「はい、こちらをどうぞ。」
そう言って、ホールスタッフの彼は、1枚のウエットティッシュを私に差し出しました。
私がピッツアの最後の一切れを食べ終わった瞬間でした。
そのタイミング・・・絶妙です。
彼がホールを務めるその店は、三鷹駅南口から徒歩で5,6分。
昨年の2月にオープンしたのでちょうど1年の誕生日を迎えるピッツエリア「ボッテ ガンテ」です。
薪釜で焼くそのピッツアは、フワフワモチモチでこれまた美味いのです。
この店が繁盛している一番の理由は、もちろんこのピッツアの味なのですが、もうひとつ、派手では無いけれど、じわ~っと心に響く接客力が隠し味として効いているのです。(これは私の勝手な決めつけですけどもね)
その接客の中で私が気に入っているのが、「2枚目のウエットティッシュの手渡しサービス」なのです。
もう少し詳しく説明しましょう。
多くの人は、ピッツアを手つかみで食べます。フォークで食べる方もおられますが、私は手つかみです。
その為、手が汚れます。
多くのピッツエリアでは、ウエットティッシュがあらかじめ用意されています。
しかし、それは、食べる前の手を拭いて綺麗にするためのものです。
もちろん、食べている最中に手を拭くときも、そのウエットティッシュを使います。
だから、ピッツアを1枚食べ終わる頃には、そのウエットティッシュは、かなり汚れてしまいます。
食べ終わった手を綺麗に拭き上げるには、もうそのウエットティッシュでは力不足なのです。
私は、いつもは、この時点で、ホールスタッフに「すみません。ウエットティッシュをもう1枚下さい」とお願いをします。
ほとんどのピッツエリアでは、わざわざ言わないとウエットティッシュのおかわりはくれないからです。
しかし・・・この店の彼は違います。
私がピッツアの最後の一切れを食べおわるやいなや・・・サッと、ウエットティッシュのビニールの端を破って少しティッシュを出して、手渡すのです。いやはや、このタイミングの見事なこと!
私はこの3年間、毎年年間100枚以上のピッツアを食べ歩いているピッツア好きです。
そんな私ですが、ピッツアを食べ終わったタイミングで、サッと、ウエットティッシュを、しかも封を破って中味を少し出したものを手渡されたことはありません。そんなことをしてくれるのは、この店だけです。
もちろん、食べ終わった後に、2枚目のウエットティッシュを渡してくれた店は他にも、1~2店あります。
しかし、タイミングは、ドリンクと一緒だったり、少し間を置いてからだったりするのです。
ましてや、ビニール袋の端を破って、中味を少し出して渡してくれるなんて、一度も経験したことがありません。
ピッツアを手つかみで食べると手が汚れます。
お客様はその手を拭きたいのです。
しかし、最初に置いてあるウエットティッシュでは、もうその役目を果たせないのです。
そんなことくらいは、スタッフも自分がお客様の立場を経験していれば、わかるはずなのです・・・
でも、2枚目をちゃんと用意してくれる店は少ないのです。
飲食店とは、お客様に、料理を味わっていただくのが一番の役目です。
しかし、それ以上に大切なのは、その時の良い余韻を気持ちよく記憶に残すことなのです。
だったら、食べ終わったお客様が何を望んでいるかを、もっとしっかりと想像しなくてはなりません。
そこまで考えられるお店。
間違いなく料理も美味しいし、また来たくなるお店なのです。
三鷹の住宅街の中のお店。
1歳の誕生日、おめでとうございます。
また、次の1年も美味しいピッツアと素敵な接客で私たちを楽しませて下さいね。
※ボッテ ガンテの食べログサイトはこちら です。
http://tabelog.com/tokyo/A1320/A132002/13165320/
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