せる営業時間外の店内の様子は、本当にきちんと綺麗にしているのです。
焼き肉屋さんって(あの天ぷら屋さんと同じで)店内は油だらけになるのです。
床もベトベトどろどろになるのです。
それが嫌で足が遠のくお客様もいるのです。
しかし、この店の様子を外から見ると、そんな心配はをする必要が全く無いのです。
なるほどな~こういう営業時間外の魅せ方もひとつの具体的なアピールなんですね。
次回、博多に出張した折には、ぜひとも覗いてみたいと思います。
※博多のにく屋 肉いちの食べログサイトはこちら
http://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400101/40025525/
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